ベテラン・ベーシスト、ディーター・イルクが、レギュラー・トリオで新たな歴史を刻む一作。
このトリオでは16年間で8枚の作品を発表。2009年の『Otello』を初め、その後ACTからクラシックをジャズに再構築した一連のアルバムをリリースして、人気を博してきた。本作も、その流れのもと、ヘンデルの楽曲を2曲演奏。しかしクラシック曲はそれのみで、選曲の幅を広げ、故郷である、ドイツのシュヴァルツヴァルト(黒い森)への想いを表現している。
ハーブ・アルパートによる演奏でもヒットした「Schwarzwaldfahrt」(=黒い森の散策という意)をニューオリンズのセカンドライン・リズムで再構築するほか、地元のお気に入りのレストランで聴いたというバカラックの「Close to You」をノスタルジーを滲ませてカバー。朋友であるトランペットの貴公子、ティル・ブレナーをフィーチュアするほか、自身とメンバーの、美しいオリジナルも7曲収録。ヴァラエティに富みながらもシームレスに物語をつくりだしている。
ジャケは「黒い森といえばこの帽子」という赤い帽子を被ったイルク自身なのだとか!
1. Schwarzwaldfahrt
2. Anundfürsich *
3. Glorious
4. Soil
5. Motherland
6. Time For A Change
7. Menuet *
8. People Make The World Go Round
9. B
10. Close To You
11. It’s Time To Change * (*=CD盤のみ収録)