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ホーム2025年6月REVIEWマイルド・テンダー&スムースな哀愁のテナー吹鳴やフォーキー・グルーヴィーなギターの調べが幽玄深く独自の妙味を放つ寛ぎ抒情派ジャズの最新アップデート形 輸入盤CD CHRIS CHEEK クリス・チーク / KEEPERS OF THE EASTERN DOOR
商品詳細
★かつてはFresh Sound New Talent諸作で大いに名を上げ(その後もCriss CrossやSunnyside等から着々とアルバムを発表)、またポール・モティアンのエレクトリック・ビバップ・バンドのレギュラーとして、或いはカート・ローゼンウィンケルとのコラボでも評判をとってきた個性派テナーサックスの逸材:クリス・チーク(1968年米ミズーリ州セントルイス生まれ)の、今回はビル・フリゼール(g)をフィーチュアしたカルテットによる一編。

★ソフトで滑らかな半脱力調子の幾分けだるい寛ぎスタイルとパンチを利かせた鋭敏なダイナミック・アタック!とを自在に交錯させる(主軸は前者)テナーの、ブルース色濃い憂愁描写プレイが余情豊かで渋い妙味を放ち、コンテンポラリーとアーシー・バップの間を往来するかのようなギターの抑制ある鳴動もアジな魅力を揮った、全編モード系ポスト・バップの範疇にありながらその類型からは外れた独自のメランコリックなリリカル・ジャズの世界が余裕と節度をもって穏やかに創出される、何とも心地よい風流な快演内容。

★インティメイトな和やかムードを底流させつつピリッとした緊張感も程好く自然に醸し出される、大凡のところは深々としたリラクゼーションを基調としての抒情指向の物憂げなメロディック奏演が滑脱に展開してゆき、ゲリラ的に生々しいスリルを呼び込むロイストン(ds)の遊撃や、温もりと安定したノリを提供するScherr(b)の律動、も好対照を成しながらテイスティー・グルーヴィーに際立つ中で、前面ではチーク(ts)とフリゼール(g)の活躍がスター性&旨味も満点に見せ場を繋いですこぶる快調だ。

★チーク(ts)の、歌心と現代感覚に溢れ、悠々と構えた調子で柔和かつスムースな美メロ・フレーズを紡いでゆく、バップ的側面と非バップ的側面が渾然と交じり合った吹鳴がありそうで今までにない、"今日流にアップデートされた寛ぎテナー最新形"の体を示していて殊の外フレッシュで、かたやフリゼール(g)の、得意のアメリカーナ・フォーキー・テイストを織り込みつつ中々鋭くグルーヴを醸成する何げにソリッドな立ち回りがまたばっちりノッていたりと、この両者のあくまで落ち着いたマイルドな語り口が全体を通じ誠に幽玄深く冴え渡っていて絶品。

→アナログ・テープにこだわった独特の録音法とも相まって、ちょっと不思議な幻想ムード〜メディテイティヴさ漂う快適至極の桃源郷(些か深山幽谷の趣あり、か)世界がゆらりと立ち現れている。これはけっこう新感覚。

1. Kino's Canoe
2. Smoke Rings
3. O Sacrum Convivium!
4. On A Clear Day
5. Lost Is My Quiet
6. From Me To You
7. Keepers Of The Eastern Door
8. Go On, Dear

Chris Cheek (tenor saxophone except 3) (soprano saxophone on 3)
Bill Frisell (electric guitar except 3) (acoustic guitar on 3)
Tony Scherr (bass)
Rudy Royston (drums)

2024年11月8-9日米ニューヨークのPower Station録音
2025年作品

レーベル:Analog Tone Factory

在庫有り
輸入盤CD


マイルド・テンダー&スムースな哀愁のテナー吹鳴やフォーキー・グルーヴィーなギターの調べが幽玄深く独自の妙味を放つ寛ぎ抒情派ジャズの最新アップデート形 輸入盤CD CHRIS CHEEK クリス・チーク / KEEPERS OF THE EASTERN DOOR[ATF 002]

販売価格: 2,750円(税込)
数量:
商品情報
ANALOG TONE FACTORY

ポール・モチアンの伝説的グループへの参加をきっかけに注目を集め続けるクリス・チーク、ビル・フリゼール、トニー・シェール、ルディ・ロイストンが集結した渾身のカルテット演奏!

★レーベルはアナログ・テープ録音という挑戦と、こだわりを見せるAnalog Tone Factory、録音はジェームス・ファーバー、マスタリングはバーニー・グランドマンという最高チーム!ニューヨーク、ブルックリンを中心に新しいサウンドを打ち出したテナーサックス奏者、クリス・チークの2025年新作アルバム「キーパーズ・オブ・ジ・イースタン・ドア」。

★著名なサックス奏者/作曲家、クリス・チークが「Keepers of the Eastern Door」で自然との調和を探求しています。あえて明確に表現することなく、自然界との精神的な交わり、そして私たちを取り囲み、育む地球と調和した人生の可能性を美しく捉えている。「スピリチュアルという言葉を使うのはためらわれる」とチークは締めくくっている。「しかし、それは存在するものの、目に見えず、数値化もできない領域を表す際によく使われる言葉だからだ」。先住民族や伝統文化は、私たちが現代では忘れてしまった現実のこの側面を認めている。カヌーに座っているあの人物を見ると、私たちが指摘できるものの、話すのが難しいパラレルワールドを裏付けるようなパラレルワールドを思い浮かべます。」(新譜インフォより)