※限定枚数に達しました時点で販売終了。
先頃の一作「Midnight Sun」が好評だった韓国の人気歌姫:ムーン・ヘウォン=文慧媛(1984年生まれ、韓国・全州市出身)の、今回もまたレジェンド山本剛(p)率いるトリオ(顔ぶれは前作と同一)と組んだ待望の最新アルバム。クリーンな透明感と仄かに甘い潤いを湛えた、きめ濃やかだがしなやかで力強い張りや伸びをも呈する、トーン高めの澄みきった端麗クール・ヴォイスが、あくまで歌詞とメロディーを大切にした一言一言・一声一声を丁寧に噛み締めるようでいて、くどすぎずサラリと軽く流す感じの洗練さ・涼やかさも自ずと備わった、バランス絶妙なリリカル指向の優しい語り節的演唱を折り目正しく綴って、ごく親しみやすくも中々得難い清新・生鮮の気に満ちたスッキリ爽やかな華を成し、キレのある堅固なソリッド・タッチでブルース&バップ&哀愁の歌謡性に焦点を絞った洒脱さと吟醸感が身上のメロディック・スウィンギン・プレイを端正に繰り出すピアノ以下、インスト陣のウィットよろしく品のいいグルーヴィーかつリラクシングなバックアップもばっちりムーディーにリアル・ジャズらしいノリと旨味を高めた、全体を通じ磨き抜かれたスタイリッシュさとナイーヴで気さくそうな大衆性が自然に並立する歌世界を殊の外心地よく愉しませる極楽内容。インティメイトな和気と安定した敏活なスイング感に貫かれ、ムーン(vo)の清楚・清潔で瑞々しい涼風のそよ吹きのような歌声と山本(p)トリオの軽妙小粋な寛ぎハード・バップ演奏とが鮮やかにマッチした、趣味のいいナイト・ラウンジで一服休憩する気分の徹頭徹尾メロウ&ハートウォーミングな洒落た行き方が続き、山本(p)の節度とゆとりをもってファンキー・バピッシュに哀歓を活写する簡潔ワザもさすが熟練した余情豊かさや包容力〜懐深さをキラリと際立たせる快調な道程の中で、一座の花形ムーン(vo)の、先ずは声そのものに理屈を越えた圧倒的スター性が溢れるも、しかし一貫して真摯に、謙虚に、テンダーにじっくりしっとりとストーリーを読み聴かせるが如き歌い回し〜語り口の妙が大層フレッシュに冴え渡っていて清々しい限り。アメリカの女性ジャズ・ヴォーカルで云うなら白人抒情派ないし白人クール派の流れを汲んだ、もしくは現役で云えば英国のクレア・マーティンからハスキーさと本格派傾向を除いたようでもある、決して崩さずヒネらず真っ直ぐに旋律美と詩の情緒を追求し(あと声音自体の爽涼美・様式美を浮かび上がらせる辺りにクール派の影響も感じる)、しかも、ナチュラルに語っている風でいてその発声や音程面には実に精確巧緻なコントロール力がさりげなく発揮されていて微塵の破綻もブレもない、巧まぬ鮮麗なる流れに軽々仕上げられている、という、そうした誠心こもった(そして作法に適った)筆致のあり様は全く見事で感動的だ。これにツーカー呼吸で合いの手を入れてくる山本(p)の芳醇至芸もナイス。
Side A:
1. Solitary Moon
2. Dream A Little Dream Of Me
3. Early Autumn
4. Mood Indigo
5. Midnight Sun Will Never Set※
Side B:
1. Fascination
2. Once In A While
3. Water Fog
4. Them There Eyes
5. Alfie (vo-p duo)
※LP盤限定楽曲
ムーン・へウォン MOON haewon (vocal)
山本 剛 Tsuyoshi Yamamoto (piano)
香川 裕史 Hiroshi Kagawa (bass except B-5)
チッコ ソウマ Chicco Soma (drums except B-5)
2025年4月16-19日Studio Tanta(東京都渋谷区富ヶ谷),54it Studio(恐らく福岡市?)録音
レーベル:
Somethin' Cool
※限定枚数に達しました時点で販売終了。
御予約商品
2025年10月1日発売予定 受注締切:2025年7月30日
国内制作・数量限定生産LP