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2025年10月REVIEW
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初々しいフレッシュネスと堂々こなれた練達感を併せ持つクール・キュート系リリカル女性ヴォーカルにブルージー・グルーヴィーなコク旨エレキベースが芳醇に絡む北欧デュオの逸編 輸入盤CD IRMA NEUMÜLLER & SETH SJÖSTRÖM イルマ・ノイミューラー & セト・ショーストレム / COME GIVE ME LOVE
★イルマ・ノイミュラー Irma Neumüller は、2024年に『Introducing Irma Neumüller』(PCD 329)でアルバム・デビュー。スウィング感と高揚感に加え情緒的な気分も漂わせる歌が、たちまち聴衆を虜にすると言われる彼女のステージを彷彿とさせました。
第2作『Come Give Me Love』は、ベーシストのセト・ショーストレム Seth Sjöström とのデュオによるアルバムです。ともにジャズと即興をこよなく愛するふたりのコラボレーションは、2020年にスクルプ国民高等学校で始まり、活動の拠点をベルリンに移してからは、いっそう強い結びつきを示しています。このプロジェクトでは、ジャズのスタンダード曲、スカンディナヴィアのポップとフォークのレパートリーから選んだ、ふたりの気に入りの曲と、オリジナル曲によるプログラムが組まれました。
★バート・バカラック&ハル・デイヴィッドの《アルフィー》、「ぼくの望みをなんでもかなえてくれる、隣に住む、ぼくと同じ青い目の娘」と歌うイェーデスタード兄弟のヒット曲《Come Give Me Love》、ホーギー・カーマイケルとジョニー・マーサーの《スカイラーク》、アリシア・パナンビ・クーバス・タピアの《Sång för den somtänker》(思慮深い人のための歌)、スウェーデンのシンガーソングライター、サレム・アル・ファキールの《Brooklyn Sun》、デンマークの「Trio Mio」のイェンス・ウルソンとクリスティーネ・ヘーボルの《Poppel》、オリジナルの《Somehow, Somewhere》と《Vinterväg》(冬の道)。「北欧」の親密な雰囲気を醸し出すヴォーカルとベースのデュオ。この録音の後、7月に行われたコペンハーゲン・ジャズフェスティヴァルにも出演し、フレゼリクスベアのジャズハウス「メトロノーメン」の客の心を掴み、幸せな気分にした、と伝わります。