CATFISH RECORDS

★エドモントンを拠点に長らく活躍し、1970年代より今日まで数々の優れたコンボ作品を発表して好評を得てきた、カナダ・ジャズ界を代表するモダン・アルトサックスの重鎮：P.J.ペリー(1941年カナダ-アルバータ州のカルガリー生まれ)の、本盤は、ケニー・バロン(p)以下の腕利きリズムと組んだカルテットによる、1990年12月エドモントン録音の傑作の、初日本盤化。

★キュッと締まった直線的シャープネスと団子っぽい丸みや滑らかさ+弾性、の融け合いも絶妙な、パンチのある清澄トーンのアルトが、明るくおおらかでいて哀感も滲む歌謡性と、硬派で渋いバップ・スピリット、そして吟醸味溢れる粋なブルース・フィーリング、を黄金率で掛け合わせたどこまでもメロディアス&スウィンギンなバップ・アルトの鑑!とも云うべき人情肌娯楽指向の流麗プレイ、を滑脱かつ溌溂と紡いでスカッと胸のすく壮快この上なき華を成し、
一方、歯切れのいい硬質グルーヴ感と爽涼な潤いをシャキシャキ振りまくブルージー・ピアノ以下リズム隊の、きっちりツボを心得た堅実にして芸の細かいサポートもノリと旨味を的確に醸成して頼もしく魅力を際立たせた、全編を通じごく親しみやすい気さくそうな大衆派エンタテインメントを志したド直球の快演が連続して、ひたすら気持ちよくハマらせてくれる会心打内容。

★歌心とスイング感に潔く重点を絞り込んだ、歌物派リリカル・ハード・バップのこれぞ真髄たる晴れ晴れとして風通しもよさげな快進撃、が一貫して愉しそうに、そして和気あいあいと展開され、1曲1曲は比較的簡潔にまとめられたトントン拍子に進むテンポよき道程の中で、ペリー(as)の、中々威勢はいいがリキんだところはなくワンポイントの余裕と節度を保った自然体調子のアドリブ活躍が、爽やかに吹き抜ける一陣の青嵐の如く鮮度抜群&美味さ格別の絶好調ぶりを見せて、全くゴキゲンだ。

→パーカーやキャノンボールの流れを汲みながら陽気で晴朗な歌謡フィーリングを更に強化した感じの、イキでイナセで醸熟感もたっぷりな、キレよくキビキビと速攻パンチ・キックをカマしてくるようなブルージー・バピッシュ・アルトのこれこそ正に理想形たる、若々しく清新で勇み肌な瞬発力バツグンの吹鳴のあり様は、超ノリノリにしておいしさ並びに涼やかさ満点で云うことなし。数曲でテナーに持ち替えての、奏法をガラリと変えたレイジー・スモーキー&メロウ・スムースなレスター系っぽい寛ぎバラード・プレイや、随所に浮かび上がっては切れ味鋭くコンテンポラリーなアクション技でバンド全体を上手くアップデートするバロン(p)の助演、といった辺りも卓抜なる転回アクセント効果を上げている。

01. アイ・クライド・フォー・ユー
02. スターダスト (as & p duo)
03. ユード・ビー・ソー・イージー・トゥ・ラヴ
04. ブルー・アンド・センチメンタル
05. プア・バタフライ
06. ブルー・ダニエル
07. スター・クロスド・ラヴァーズ (solo piano)
08. ネイムリー・ユー
09. 煙が目にしみる
10. マイ・オールド・フレイム
11. ディグ
12. エヴリタイム・ウィー・セイ・グッドバイ
13. マイ・アイディアル
14. ネヴァー・レット・ミー・ゴー

P.J. Perry P.J.ペリー (alto saxophone except 04, 07, 09, 12) (tenor saxophone on 04, 09, 12)
Kenny Barron ケニー・バロン (piano)
Chuck Deardorf チャック・ディアドルフ (bass except 02, 07)
Victor Lewis ヴィクター・ルイス (drums except 02, 07)

1990年12月カナダ-アルバータ州エドモントンのDamon Studios録音

レーベル：Solid ウルトラ・ヴァイヴ(Ultra-Vybe) Justin Time

◎最新リマスターCD
◎日本語解説書き下ろし
◎オリジナルジャケット使用

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国内制作CD