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ホーム2025年5月REVIEWレイジー・スモーキーでソフト・スムースな翳りを帯びたロヴァーノ一流のけだるい寛ぎテナー妙技がヴォシレフスキ(p)のダイナミック・ブルージーな端正助演を得てムーディー&ビタースウィートに冴えるECM独自の憂愁リラクゼーション世界 国内盤SHM-CD JOE LOVANO & MARCIN WASILEWSKI TRIO ジョー・ロヴァーノ & マルチン・ヴォシレフスキ・トリオ / HOMAGE オマージュ
商品詳細
★アメリカ進歩系メインストリーム・テナーサックスの大御所:ジョー・ロヴァーノ(1952年米オハイオ州クリーヴランド生まれ)と、ポーランドの人気個性派ピアニスト:マルチン・ヴォシレフスキ(1975年ポーランドのスワヴノ生まれ)率いるトリオが組んだこの4人チームは、2019年録音の第1作「Arctic Riff」(2020年リリース/ECM)が好評を得ていたが、今回録音の上では4年ぶり、リリースは5年ぶりとなるコラボ作品・第2弾が登場。

★端麗優美で潤い豊かな滴が流れる如き精細ピアノ以下リズム・セクションの浮遊感仄めく鳴動に導かれて、ソフトな丸みを帯びたふくよかで折り目正しい、微妙に掠れてもいるニュアンスに富んだトーンのテナーが、脱力調子の自然体な流線形的リラクゼーション表現の内側からけだるさや物憂さも垣間見せ、またタロガトの活用も含め時折唸り慟哭するようなややフリーキーめの咆哮も織り交ぜる、トータルとしては「哀愁の歌心」にしっかり根ざしたメロディックだが甘すぎない、翳のあるビター・テイストの躍動型リリカル・プレイを滑脱に綴って中々懐の広そうな悠々たる魅力を放ち、一方、耽美性に長じると同時に強硬なダイナミズムやアブストラクト・センスも備わったピアノの粛然たる弾奏もピリッとした香辛アクセントを成した、全体を通じ現代モード・ジャズの一端ではあるものの、フリーとまでは行かぬ辛口スパイス感やこのレーベルならではのちょっと不思議な綱引きっぽいインタープレイ色〜トグロ巻きムードも加えられた、空間設計の奥深さに大いに魅了される独特の幽玄+風格漂うロマネスクな妙演内容。

★ECM特有のスペイシー&スローリーな、四者がじわりじわりと躙り寄り合うかのような愁き浪漫溢れるやりとりがテンダーそしてサスペンスフルに展開してゆき、ミシキエヴィチ(ds)やクルキエヴィチ(b)の殊の外芸の細かい、そして確固として"グルーヴィー"な匠のバックアップにノセられる恰好で、ロヴァーノ(ts)やヴォシレフスキ(p)の腰の据わったアドリブ技が典雅かつ雄々しく見せ場を飾って、アジな余韻を残す。

★ロヴァーノ(ts)の、大凡のところはロヴァーノ流・寛ぎテナーの奥義を探究する風な、結構柔和でメロウな感触を湛えつつレイジー・スモーキー&アンニュイに心象風景っぽくメランコリーを描き出してゆく、寛ぎテナーとは云ってもレスター系などとは全く違ってロヴァーノの独自スタイル(或いはECMスタイルか?)にカスタマイズされた、しかもブルースに深く根を下ろした端正な語り口がムーディーに冴え渡っており、アグレッシヴ面は専らタロガトで、スピリチュアル&メディテイティヴ面はゴングで発揮し上手くバランスをとった、その筆の進め様は、ゆとりと機智を絶やさず聴く者を優しく包み込んでくれるスケールの大きさ&温もりを多分に感じさせ、ヴォシレフスキ(p)のわりかしモーダル・ブルージーなストレートアヘッド体質面もアリの援護射撃と相まって、深山幽谷の趣顕著にしてポスト・バップらしいテイスティー・グルーヴィーさも十二分の、妙なる均衡に仕上げている辺りはやはりさすがだ。

1. ラヴ・イン・ザ・ガーデン Love In The Garden
2. ゴールデン・ホーン Golden Horn
3. オマージュ Homage
4. ギヴィング・サンクス Giving Thanks (solo tenor saxophone)
5. ディス・サイド - キャットヴィル This Catville
6. プロジェクション Projection (solo gong) (maybe solo cymbal?)

Joe Lovano ジョー・ロヴァーノ (tenor saxophone except 6) (tarogato on 2, 3) (gong on 2, 3, 6?)
Marcin Wasilewski マルチン・ヴォシレフスキ (piano except 4, 6)
Slawomir Kurkiewicz スワヴォミール・クルキエヴィチ (double bass except 4, 6)
Michal Miskiewicz ミハウ・ミシキエヴィチ (drums except 4, 6?)

2023年11月18日米ニュージャージー州イングルウッド・クリフスのヴァン・ゲルダー・スタジオ録音

レーベル:Universal Music Japan ECM

在庫有り
国内盤SHM-CD

レイジー・スモーキーでソフト・スムースな翳りを帯びたロヴァーノ一流のけだるい寛ぎテナー妙技がヴォシレフスキ(p)のダイナミック・ブルージーな端正助演を得てムーディー&ビタースウィートに冴えるECM独自の憂愁リラクゼーション世界 国内盤SHM-CD JOE LOVANO & MARCIN WASILEWSKI TRIO ジョー・ロヴァーノ & マルチン・ヴォシレフスキ・トリオ / HOMAGE オマージュ[UCCE 1215]

販売価格: 3,000円(税込)
数量:
商品情報
ECM

★現代テナー・サックス界の最高峰、ジョー・ロヴァーノがポーランドの人気トリオ、マルチン・ボシレフスキ・トリオと共演したECMでの2作目が登場!

★米国を代表するヴェテラン・サックス奏者、ジョー・ロヴァーノとポーランドを代表するピアノ・トリオによる、前作『Arctic Riff』以来5年ぶりのコラボ作品第2弾目。

*ジョー・ロヴァーノ
1951年オハイオ州クリーヴランド生まれ。父であるテナー奏者トニー・ロヴァーノの影響で、少年時代からテナー・サックスを手にし、高校卒業後はバークリー音楽大学に進学。卒業後、エルヴィン・ジョーンズに認められ、'76年にニューヨークに進出。その後、ウディ・ハーマン・オーケストラ、メル・ルイス・ジャズ・オーケストラ、ポール・モチアン・グループなどで演奏し高い評価を得る。85年に初リーダー作「トーンズ・シェイプス・アンドマルチ・カラーズ」(ソウル・ノート)をレコーディング。'89年にはジョン・スコフィールドのカルテットに参加し、これによりブルーノートと契約。'90年に「美」(サムシンエルス)を発表。以後数々のリーダー作を発表し、現代テナー・サックスの王者として君臨し続けている。

*マルチン・ボシレフスキ・トリオ
ン・ボシレフスキ(ピアノ、1975年生まれ)、スワヴォミール・クルキエヴィチ(コントラバス、1975年生まれ)、ミハウ・ミシキエヴィチ(ドラムス、1977年生まれ)の3人で、伝統と現代的なサウンドを融合させるユニークな才能で知られる、ポーランド・ジャズ・シーンで最も輝かしいスターのひとつ。

★このトリオは、その卓越した才能と聴衆を魅了する能力で国際的な評価を得ており、深みと圧倒的な音楽性を備えたパワフルで情感豊かな演奏で、心に残る印象を残している。2024年、バンドは変わらないラインナップで結成30周年を迎えた。
過去30年間、マルチン・ワシレフスキー・トリオは、その類まれな才能と卓越した音楽への揺るぎないコミットメントでジャズ界を彩り、音楽を通じて革新と物語を語ることの代名詞となった。彼らの目覚ましい歩みには、トーマス・スタンコ、ジョー・ロヴァーノ、チャールズ・ロイドなどのジャズ界の著名人とのコラボレーションや、ECMレコード・レーベルからの7枚の優れたアルバムのリリースが含まれる。