CATFISH RECORDS

★自己のコンボの他、ギル・エヴァンス・オーケストラのレギュラー、ファラオ・サンダース、ドン・プーレン、ロイ・ヘインズらのサイドでも大いに鳴らし、熱い熱いブラック・スピリチュアル・ジャズの精神をみなぎらせた燃えるダイナミック・プレイに確たる定評を得るコンポーザー肌の人気黒人トランぺッター：ハンニバル・マーヴィン・ピーターソン(1948年米テキサス州スミスヴィル生まれ)の、本盤は、ジョージ・アダムズ(ts)、マイケル・コクレイン(p)らとのコンボ(フル状態でセクステット)による、1976年11月ベルリン・ジャズ・フェスティヴァル出演時のステージの模様を収めた傑作ライヴ・アルバム(MPS原盤)のCD化・最新版。

★安定して精確な超絶技巧をもってジワリジワリと煮えたぎり沸騰してゆく感じの、アグレッシヴなパッションを叩きつけるが如き鋭く破裂するトランペットのスピリチュアル・アクション咆哮が、圧倒的気魄でキレのあるタイト&ソリッドな堂々の華を成し、そこへ更に拍車をかけるようなモーダルなピアノや黒い情魂の塊然としたハード・ドライヴィングなテナーらもなだれ込んできて、音場は中々ワイルド&エネルギッシュに燃えまくった盛り上がりを見せてゆく、という、全体を通じその只ならぬ切迫した突撃疾駆世界にスカッと壮快に昂揚させられる清々しいまでのクリーンヒット内容。

★歌心とスイング感を何より重視し、ブルージー・ソウルとモーダル・スピリチュアリティもこってり濃密に備わった、加えて荒々しく暴れ倒す風なヴァイオレントな野性味にも事欠かない、1970年代流ストレートアヘッド・ジャズの鑑とも云うべきエモーショナルな驀進が雄々しく猛々しく展開され、コクレイン(p)、ニール(b)、マレイ(cello)、ネルソン(ds)らの突き抜けた疾走力〜勢いを徹底強化する大躍動ぶりに頼もしく触発される恰好で、ピーターソン(tp)やアダムズ(ts)の妥協なき燃えっぷり・ハジけっぷり＝アドリブ奮戦が、超高濃度で冴えに冴え、キレにキレた隆盛具合を呈して胸躍る思いだ。

★ピーターソン(tp)の、過激苛烈に大暴れする速射砲撃的立ち回り攻勢をこれでもかと執拗に見せるも、その音の輪郭は常にクッキリ鮮明クリアーで乱れたところなど一切ない精妙巧緻さを保っている、辺りに独自の毅然とした凛々しい魅力と無双のスター性が揮われていてさすが卓越しており、それとは対照的にアダムズ(ts)のフリーキー・トーン交じりでひたすら激烈獰猛に絶叫し吠えまくる少々荒っぽい乱調ブロウが、上手く好敵手然と拮抗していてまたナイス。

★コクレイン(p)のアツいエモーションのこもった追い上げ様も光る。あと、ベースとチェロが同時に現れることで2ベース体制のような饒舌喧騒でヴォリューミーなサウンドを創り出しているところも高ポイント。

1. The 23rd Psalm 讃美歌第23番
2. Willow Weep For Me ウィロー・ウィープ・フォー・ミー 柳よ泣いておくれ
3. Bessie's Blues ベッシーズ・ブルース
4. Swing Low Sweet Chariot スウィング・ロウ・スウィート・チャリオット
5. My Favorite Things マイ・フェイヴァリット・シングス

Hannibal Marvin Peterson ハンニバル・マーヴィン・ピーターソン (trumpet)
George Adams ジョージ・アダムズ (tenor saxophone on 2, 3, 5)
Michael Cochrane マイケル・コクレイン (piano)
Diedre Murray ディエドレ(ディアドラ)・マレイ (cello except 3)
Steve Neil スティーヴ・ニール (bass)
Allen Nelson アレン・ネルソン (drums)

1976年11月3日旧西ドイツ-ベルリンのthe Philharmonieで催されたthe Berlin Jazz Festivalでのライヴ録音

レーベル：Solid ウルトラ・ヴァイヴ(Ultra-Vybe) MPS

★最新マスタリング
★新規解説
★オリジナルジャケットを使用

在庫有り
国内盤CD