★1974年にプロ入りし、多彩な人脈の中で長らく地道に辣腕を揮ってきた(80年代後期に一旦引退するも2002年にシーンへ復帰)(70年代に発表した私家レーベル:Smileの2作品は伝説!)正統実力派モダン・ピアニスト:関根敏行(1955年東京都生まれ)の、今回は、好評だった先年の一作「Dedication」と同じ顔ぶれの鉄壁トリオを率いた3年ぶりの最新アルバム。
★歯切れのいい鋭角性や堅牢さを有した骨太ストーン・タッチのピアノが、伝統的なバップ語法に変らず軸足を置きながら、文脈〜フレーズの展開としてはファンキー色濃いめで時々モーダルめの味つけも入り、加えて終始歌物派っぽい洒脱な哀愁節も多分に融け込ませる、という、均整と安定が身上の抒情的メロディック・プレイを少々豪快で荒削りな巧まぬダイナミズムをもって敏活に紡いで、勇み肌の粋さとコク深さ溢れる殊の外おいしい晴々朗々の華を成し、弾性充分にウネり撥ねる雄弁なベースや賑々しくも巧緻に遊撃してくる精確周到なドラム、らのキレ味シャープで瞬発力に長けた中々アタッキングなサポートもピタリとツボにハマッた、全体を通じ正統筋ハード・バップ系ピアノ・トリオの鑑とも云うべき至って親しみやすい真っ当な人情活劇的妙演が続いて、スッキリと愉しませる安心にして中身の濃い好投内容。
★明快平易で取っ付きやすいメロディーの端麗さとガッチリ揺るぎなく精巧律動するノリのよさ、を一貫して要に据えた、ブルース・フィーリング並びにバップ・スピリットも潤沢なとことん正攻法、とことん娯楽指向の摑みよきリリカル・バピッシュ演奏が順風満帆っぽく好テンポで進行してゆき、歌謡性と情魂味に溢れた吉野(b)や驀進突撃力満点かつけっこう芸の細かい小泉(ds)、各々の活躍もフレッシュ・スリリング&グルーヴィーに際立つ中、彼らに上手く触発される恰好で、関根(p)の、リキまぬ自然体の安らかさと重厚なタフ&ストロングさを併せ持ったアドリブ奮戦が、適度にラフでスケールの大きな雄渾の見せ場を飾って頼もしい限り。
→パウエルを端緒とする殺陣の型的な硬質バップ・イディオム奏法を先ずは拠り所〜根幹とするが、多くの場面でこれが最得意と思しきR・ガーランド風だったりG・ハリス風だったりまたある時はピーターソン寄りだったりの、ファンキー&アーシーな漆黒ブルース色の強いイナセな吟醸ワザが炸裂してジワリ旨口に昂揚させ、時折それが横滑りしてマッコイやハンコックに接近したりもする、というストレートアヘッド・ジャズ・ピアノの王道・極みにして懐の深そうな包容力+温もりを感じさせるそうした弾鳴のあり様は美味さと説得力絶大で、幾分か荒っぽくアメリカナイズ(アメリカン小唄化か?)された道程が続いた後、ラスト曲では一転して浮遊感渦巻くきめ濃やかでオリエンタル・エキゾティックなスピリチュアル・ジャズの世界(=水墨画を思わす深山幽谷の音風景)が諦念をもって端正に構築されて終わりを迎える、といった辺りの締め括り具合がまた実に感動的だ。
Side A:
1. Fantasy In D (Ugetsu) [Cedar Walton]
2. Longing [Toshiyuki Sekine]
3. Little B's Poem [Bobby Hutcherson]
4. Lady Bird [Tadd Dameron]
5. Roll T [Toshiyuki Sekine]
Side B:
1. Killer Joe [Benny Golson]
2. If You Could See Me Now [Tadd Dameron]
3. Slow Hot Wind [Henry Mancini]
4. High Mountains And Flowing Water (高山流水) [Traditional]
関根 敏行 (piano)
吉野 弘志 (bass)
小泉 高之 (drums)
NK Sound Tokyo(東京都新宿区四谷4丁目)録音
2026年日本作品
レーベル:
Somethin' Cool
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2026年9月2日発売予定 受注締切:2026年6月29日
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