★リボーンウッドよりの過去2作品が好評だった、プロ歴10年になる本邦新世代女性ジャズ・ギターのトップ・ランナー:浅利史花(福島県福島市出身)のサード・アルバムが登場。編成的にはオルガン&ドラムとの所謂オルガン・トリオを基本とし、3曲でアルトサックスがゲスト参入してくる趣向。
★キレと潤いを併せ持った味のあるトーンのギターが、バップ&ブルースの権化たるちょっと渋めの吟醸的立ち回り節を根幹としつつ、そこへアメリカン小唄風の歌謡傾向も豊富に加えて粋な振る舞いを見せるという、ダウン・トゥ・アース色濃いメロディック・アクション・プレイを敏活に綴って確固としたテイスティー・グルーヴィーな魅力を揮い、ソウル・フィーリングの塊のような熱いオルガンやソフト&クールな折り目正しいアルトらも上手いコントラストで存在感充分に彩りを添えた、全編オルガン・ジャズの典型を示すノリよく勇ましい音場の中でジャズ・ギターの王道を行く芳醇ワザが堂々披露されてスッキリと愉しませる、安定感抜群の揺るがぬ会心打内容。
★ハード・バピッシュなソウル・ジャズの正しい見本然とした、ノリノリにしてごく親しみやすい娯楽活劇タイプの何ともアジな行き方が続き、ダイナミック&スリリングに重厚さをもってスイングする柳沼(ds)やホット・アーシーかつソウルフルな濃い口のグルーヴ感を全身で体現する感じの長田(org)、らの活躍も鮮烈に際立ち、彼らに頼もしく触発される恰好で、浅利(elg)の慌てず急がずゆとりと節度を保った態から繰り出される真っ向勝負のアドリブ妙技が、清々しくも粛々と冴え渡ってゴキゲンだ。
→先ずはクリスチャン〜ケッセル系バップ・ギターの正統らしい陰影に富んだ殺陣の型の如き躍動的フレーズで燻し銀っぽい硬派な文脈を創出、加えて、ベンソン、グリーン、ウェスらの成果を踏まえた熱気孕む漆黒のブルージー節も多々盛り込み(ジェンダーレスに)イナセさを醸成、といった具合でオーソドックスすぎるほど徹頭徹尾オーソドックスな練達の至芸をあくまで作法に適った端正さを維持しつつ紡ぐ様は、音色そのものの程好い厚みや張りとも相まって1ミリもブレずコク旨な風流オーラを放っており、そうした敢えて"オールド・ファッション"を貫いた音キャラは安心して聴いていられる上にしっかりした説得力がある。
★脱力調子でスムースに流線形を描く江澤(as)の寛ぎブロウも好アクセント。
1. Chick's Tune (Chick Corea)
2. Nao (Fumika Asari)
3. Café Com Pao (João Donato)
4. You Don't Know What Love Is (Gene De Paul)
5. N's Blues (Fumika Asari)
6. Hakubo (Fumika Asari)
7. Nep Moi (Fumika Asari)
8. Here, There And Everywhere (Lennon - McCartney)
浅利 史花 (electric guitar)
長田 信慶 (organ)
柳沼 佑育 (drums)
江澤 茜 (alto saxophone on 4, 6, 8)
2026年日本作品
レーベル:
ReBorn Wood (リボーンウッド)
在庫有り
国内制作デジパック仕様CD