CATFISH RECORDS

★当レーベル:Cellar Live(Cellar Music)のオーナーにしてカナダ・ジャズ界を代表する顔役的人気サックス奏者：コリー・ウィーズ(カナダのヴァンクーヴァー出身)の、今回は、自身はテナーサックスに専念した緊密ワンホーン・カルテットによる一編。

★太く重厚でいて滑らかなソフトネスや丸みも自然と備わった、逞しさと優しさが絶妙に共存する超おいしいトーンのテナーが、渦巻き躍るようなハード・ドライヴ感をほとばしらせながらマイルド・メロディック&ブルージーな人情味も満点の流麗プレイを悠然かつ泰然と紡いで、実にハートウォーミングそしてテイスティー・グルーヴィーな清々しく胸躍る華を成し、一方、硬質堅固なストーン・タッチでオーソドックスに徹した「バップ＋ファンキー」的弾奏を繰り出すピアノの助演もまた的確に彩りとウマみを添えた、全編を通じ安定安心の鉄板エンタテインメント演奏が貫かれてスカッと昂揚させ、ホッと和ませてくれる会心打内容。

★歌心とスイング感に潔く重点を絞り込んだ、ブルース色も濃い純正ハード・バップ・タイプのとことん分かりやすい明快直球型驀進が、和気あいあい&嬉々溌溂と展開され、波のように気持ちよく揺れながら直線コースを突撃してゆく力強くも温もり豊かな大衆娯楽派の鑑!たる道程の中、リズム陣のツボをキッチリ心得つつ瞬発力にも長けたメリハリある敏活サポートに頼もしく支えられて、ウィーズ(ts)の、一吹き一吹きに聴いているこちらも思わず親しみの湧く気さくげなキャラを変らず持ち味とした、包容力溢れるアドリブ技が好感度も抜群のノリよくデリシャスこの上なき冴えを見せてゴキゲンだ。

→一定の余裕や落ち着き、リラクゼーションを絶えず底流させながら、ロリンズやデクスター、モブレーらの影もチラつかせて豪快鷹揚に、おおらかに歓びや哀愁を朗々と唄い上げる、ブルースに由来した歌謡フィーリングも満点、かつまたパーカーを出発点とするバップ語法も自ずと深く身に染みついたイナセで渋い節回しは、超芳醇にして温和さ・柔和さや開放感、風通しのよさにも富んでいて殊の外取っ付きやすく美味さも格別で、聴く者をソフト&マイルドに包み込んでくれるようなその吹鳴のあり様には蠱惑性すら感じる。

★スクエアー・バピッシュ&アーシーな頑固一徹職人芸を基軸としつつ、時折熱血モーダル攻勢と粋筋ファンキー節の混合文体で勇み肌っぽくパッションを発奮させ、変化もつけてくるティルデン・ウェブ(p)の活躍も旨いアクセント。

1. Just Coolin'
2. Beep Durple
3. Chicken N' Dumplins
4. Bitter Sweet
5. We Three
6. Street Scenes
7. Vendetta
8. Night Walk

Cory Weeds (tenor saxophone)
Tilden Webb (piano)
John Lee (bass)
Jesse Cahill (drums)

2021年9月15日Will and Norah's house(カナダ-ブリティッシュ・コロンビア州ヴァンクーヴァー)録音

レーベル：Cellar Music (Cellar Live)

在庫切れ
可能な限りお取り寄せ致します
紙ジャケット仕様CD