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ホーム2025年11月REVIEW国内盤CD TOM OLLENDORFF トム・オレンドルフ / WHERE IN THE WORLD ホエア・イン・ザ・ワールド メロウ&ロマネスクでブルージー・フォーキーなひたすらマイルドに歌う吟遊詩人的リラクシング・ギター・プレイが粋渋に華を成した極上の快適編
商品詳細
★英ロンドンに本拠を置きながらヨーロッパ一円で精力的に活動、Fresh Sound New Talentよりの諸作に好評を集めてきた、新世代ジャズ・ギター期待の星:トム・オレンドルフ(1992年英国のロンドン生まれ)の、リーダー・アルバム4作目となる本盤は、人気ピアニスト:アーロン・パークスを招聘したカルテットによる一編=自作曲集。

★澄んだ潤いと濁りが混在し、また透明感と陰影が表裏を成した繊細で整った音色のギターが、濃やかにニュアンスのこもったマイルド風味のリリカル・ブルージー節を最得意とする、落ち着いたレイドバック感漂う幾分フォーキーでもある抒情指向のメロディック・プレイを流麗に綴って何とも爽やかな魅力を放ち、音数を絞って簡潔に歌うピアノ以下、リズム・セクションの安定律動性と瞬発力を兼備した敏捷サポートもノリとスリルを的確に醸成して頼もしげな妙味を際立たせた、全般にごく平易で殊更に身構えない自然体の語り口の中に奥深い滋味が滲む感じの優しくハートウォーミングな道行き(どこか「スローライフ」な趣がある)を、スッキリと清々しくもテイスティーに愉しませる滑脱な好演内容。

★ダイナミズムを強化したシリアスなハード・バップ・アクション的突進も一部ある(#7とか)もののあくまでそれは"転回""アクセント"にとどまり、大凡のところはインティメイトな和気やリラクゼーションが全体を支配する、ゆとりと節度を保った半脱力調子のメロウ&ロマネスクな情感溢れる、そして美メロの宝庫然とした行き方が敏活でありながら穏やかに進められてゆき、中々楽しそうに盛り立て役に徹したパークス(p)の含蓄あるブルース憂歌的弾奏始め、手堅くウネるチャプリン(b)、多彩に遊撃してくるマドレン(ds)、と、サイド勢のハイテクニカルにして分をわきまえた作法正しきバックアップに上手く触発される恰好で、オレンドルフ(elg)のひたすら端正でワンポイントの余裕を絶やさないアドリブ妙技が、一陣の清風の如く涼しげに冴え渡って快調だ。

→オリジナル曲の曲想とも相まって、そのギター・サウンドは「吟遊詩人の旅唄」のような一種のフォーク・ソングにも似た独特の趣(風流な旅情とか)を湛えており、これをJ・ホールとかにも通じるクールなバップ語法やメセニー、アバークロンビーらを踏まえたコンテンポラリー・イディオムを使って丁寧に体現してゆく様は、マイナー調の哀愁云々よりももっとおおらかで牧歌的な"歓喜"が勝った、どことなくアメリカーナやカントリー路線をも想起させる優しい幸福感と温もり一杯のまろやかな仕上がりとなっていて、最高に耳触りよくも訴求力抜群。

1. Past Lives
2. Where In The World
3. Three Bridges
4. Last Leap
5. Tokyo Waltz
6. West Lake
7. Meaningless Mirror
8. Worried World
9. Atlantic Angels

Tom Ollendorff トム・オレンドルフ (electric guitar)
Aaron Parks アーロン・パークス (piano)
Conor Chaplin コナー・チャップリン (bass)
James Maddren ジェイムズ・マドレン (drums)

2025年6月8日&9日 英ロンドンのLivingston Studios録音

レーベル:Mocloud Fresh Sound New Talent

在庫切れ
可能な限りお取り寄せ致します

国内盤 デジパック仕様CD

国内盤CD TOM OLLENDORFF トム・オレンドルフ / WHERE IN THE WORLD ホエア・イン・ザ・ワールド
メロウ&ロマネスクでブルージー・フォーキーなひたすらマイルドに歌う吟遊詩人的リラクシング・ギター・プレイが粋渋に華を成した極上の快適編[MOCLD 1115]

販売価格: 2,640円(税込)
数量:
商品情報
MOCLOUD

★ロンドンの俊英ジャズ・ギタリスト、トム・オレンドルフ待望の3rd アルバム。
共に現代ジャズシーンを牽引するブルー・ノートのピアニスト、アーロン・パークスとの初共演で織りなす、洗練と情熱のギター・ジャズ・アルバムが誕生︕

★トム・オレンドルフは、3 作目のアルバム『Where in the World』で国際的ジャズ・シーンにおける地位を確立する事が矢約束された。Blue Note アーティストのアーロン・パークスとの初めてのコラボレーションをフィーチャーしたこの作品は、名人芸的な演奏、冒険的な即興、そして技術的に印象的であると同時に感情的にも強い訴求力を持つ洗練された作曲を披露している。2025年を代表する現代ジャズ・ギター・アルバムを見逃すべからず︕

★トム・オレンドルフ・コメント
★国内外ジャズ・メディア大絶賛︕ 2025 年を代表するジャズ・ギター作品になる事間違いありません︕︕
自分の音楽を録音するという作業は、常に大きなプレッシャーを伴います。今回も、自作曲を通して自らの音楽的アイデンティティ全体を探求し、前回のツアーで培ったバンドのエネルギーを再び捉え直す作品を作りたいと強く意識していました。
作曲とレコーディングの準備を進める中で、繰り返し思い浮かんだことがあります。この1 年、私はグスタフ・マーラーの素晴らしく、そして挑戦的な音楽を何時間も聴き続けてきました。マーラーは「交響曲は世界のようでなければならない。すべてを含んでいなければならない」と語ったことで知られています。レコーディングを前にして、私はその言葉を何度も思い返し、自分なりの解釈を重ねました。このアルバムに収録した作品群は、私の音楽的世界のすべてを表現しようと試みたものだと、胸を張って言えます。

★このアルバムは、アーロン、ジェームズ、そしてコナーの素晴らしい貢献なしには決して完成しませんでした。彼らの音楽的直感と解釈力に大いに支えられ、音楽に命が吹き込まれたことに心から感謝しています。また、過去3作でも共に取り組んできた録音・ミックスエンジニアのアレックス・キルパトリック、そして今回の全セッションを映像に収めてくれたジョン・カイエにも深く感謝いたします。さらに、フレッシュ・サウンド・レコードのジョルディ・プジョルと再び仕事ができたことを本当に嬉しく思います。ジャズへの情熱において、ジョルディほどの人物は他にいないでしょう。彼の支援と友情に心から感謝します。
そして、日本で本作を独占的に紹介してくれるMOCLOUD との新しい旅が始まることを、とても楽しみにしています。最後に、友人、家族、そして特にパートナーのメーガンに、支えと知恵を与えてくれたことを感謝します。(新譜インフォより)

日本語解説︓松永誠一郎