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ホーム2025年10月REVIEW未発表発掘!陰影に富んだクール&ビター・テイスティーな独自の抒情派メロディック・プレイがピリッとシリアスに冴えた硬質浪漫ピアノ・トリオの逸品 輸入盤CD JOHN TAYLOR ジョン・テイラー / TRAMONTO
商品詳細
★英国進歩派ピアノの名匠:ジョン・テイラー(1942年英国のマンチェスター生まれ、2015年フランスのアンジェで死去)の、これは、マーク・ジョンソン(b)&ジョーイ・バロン(ds)とのインターナショナルなオールスター・トリオによる、2002年1月のツアー中、英バーミンガムのCBSOセンターでの公演の模様を収めた未発表ライヴ音源の初ディスク化。

★折り目正しくきめの細かい、それでいて結構思い切りよく突発的にアタックを掛けてくるところもある、さすが多彩にニュアンスの込められた精妙精確な骨芯にブレなきクリアー・タッチのピアノが、ヨーロピアンならではのセンシティヴ&ロマネスクな耽美的詩情表現に奥深く憂いを含んだ幽玄を漂わせたかと思えば、モード系ハード・バップ・ピアノの正統らしいダイナミック・スインギーな行き方やファンキー節に洒落た吟醸味を発揮したり、幾何学的力学手法を強調したアプローチでジャズとニューエイジ・ミュージック(或いは現代クラシックか)の間を軽やかに往来して見せたりと、中々幅のある懐の広そうな根は詩人肌っぽいフレキシブル・プレイをちょっとクールに綴って、行間に富んだノリよく味わい豊かな練達の魅力を放ち、重厚にウネるコク旨なベースやシャープで敏捷なグルーヴ・センス抜群のドラム、らの瞬発力に長けた遊撃的サポートもフレッシュ・スリリングに上手く妙味を際立たせた、トータルとしては、いくらか硬質な面もあるものの哀愁浪漫やポエティシズムを決して手放さない大凡はリリカル指向の演奏が紡がれて、生々しいサスペンスを孕みつつ瑞々しく感動させる鮮麗なる会心打内容。

★トライアングルな三つ巴のインタープレイ傾向も多分に覗かせながらの、基本的には旋律や和声の美を重んじる抒情派アクション・タイプの快演が歯切れよく進められてゆき、雄弁に波打つ濃い口なジョンソン(b)や打撃音の中に唄心を滲ませるバロン(ds)各々の活躍も絶えずきららかに光る中、主役であるテイラー(p)の繊細でありながらわりかし悠々と構えたマイペースなアドリブ妙技が、殊の外清新に冴え渡って素晴らしい。

→アクション主体の局面にあっては、クラシック・ピアノの奏法に立脚したようであったりハンコックの応用っぽかったりなどのダイナミズム表現にピリッとしたソリッドな味わいを見せ、ロマンティック度の高いシーンでは、テイラー独自のクーリッシュで仄暗い心象スケッチ風の文体やエヴァンスのユーロ化的語法でスマート・エレガントに筆を滑らせる、という、全般にメロディックではあるが甘くないビター&グルーミーな文脈形成に本領を示した微妙に内省感あるそうした語り口が、あくまで巧まぬ自然体の安らかさ・半脱力調子をもってさりげなく深遠に熟成ぶりを湛えており卓抜だ。

1. Pure And Simple
2. Between Moons
3. Up Too Late
4. Tramonto
5. Ambleside

John Taylor (piano)
Marc Johnson (double bass)
Joey Baron (drums)

2002年1月英バーミンガムのCBSO Centreでのライヴ録音

レーベル:ECM

在庫有り
輸入盤スリーヴケース仕様CD

未発表発掘!陰影に富んだクール&ビター・テイスティーな独自の抒情派メロディック・プレイがピリッとシリアスに冴えた硬質浪漫ピアノ・トリオの逸品 輸入盤CD JOHN TAYLOR ジョン・テイラー / TRAMONTO[ECM 655 4015]

販売価格: 3,400円(税込)
数量:
商品情報
ECM

★英国人ピアニスト、ジョン・テイラー(1942-2015)が祝祭的で開放的な気分に満ち、米国人ミュージシャン、マーク・ジョンソンとジョーイ・バロンを擁する彼の最もダイナミックで機知に富んだグループの一つを率いる姿を捉えた2002年、コンテンポラリー・ミュージック・ネットワークのツアー中にバーミンガムでライヴ録音された作品が遂にリリース。

★このエネルギッシュなチームは後に、批評家から絶賛されたECMレーベルの録音『ロスリン』で再び共演することになる。 収録曲はテイラーの代表曲「Pure and Simple」 「Between Moons」「Ambleside」(15分にも及ぶ壮大なヴァージョンで聴ける)に加え、ラルフ・タウナー作曲のタイトル曲、スティーブ・スワロウの「Up Too Late」が収録されている。

★後者はバップのフレーズからフリー・プレイへと渦巻く展開を見せ、ジョンソンの高音域のアルコ・ソロやバロンの跳ねるようなドラムが光る。 総じて、傑出したピアノ・トリオのリーダーとして、ジョン・テイラーがいかに創造的な存在であったかを改めて想起させる、歓迎すべき作品である。(新譜インフォより)

*CONCERT RECORDING,JANUARY 2002(CBSO CENTRE,BIRMINGHAM)
*ENGINEER : CURTIS SCHWARTZ
*COVER PHOTO:DIANA TAYLOR