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ホーム2025年12月REVIEW国内盤CD MARIELLE KOEMAN & JOS VAN BEEST TRIO マリエル・コーマン & ヨス・ヴァン・ビースト / ISN'T IT ROMANTIC イズント・イット・ロマンティック テンダー&メロウ・ムーディーな自然体で語りかけるが如き抒情派ヴォーカルがバックのファンキー・バップ演奏と相まってしっとりと淑やかに映えた極上の快適編
商品詳細
★オランダの人気ヴェテラン女性歌手:マリエル・コーマン(1966年生まれ)の、今回もまた夫であるヨス・ヴァン・ビースト(p)(1956年生まれ)率いるトリオと組んだ、途中5曲にゲストとしてMartien Osterのエレクトリック・ギターも加わって来つつのスタンダード中心の最新アルバム。

★粋渋なファンキー・ハード・バップの鑑の如きピアノ・トリオの味のあるグルーヴィー演奏に確固と導かれて、スッキリ爽やかに澄んでいながら重心にブレるところのない中高音の清涼感溢れるクリーン・ヴォイスが、歌詞とメロディーを大切にして丁寧に語りかけるようであり、それでいてリアル・ジャズ・ヴォーカルならではのリズミカルなグルーヴ表現やブルージーな旨味の醸成、も巧まず自然に盛り込まれた、基本はあくまで抒情指向のテンダー&ハートウォーミングな柔和演唱を瑞々しくもしっとり淑やかに綴って、優しい包容力と生鮮度抜群の得難き煌めきを放ち、インスト・サイドの堅実にして芸の細かい阿吽のバックアップも機微&余情ある魅力を際立たせた、全編を通じ極めてオーソドックスな寛ぎスインギー妙演が続いてホッと一息つかせてくれる、ほっこり効果満点な白眉の安心内容。

★インティメイトな和気あいあいさやリラクゼーションを変らず底流させた、「アメリカン・スタンダードをメイン・レパートリーとするリリカル・ジャズ・ヴォーカルの真っ当な理想形」とも云うべき、軽妙で瀟洒なウィットっぽさを感じさせる落ち着いたメロウ・ムーディーこの上ない行き方、が溌溂と愉しげに進められ、1曲1曲は長すぎず簡潔な尺にまとめられた快テンポの道程の中で、ファンキー・テイスティーなJ.v.ビースト(p)や結構ダウン・トゥ・アースな醸熟ソウル一杯のOster(elg)にも適度に見せ場が振られて色彩変化&メリハリが齎される一方、花形主役であるコーマン(vo)の一貫してソフト&デリケートな正攻法に徹しての真心こもった歌い回しが、洒脱かつ感動的に冴え渡って何とも素敵だ。

→アメリカ白人系抒情派もしくはクール派の影響を覗かせる徹頭徹尾自然体の、しかも一節一節・一声一声に濃やかな丹誠の込められた、ヒネらず崩さぬその真摯な"語り節"は殊の外フレッシュに胸に染み入る妙味を漂わせ、ごく一部でスキャットを使うところもあるがそれも転回アクセント程度にとどめ、ひたすら詩の言葉と旋律の美を何より重んじる姿は安定して高度なその歌唱テクニックの揺るぎなさとも相まって、好感度ならびに説得力絶大。ヴォーカル&演奏ともそのヒンヤリしたクーリッシュな風合い〜独特の清潔な透明感がヨーロッパ的と云えばヨーロッパ的ではあるが、トータルなアウトライン・イメージとしてはヨーロッパ色はさほど感じられず、アメリカン・メインストリーム派になりきっているそうしたオールド・ファッションな世界観もナイス美点。

01. You Turned The Tables On Me
02. Moonglow
03. Little Jazz Bird
04. A Little Taste
05. In The Wee Small Hours Of The Morning
06. We've Got A World That Swings
07. Blue And Sentimental
08. Isn't It Romantic?
09. Manhattan
10. As Long As I Live
11. Lobo Bobo
12. No Moon At All
13. Midnight Sun
14. Give Me The Simple Life
15. How Do You Say Auf Wiedersehen

Mariëlle Koeman (vocal)
Jos van Beest (piano)
Hans Mantel (bass)
Gijs Dijkhuizen (drums) (maybe percussion on 11, 13)

*special guest:
Martien Oster (electric guitar on 03, 04, 11, 12, 13)

2025年録音

レーベル:澤野工房

在庫有り
国内盤デジパック仕様CD
※このCDのみご購入ご希望の場合は、送料込み価格2,640円になります。


国内盤CD MARIELLE KOEMAN & JOS VAN BEEST TRIO マリエル・コーマン & ヨス・ヴァン・ビースト / ISN'T IT ROMANTIC イズント・イット・ロマンティック
テンダー&メロウ・ムーディーな自然体で語りかけるが如き抒情派ヴォーカルがバックのファンキー・バップ演奏と相まってしっとりと淑やかに映えた極上の快適編[AS 506]

販売価格: 2,520円(税込)
数量:
商品情報
澤野工房

★四半世紀の絆が生んだ、芳醇な音楽。 Mariëlle KoemanとJos van Beest、そしてJos van Beestと澤野工房。 流れる時に揺らぐことのないふたつの結びつきが約束する、極上の安らぎ。

★人と人を結びつけるものは何だろうか? 誰かと出会う。惹きつけられる。繋がりたい、と強く願う。その時、心と身体を貫いて人を突き動かすものは?好奇心?情熱?欲望?…或いは、愛、と呼ばれる何物かなのか?いずれにしてもそれは強いパワーであなたを呑み込むだろう。複雑な人間の内面が、ひどくシンプルになる、そんな瞬間なのかも知れない。それに比べると、人と人とを結びつけ「続ける」ものは些か難しい。いかに熱い炎もやがては鎮まっていく。それでも、お互いに離れることなく共に生きることを選ぶ原動力は、そもそもの始まりよりも遥かに奥深い感情なのではないだろうか?

★待望久しいサワノの新譜は、そんなことを考えさせてくれる作品だ。主人公はマリエル・コーマンとヨス・ヴァン・ビースト。ヴォーカリストとピアニストとして、そして、人生のパートナーとして、長い年月を共に過ごしている2人である。そのコンビネーションが生み出す世界は、いつも穏やかな優しさに満ちており、多くの作品で人々を魅了して来た。今回のプログラムは、誰もが知るスタンダードをメインに、本当にさりげなく編まれた詞花集の味わいがある。

★ビーストは、『Because of You』での初登場以来、誰にも親しみやすく、聴くほどに味わいを増す、これこそが「澤野工房の音」だという演奏を紡いで来た。まさにレーベルの「顔」だ。その歴史はすでに四半世紀に達した。だから、このアルバムは、マリエルとビースト、ビーストとサワノという、二つの絆の物語をリスナーに伝えているのだと思う。そこにある深い信頼は、音楽に姿を変えてあなたを満たす。え?時を経て熱は失せたのか、って? それは、ほら、そう見えるだけのことで、密やかに秘められたものはずっと息づいているのかも。 そう考えると…Isn’t It Romantic (ロマンチックじゃない)? (TEXT BY 北見柊)