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ホーム2024年6月REVIEW肩の力を抜いて悠々と人情娯楽派プレイに徹したピエラヌンツィの節度とウィットある立ち居振る舞いが何とも爽やかな和み気分を齎す美味この上なき寛ぎ編 CD ENRICO PIERANUNZI, ANDRÉ CECCARELLI, DIEGO IMBERT エンリコ・ピエラヌンツィ、アンドレ・チェッカレッリ、ディエゴ・アンベール / FAURÉVER : A TRIBUTE TO GABRIEL FAURÉ
商品詳細
★快調なペースで新作リリースの相次ぐお馴染みイタリア抒情派ピアノの巨匠:エンリコ・ピエラヌンツィ(1949年イタリアのローマ生まれ)の、これは、過去このBonsaï Musicに2作品を吹き込んでいた、アンドレ・チェッカレッリ(ds)(1946年フランスのニース生まれ)&ディエゴ・アンベール(b)(1966年フランスのパリ生まれ)との緊密トリオによる、途中ゲスト(女性ヴォーカルとクラリネット)も交えつつの、前作:ドゥビュッシー集に続いて今回はガブリエル・フォーレ名曲集。

★端正でリキみなく潤いと清澄さに富んだ滑らかな繊細クリーン・タッチのピアノが、瀟洒でエレガントな歌謡性とファンキー系もしくはゴスペル辺りに通じるブルース・フィーリングを投影した、リズム感も抜群のロマネスク・グルーヴィー・プレイを絶えずゆとりを残しつつ悠然と紡いでマイルド・テイスティーな魅力を放ち、中々芸の細かいベース&ドラムの安定感あるサポートもピタリとツボにハマり、ゲスト参入してくるキュートでハスキーな女性ヴォーカルや流麗でいて重みも感じさせるクラリネット、らもカラフル&デリシャスに華を添えた、全編インティメイトな和気とおおらかな開放感の両立する娯楽指向の音空間に心地よく浸らせてくれる快演内容。

★1曲1曲に趣向を違えたアレンジ意匠の凝らされた、特にリズム形式やテンポのヴァラエティー豊かさが秀逸の、清新気分も途切れないドラマティックな、それでいて構えたところのない終始自然体っぽく聞こえてくる寛ぎ抒情派妙演、が小気味よくも嬉々として愉しげに展開され、チェッカレッリ(ds)やアンベール(b)の精緻でブレなきバックアップにガッチリ支えられながら、ピエラヌンツィ(p)の肩の力の抜けた、流れに身を任せるかのようなアドリブ技が簡潔に、かつ幽玄深く冴え渡って何げに鮮麗だ。

→ここでは一貫して"アート"よりも"エンタテインメント"に迷わず主眼を置いた明快でまろやかな語り口に終始し、このセッションをとことん楽しもうという柔和でリラックスしたリリカル・バッパー〜スインガーの本領を伸び伸び発揮した歌い泳ぎっぷりが殊の外爽やかに際立っており、幾分かいつものピエラヌンツィらしく翳りある物憂き哀愁描写やエヴァンス直系の耽美浪漫表現の深淵を見せる#07や#09辺りの転回もあるが、しかし決してシリアスになりすぎることなく明るくメロウ・テンダーでごく親しみやすい、節度と機智を保った端麗なるメロディック弾奏を貫いている辺りにさすがヴェテランならではの余裕や軽み、懐広さが含蓄をもって感じられ卓抜。

★どこか儚くフランス語でアンニュイに歌うセヴェリーニ(vo)や、モダニッシュで理知的なハイ・テクニカル至芸を飄々と繰り出すミラバッシ(cl)、らの客演も各々誠に的確にアクセントの役割を果たしている。

01. Romance pour un roman [d'aprés Romance sans paroles Op.17 No.1] (6:06)
02. Bonjour Dolly! [d'aprés Dolly Suite Op.56, Berceuse] (4:42)
03. J'aime tes yeux [d'après Chanson d'amour Op.27 No.1] (3:56)
04. Autour de la Sicilienne [d'aprés Sicilienne Op.78] (4:43)
05. Prélude pour une berceuse [d'aprés Prélude Op.103 No.1] (4:51)
06. Les fleurs de mai [d'aprés Mai, Op.1 No.2] (5:03)
07. Valse pour une pavane [d'après Pavane Op.50] (7:01)
08. Caprice In Blue [d'aprés Pièces brèves No.1 Capriccio Op.84] (4:37)
09. La nuit, la nuit [d'après Aprés un rêve Op.7 No.1] (5:17)
10. Forever Fauré (3:53)
11. Funkarolle [d'après Barcarolle Op.44 No.4] (2:26)

Enrico Pieranunzi (piano) (keyboard? on 11)
Diego Imbert (double bass except 11) (electric bass on 11)
André Ceccarelli (drums)

*guests:
Simona Severini (vocal on 03, 06, 09)
Gabriele Mirabassi (clarinet on 04, 06, 08, 11)

2024年作品

レーベル:Bonsaï Music

在庫切れ
可能な限りお取り寄せいたします

デジパック仕様CD






肩の力を抜いて悠々と人情娯楽派プレイに徹したピエラヌンツィの節度とウィットある立ち居振る舞いが何とも爽やかな和み気分を齎す美味この上なき寛ぎ編 CD ENRICO PIERANUNZI, ANDRÉ CECCARELLI, DIEGO IMBERT エンリコ・ピエラヌンツィ、アンドレ・チェッカレッリ、ディエゴ・アンベール / FAURÉVER : A TRIBUTE TO GABRIEL FAURÉ[AD 8958C]

販売価格: 2,680円(税込)
数量:
商品情報
BONSAI MUSIC

2024年が没後100年になるフランス・ロマン派の作曲家&クラシック・ピアニスト、ガブリエル・フォーレ。この記念すべき年に、イタリアの巨匠、エンリコ・ピアラヌンツィがフォーレの楽曲をアンドレ・チャカレリ(ds)ディエゴ・アンベール(b)と共にジャズ・ピアノ演奏で昇華させた作品。

★20世紀初頭のアーリー・ジャズから大きく影響を受けたというフォーレ。その特異なハーモニーやメロディ・ラインを再考 & 反芻し、エンリコ・ピアラヌンツィの個性を生かしたジャズとして、親しみやすく、エレガントに情景を描いたトリオ演奏。(3曲でSimone Severiniのヴォーカル、3曲でGabriele Mirabassiのクラリネットがゲスト参加)

★フランスで活躍する実力のあるリズム陣、アンドレ・チャカレリ(ds)ディエゴ・アンベール(b)とは過去のBONSAI MUSICの作品でも共演し、気心の知れたメンバー達。特にフォーレを題材にするこの作品にフランスのジャズマンを起用するのは最適ともいえるでしょう。ヴォーカルやクラリネットの参加も華麗で優雅なジャズをより華やかで親しみやすいものにしています。フォーレの、クラシック楽曲の魅力を余すところなく引き出し、インティメイト&ロマンティックなジャズ・パフォーマンスとして解釈しつくしたピアラヌンツィの力量はさすがのひとことです。鮮やかで力強いピアラヌンツィの運指が美しく映え渡った演奏です。