CATFISH RECORDS

★母国フランスで活動するキャリア豊富な中堅女性ヴォーカリスト：マリオン・ランパル(1980年フランスのマルセイユ生まれ)の、相棒のギタリスト:マティス・パスコー以下のカルテット伴奏を基本に、スペシャル・ゲストとしてビル・フリゼール(elg)やアーチー・シェップ(vo)も1曲ずつ登場しつつの、故アビー・リンカーンに捧げられた一作。

★澄んだ爽涼さや透明感と潤いの滲む、程好い厚みある落ち着いた中音域のクリーンな美声による、歌詞とメロディーを何より大切にして自然体で丁寧に語りかける感じの、それでいてリアル・ジャズ・ヴォーカルならではの幾分ダイナミックなグルーヴ表現やブルージーな節回しも巧まずおのずと備わった、トータルとしてはあくまで抒情指向の清楚でマイルド・テンダー&ファンタジックな夢空間をふんわり舞うような優しい演唱が流麗に紡がれて、フレッシュで粋な旨味にも事欠かぬ鮮度抜群の華を成し、アーシー・グルーヴィーなギターやソリッド&スクエアーなピアノらのバップ色溢れるバックアップも吟醸感たっぷりに魅力を際立たせた、全編至って真っ当なリリカル筋ジャズ・ヴォーカルの本道を行く"軽妙洒脱の極み"たる快演が続いて、瑞々しく胸躍らせる会心打内容。

★インティメイトな和気やリラクゼーションと敏活な躍動感〜ノリのよさがナチュラルに共存する、スインギー&ハートウォーミングな溌溂とした道程が展開してゆき、インスト陣の粋渋なハード・バップとムーディーなラウンジ・ミュージックの間を往来するジェントル・スマートさ一杯のサポートもピタリとテイスティーにツボにハマる中で、彼らに上手く同調しつつも一つ抜きん出た花形スターらしい煌めきを放つランパル(vo)の歌声が、小気味よく映えて何とも爽やかだ。

→しなやかな張りと幾分粘っこい伸び+ヒネりの効いた声色も中々味わい豊かに、ハキハキと明晰で歯切れのいいリラクシングな瀟洒節をブルース・テイストも絡めて綴る辺りは、米白人系抒情派の流れを汲んだ節度とエレガンスとシャレっ気溢れるハイセンスな妙味を湛えており、また声音そのものの冷涼さや清潔感に富んだ風合いからクール派寄りの研ぎ澄まされた趣も絶妙の按配で醸し出され、しかしアウトライン的には穏やかで丹念な真心こもった"ハートフル小唄派"っぽいキャラに無理なくスッキリと収束される、というそのゆとりと機智ある唱術は誠にアジな訴求力に満ちている。

★フリゼール(g)の珍しくオーソドックスなバッパーぶり(レス・ポール色も若干?)や、シェップ(vo)の朴訥にして柔和な温もりに富んだ唸るようなナイーヴ歌唱、辺りも大いに聴きもの。ランパルの演唱スタイルを俯瞰する限りアビー・リンカーン色はそれほど感じられない。

1. Learning How To Listen
2. Wholly Earth
3. Caged Bird
4. The Music Is The Magic
5. And It's Supposed To Be Love
6. Skylark (feat. Bill Frisell) (vo-elg-acg)
7. Throw It Away
8. Remember The People (feat. Archie Shepp)
9. Mr Tambourine Man

Marion Rampal (vocal, arrangement)
Matthis Pascaud (electric guitar, acoustic guitar, arrangement)
Thibault Gomez (piano, synthesizer, organ except 6)
Simon Tailleu (bass except 6)
Raphaël Chassin (drums except 6)

guests：
Bill Frisell (electric guitar on 6)
Archie Shepp (vocal on 8)

Studio Mercredi 9録音
2025年フランス作品

レーベル：L'Autre / Les Rivieres Souterraines

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入荷予定時期：2025年11月下旬〜12月 受注締切：2025年11月10日
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