ジャズのCD,LPをご紹介します。メジャーからマイナー、自主制作盤までジャズのCD,LPをお届け致します。



catfishrecordsをフォローしましょう

ホーム2025年12月REVIEW輸入盤CD MIKA STOLTZMAN ミカ・ストルツマン / MEMORIES OF TOMORROW 爽やかでちょっと素朴げなポコポコとハートウォーミングによく歌うマリンバがあくまでバピッシュ&ブルージーに映えたインティメイト・ムードの快適リリカル和み編
商品詳細
★アメリカで活動している熊本県天草生まれのキャリア豊富な日本人女性マリンバ奏者:ミカ・ストルツマン(吉田ミカ)の、エディ・ゴメス(b)やスティーヴ・ガッド(ds)らの大物陣も参加したピアノ(ジェフリー・キーザー他)入りのカルテット基本での一編。

★パーカッシヴとメロディックの兼ね合いも絶妙に丸みを伴ってポコポコとちょっと素朴そうに鳴るマリンバの調べが、ブルース&バップ由来の旨味と仄かなエキゾティズムを漂わせながらテイスティー・グルーヴィーに独自の魅力を放ち、ソリッド&スクエアー・バピッシュな精悍ピアノがどこかふんわり浮かんだ風合いのマリンバとは好対照に固く堅牢なるキレを齎し、達者で芸の細かいドラム&ベースのセンシティヴなスイングぶりも安定したノリと生鮮スリルを的確に高めきった、全編リアルなハード・バップ・ジャズならではのスウィンギン・スタイルが貫かれる中でよく歌うマリンバのプレイが微妙に可愛らしい個性〜スター性を際立たせる、中々ユニークな充実内容。

★親しみやすいメロディーや和声の美と安定律動的グルーヴ感を何より重んじる、ブルース・フィーリングやバップ・スピリットも豊富に備わったインティメイトな雰囲気のリリカル快演が、溌溂としてながら和やかにテンポよく進められてゆき、一定の節度や余裕、機智っぽさを保ったマイルドな道程の中で、ガッド(ds)、ゴメス(b)、キーザー(p)らの控えめでいて締めるべきところはキリッと締めた鋭敏助演も鮮やかに光りつつ、彼らに上手く触発される恰好で、ストルツマン(marimba)の繊細であり伸びやかでもあるアドリブ妙技が実に流麗に冴え渡って清々しい。

→レッド・ノーヴォ辺りから清涼感を除いて温もりを加え、ポコポコ度を更に高めた、とでも云えそうな、人情味に溢れ時には幾分ラテンっぽくおおらか&晴れやかにハジけても見せるが、一貫してその超絶に精確なハイ・テクニックさと"ポップに歌うセンス"が奏効して破綻なく巧まぬドラマティックな流れに仕上げられ、しかも気さくそうでナイーヴな音キャラがごくナチュラルに維持される、という、その、クラシック畑でも活躍するらしいが少なくとも本盤を聴く限り純ジャズ奏者然とした筋金入りのバップ&ブルース感覚が確固と揮われた、しっかり旨口な吟醸的アウトライン・イメージが形作られていて説得力も絶大だ。#5に登場する師匠マイニエリ(vib)のよりヒンヤリしたクーリッシュさとの対比も妙味。

1. Memories Of Tomorrow (Keith Jarrett, arr. Takeshi Fuse)
2. Caravan (Juan Tizol)
3. Layla (Eric Clapton)
4. Ragtime Drummer (James Lent / Bill Cahn)
5. My Song (Keith Jarrett, arr. Takeshi Fuse)
6. The Duke (Steve Gadd)
7. Englishman In New York (Sting)
8. Pixieland Rag (Chick Corea)
9. Past Life Lullaby (Geoffrey Keezer)

Mika Stoltzman ミカ・ストルツマン (marimba) (vocal on 6)
Geoffrey Keezer ジェフリー・キーザー (piano on 1, 3, 7, 9)
Anders Wihk アンデシュ・ヴィーク (piano on 2, 6, 8) (possibly vocal on 6)
Eddie Gomez エディ・ゴメス (bass)
Steve Gadd スティーヴ・ガッド (drums)
Mike Mainieri マイク・マイニエリ (vibraphone solo on 5)
Richard Stoltzman リチャード・ストルツマン (clarinet on 5)

2024年3月10日-11日,5月12日米ニューヨークのパワー・ステーション・スタジオ録音
#2,#6,#8は2009年米ニューヨークのシアー・サウンド録音

レーベル:Big Round Records

在庫切れ
可能な限りお取り寄せ致します

輸入盤CD(日本語解説:岩崎貴行)

輸入盤CD MIKA STOLTZMAN ミカ・ストルツマン / MEMORIES OF TOMORROW
爽やかでちょっと素朴げなポコポコとハートウォーミングによく歌うマリンバがあくまでバピッシュ&ブルージーに映えたインティメイト・ムードの快適リリカル和み編[BR8993S]

販売価格: 3,100円(税込)
数量:
商品情報
Big Round Records

☆クラシックとジャズの垣根を超えるマリンビスト、ミカ・ストルツマンのジャズ・プロジェクト最新作!
☆巨匠スティーヴ・ガッド、エディ・ゴメスらのレジェンドと共演したBig Round Records第2弾!
☆キース・ジャレット、エリック・クラプトン、スティングらの名曲をジャズ・マリンバ・アンサンブルで!
☆岩崎貴行氏書き下ろし日本語解説付き輸入盤仕様!


■クラシックとジャズを縦横無尽に操るニュー・ジャンルのマリンバ奏者ミカ・ストルツマンの新たなスペシャル・プロジェクト!
2019年にアメリカのBig Round Recordsよりリリースした「タペレバ」(PBR8959)に引き続き、”ドラムの神様”スティーヴ・ガッドとビル・エヴァンス・トリオで知られるベーシスト、エディ・ゴメスといったジャズ界の巨匠と共演。更に、ジェフリー・キーザー、アンデシュ・ヴィーク、師マイク・マイニエリ、夫リチャード・ストルツマンらがゲスト参加。
現代のジャズ界における最高峰の頭脳と才能がぶつかり合い、ジャンルの境界線を軽々と超越した傑作集が誕生しました。

■エリック・クラプトンの「レイラ」の魂を揺さぶるメロディから、スティーヴ・ガッドによる「ザ・デューク」のキャッチーなグルーヴまで、このオールスター・アンサンブルは、スティングやチック・コリアなど、現代史を彩った偉大なアーティストたちの名曲を大胆に再構築。そして、ミカ・ストルツマンとスティーヴ・ガッドによるプロジェクト「ミカリンバ」の初期のレパートリーである「キャラバン」、キース・ジャレット本人からのフィードバックも受けた「メモリーズ・オブ・トゥモロー」、「ピクシーランド・ラグ」のバンド・アレンジの3曲は2009年に録音された音源が違和感なく挿入されており、15年の軌跡とプロジェクトの一貫性を感じさせる。ジャズ、クラシック、コンテンポラリーの要素が見事にブレンドされた本作は、「超絶技巧の極致」を祝う必聴の一枚です。

■ミカ・ストルツマンらと10数年にわたって共演してきたスティーヴ・ガッドは、2024年に行われたミカ・ストルツマンのデビュー25周年記念公演(浜離宮朝日ホール)にも参加し、その後の「ミカリンバ」日本ツアーにはスティーヴ・ガッドとエディ・ゴメスも参加し、充実のアンサンブルを日本のファンにも魅せつけてくれました。来日公演を前に行われていたインタビュー(Jaz.in 2024年10月号)でも、今回のアルバムのレコーディングについて語られており、ついにリリースとなる最新盤。既に2026年のグラミー賞(2025/11/7ノミネート発表、2026/2/2授賞式)の第一ラウンドにも多数の部門でエントリーしているという「メモリーズ・オブ・トゥモロー」にご期待ください!(メーカーインフォ)