★円熟の好調ぶりが続くアメリカ進歩派メインストリーム・テナーサックスのヴェテラン大御所:ジョー・ロヴァーノ(1952年米オハイオ州クリーヴランド生まれ)の、今回は、ジュリアン・レイジ(ラージ?)(elg)、アサンテ・サンティ・デブリアーノ(b)、ウィル・カルホーン(ds)と新たに結成したカルテット=パラマウント・カルテットによるアルバム第1作。
★締まりとユルみが渾然一体化したリキみなげでまろやかな鳴り様を呈する中々ニュアンスにも富むテナーが、どこか達観したようにレイドバック感を絡めてアンニュイにメランコリーを歌ったり、重厚さやパンチを強めてハード・ドライヴィング&ダイナミックにアクション節を太く唸ったり、ソプラノやターロガトーに持ち替えてよりシャープにさえずり鳴くが如く憂愁を映したりアブストラクトな即興実験に勤しんだりと、紆余曲折はあるも大凡のところ脱力調子で半スモーキー&ビター・グルーミーに哀感並びに"ブルージー・ジャズ"ならではのグルーヴを描き出すことを先ずは根幹とした、けだるく物憂い抒情指向のリラクシング・プレイを綴って味わい豊かに華を成し、潤いと幾何学性の両輪で上手くアクセントをつけるコンテンポラリー肌ギター以下、リズム陣の瞬発力&遊撃力に長けた変幻自在の攻めたバックアップも迫真のスリル+サスペンスと今風のノリを的確に高めきった、全体を通じこのレーベル特有の妖しい浮遊感覚やメディテイティヴさと現代ポスト・バップらしいテイスティー・グルーヴィーさがバランスよく愉しめる、何げに冴えた高密度内容。
★キャッチーとは行かないまでも一定のメロディーの端麗さとうねうねトグロを巻くパルス状のノリのよさを旨とした、一種のリリカル・アクション的なスペイシー感漂う躍動型サスペンス世界が腰を据えてじわりと活写されてゆき、生々しくスリリングに躙り寄るデブリアーノ(b)&カルホーン(ds)や、清澄さと濁りを巧まず絶妙の按配で混在させる香味効果も抜群のレイジ(elg)、らの活躍もそれぞれ魅力たっぷりに際立つが、しかし何よりリーダー:ロヴァーノ(ts他)の、揺るぎなくデーンと構えつつ彼らサイド連に適宜触発される恰好で繰り出されるアドリブ妙技が、清新にして醸熟なる絶好調ぶりを見せていて一人勝ちの印象だ。
→リズミカルにノるバピッシュ・ファンク調トラックでのドライヴ感と粘着味の入り混じった勢いあるアーシー咆哮や、ややフリー寄りの局面における思索瞑想性と純粋抽象主義の掛け合わせインプロ、辺りもイイが、やはり今作での本領はバラード・コンセプト的行き方の中で聴かれる、奥深い心象風景を一筆書きスケッチするかのような細やかでいて悠然とした幽遠たる悲歌っぽい描写にこそ遺憾なく伸び伸び発揮されている感がある(しかもそれら幾多のアプローチがいずれもコク深い芳醇さにスッキリ収束しているところもさすがの円熟!)。これを静かに猛追するレイジ(elg)の耽美浪漫と記号性・信号性を併せ持った翳のある端正弾奏も光っている。
Side A:
1. First Song (Charlie Haden, Abbey Lincoln) 7:24
2. Amsterdam (Joe Lovano) 6:30
3. The Call (Joe Lovano) 5:44
4. Fanfare For Unity (Joe Lovano) 4:11
Side B:
1. Lady Day (Wayne Shorter) 7:59
2. The Great Outdoors (Joe Lovano) 6:38
3. Congregation (Joe Lovano) 5:36
Joe Lovano (tenor saxophone except A-2) (G mezzo-soprano saxophone or tarogato on A-2, A-3, B-2)(※ssとtarogatoは音色が似通っており判別困難)
Julian Lage (electric guitar)
Asante Santi Debriano (double-bass)
Will Calhoun (drums)
2025年2月フランス、ペルヌ=レ=フォンテーヌのStudio La Buissonne録音
レーベル:
ECM
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数量限定生産・輸入盤LP
入荷予定時期:2026年6月上旬 受注締切:2026年4月12日
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