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ホーム2025年9月REVIEWモード系抒情派の正統らしいキレのある耽美的ロマンティック・スタイルと軽妙粋渋なファンキー・ブルース小唄っぽい節回しを交差させつつフレッシュに躍動する、アルゼンチン・ピアノ・トリオのスッキリと胸のすくエヴァンス・トリビュート・ライヴ! 輸入盤CD ABEL ROGANTINI, EZEQUIEL DUTIL, GERMAN BOCO アベル・ロガンティーニ他 / BILL EVANS MEMORIES
商品詳細
★ミゲル・ゼノン(as)らとの共演歴がありそろそろヴェテランの域に入るアルゼンチンの実力派ピアニスト:アベル・ロガンティーニ(1969年アルゼンチンのブエノスアイレス生まれ)を中心とする連名ピアノ・トリオの、ビル・エヴァンスへのトリビュート演奏が聴かれるブエノスアイレスのジャズクラブ:Thelonious Clubでのライヴ編。

★折り目正しく精細で透明感や爽涼な潤いを湛え、と同時に歯切れよい強堅なソリッドさ・鋭角さをも有した、中々味のある鮮明タッチのピアノが、バップやモードに由来した殺陣っぽい力学的アクションを根幹としつつエヴァンス・ミュージックならではのマイルドなロマンティシズムや唯美性を加味し、それに結構アーシーなブルース・フレイヴァーも盛り込んだ、トータルとしてはエヴァンス風と云うよりももっと間口の広いモード系抒情派ハード・バップ・ピアノの正統らしいダイナミック&メロディック・プレイを敏活に紡いで、シャープでキレのあるキリッとした魅力を揮い、雄弁に唄う肉太重厚ベースや鋭く精確に空を斬り刻む敏捷ドラム、らの活躍も各々ピタリとツボにハマッた、全般に本家エヴァンス並びにそのトリオのスタイルをさほど意識することなくナチュラルな自己流の料理法でエヴァンスの音楽風景を活写し、爽やかな娯楽活劇風の詩情世界がノリよく創出される、というスッキリ感も満点の会心打内容。

★旋律や和声の美と安定律動型ノリのよさを何より重んじる、ブルース、バップ、モードの伝統的フィーリングも自ずと豊富に備わった、そしてジェントルなエレガンス溢れるリリカル・アクション調のポエティック・グルーヴィー快演が開放感をもって嬉々溌溂と進められてゆき、嫋やかでいてひたすら親しみやすい大衆派エンタテインメントに徹した道程の中、Dutil(b)が随所に出張ってきて弁舌巧みなソロをとる、辺りに、「ベーシストに潤沢に見せ場を割く」エヴァンス・トリオ似の傾向も認められながら、花形主役たるロガンティーニ(p)のリキまぬマイペースを保つもしっかり丹念でもあるアドリブ妙技が清々しくも美しく冴え渡って誠に鮮麗だ。

→エヴァンスの奏法を十全に研究していそう(とりわけソロ・ピアノ曲でのバネの利いた耽美的フレージングがエヴァンスを彷彿とさせる瞬間を生んでいたりする)だが、しかしそれと同等にハンコックやコリアもよく分析咀嚼したモーダル・ポエティカル・スタイルの一般型を変らず旨としており、またパーカッシヴに突進スイングするところとかにはトリスターノの影響も感じられる一方、エキサイトしてきてソロ・パートがクライマックスを迎えるとブロック・コードを使った粋でイナセな熱いファンキー節が手癖っぽく飛び出す、というのがもう一つの柱を成している感があり、そうした、モード系詩情派と吟醸的ファンキー派の折衷手法でイキイキと描破されるエヴァンス・ミュージックには思いの外瑞々しい新味がある。

01. Waltz For Debby (Evans - Lees)
02. Israel (J. Carisi)
03. The Peacocks (J. Rowles)
04. Noelle's Theme (M. Legrand) (solo piano)
05. A House Is Not A Home (Bacharach - David)
06 I Love You (C. Porter)
07. Minha All Mine (F. Hime) (p & b duo)
08. On Green Dolphin Street (Kaper -Washington)
09. Beautiful Love (V. Young)
【bonus tracks】
10. Minha All Mine (alternative take) (F. Hime) (p & b duo)
11. Beautiful Love (alternative take) (V. Young)
12. Noelle's Theme (alternative take) (M. Legrand) (solo piano)

Abel Rogantini (piano)
Ezequiel Dutil (double bass except 04, 12)
German Boco (drums except 04, 07, 10, 12)

2024年9月27日アルゼンチン-ブエノスアイレスのセロニアス・クラブ(Thelonious Club)でのライヴ録音
*#10,#11,#12は別録りか?

レーベル:RGS Music

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輸入盤CD

モード系抒情派の正統らしいキレのある耽美的ロマンティック・スタイルと軽妙粋渋なファンキー・ブルース小唄っぽい節回しを交差させつつフレッシュに躍動する、アルゼンチン・ピアノ・トリオのスッキリと胸のすくエヴァンス・トリビュート・ライヴ! 輸入盤CD ABEL ROGANTINI, EZEQUIEL DUTIL, GERMAN BOCO アベル・ロガンティーニ他 / BILL EVANS MEMORIES[RGS 20972]

販売価格: 2,800円(税込)
数量:
商品情報
RGS Music

★アルゼンチン発の名ピアノトリオによる、ビル・エヴァンス・トリビュート作品。ブエノスアイレスのジャズクラブにおける白熱のライヴ盤。

2024年9月27日、セロニアス・クラブでのライブ録音。

レコーディング&ミキシング・エンジニア:アマデオ・アルバレス
グラフィック・デザイン:ダミアン・ラヴィ
写真:ゾーイ・カサス