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ホーム2023年11月REVIEW旨味潤沢でテイスティー・グルーヴィーこの上なしの正統派ギターとクール&ソフト・スムースな爽やかアルトの、ともに歌心満点の和気あいあいとした語らい CD 原 とも也 TOMOYA HARA / CONVERSATION with HIROMI MASUDA (増田 ひろみ)
商品詳細
★シャープス&フラッツの原信夫氏の息子であり、ロック・ギター〜クラシック・ギターを経てジャズ・ギターの道に活路を見出し、高校在学中より中牟礼貞則、潮崎郁男両氏に師事、その後、米ニューヨーク大学教育学部音楽科やカナダ-オンタリオ州立ハンバーカレッジ音楽科に学び、海外で活動した後1984年に帰国し原信夫とシャープス&フラッツに所属、1993年よりフリーとなり、自己グループでの演奏、作曲活動を活発化させ、多方面で精力的に辣腕を揮ってきたヴェテラン・ギタリスト:原とも也(1958年横浜生まれ)の、本盤は、ライヴで幾度も組んできた、MarshmallowやMo'Jazz Pleaseの諸作に好評を集めるアルトサックスの才媛:増田ひろみ(埼玉県川越市生まれ)とのデュオによる、いずれも東京・東中野のジャズ・バー"BIG RIVER"で録りためられていた(10数年に及ぶ?)ライヴ音源を厳選しまとめた一編=スタンダード集。

★シャープさと団子っぽさを交錯させる豊潤でコクのあるトーンのギターが、ひたすらブルージー・バピッシュかつ粋な小唄的旋律美に富んだ人情味も満点のメロディアス・スウィンギン・プレイを軽快に綴って、ばっちりテイスティー・グルーヴィーな妙味を揮い、一方、滑らかさと張りやキレを併せ持った音色でこれまた歌心の宝庫然とまろやかで親しみやすいリリカル節を繰り出すアルトのスムース吹奏も、実に洒脱で爽やかな魅力を放った、全体を通じ両者の息の合ったコンビネーション〜親密な結束力の絶妙さと各々の旨味&歌謡性溢れるソロ・プレイの卓越ぶりとで、ノリよくもハートウォーミングに楽しませるホッと安心の好演内容。

★インティメイトな和気あいあいムードとリラクゼーションが変らず底流し、メロディーの美と小気味よく律動するスイング感を何より大切にした、大衆派エンタテインメントの鑑とも云うべき抒情指向の寛ぎバップ演奏が溌溂と、落ち着いた調子で展開してゆき、一貫して愉しげにしてスタンスに一切ブレるところのないツーカー呼吸の行き方が続く中、一本のギターでベース役も兼ねた中々縦横無尽の立ち働きを見せる原(g)と、どこまでも伸び伸びと天空を飛翔しスイスイ舞い泳ぐかの如き増田(as)、各々の気力もイマジネーションも充実しきった活躍がフレッシュ&デリシャスこの上なしに冴え渡っていて云うことなし。

★原(g)の、ベースラインを鳴らす辺りには幾らか凝ったメカニカルな技巧を垣間見せるところもあるが、ギター・ソロに関しては至ってオーソドックスで、クリスチャン〜ケッセル系バップ・ギターの伝統を汲んだその理想形とも言える正攻法スタイルを根幹とし、そこへアメリカン歌物の粋渋スピリットを反映したマイルド・メロディック小節を潤沢に挿入、時にはちょっとジム・ホール・ライクな仄暗い爽涼感を漂わせたりもする、という、徹頭徹尾ド真っ当なこれぞジャズ・ギターの本道たる醸熟至芸が安定して揺るぎない絶好調ぶりを示していて見事で、かたや増田(as)の、終始水を得た魚のように軽快に躍りまくる、音の風合いは比較的メロウでクール&ソフトだがフレージングは旨口のブルージーさも一杯の吟醸感ある趣を呈し、流線形っぽさとパンチの利き具合が上手く共存した(ハード・バッパーと云うよりも)往年のウエストコースト系とかを思わせるそうした吹鳴は最高に清々しく晴々朗々至極で、これがまた絶品。

1. All The Things You Are (Jerome Kern)
2. You'd Be So Nice To Come Home To (Cole Porter)
3. A Night In Tunisia (Dizzy Gillespie)
4. Body And Soul (Johnny Green)
5. How High The Moon (Morgan Lewis)
6. What Is This Thing Called Love (Cole Porter)
7. My One And Only Love (Guy Wood)
8. Sonny Moon For Two (Sonny Rollins)

原 とも也 Tomoya Hara (guitar)
増田 ひろみ Hiromi Masuda (alto saxophone)

東京・東中野のジャズ・バー:“BIG RIVER”でのライヴ録音
2023年日本作品

レーベル:Mo'Jazz Please

在庫有り
国内制作CD

旨味潤沢でテイスティー・グルーヴィーこの上なしの正統派ギターとクール&ソフト・スムースな爽やかアルトの、ともに歌心満点の和気あいあいとした語らい CD 原 とも也 TOMOYA HARA / CONVERSATION with HIROMI MASUDA (増田 ひろみ)[MJP 055]

販売価格: 2,640円(税込)
数量:
商品情報
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MO'JAZZ PLEASE

原とも也(Gt)増田ひろみ (A.sax) 名手二人によるデュオセッション。東京・東中野のジャズ・バー「BIG RIVER」で演奏した数十曲の中から厳選。

文字通りの「小さなオーケストラ」のごとく、あるときはベースライン、またあるときはバッキング、どこまでも伸びていく色彩豊かなアドリブを蚕のように紡ぎ出すギターに、恐ろしくレスポンスの良いエンジンのようなサックスが、それにするっと呼応して曲のデテールを描いてゆくさまは、精神が解放されるようで気持ちがいい。たった2つの楽器によって、そこにあるべき音が、あるべき長さで自然に置かれてゆく。曲はリラックスしているのに演奏はスリリングで飽きさせない。これはじつは驚異的なことではないのだろうか。おなじみの曲ばかりだからテーマの部分で思わず口ずさんでしまうのもいい。アルバム全体に溢れるのびのびとした雰囲気はまさにconversationなのです。(黒井 円太郎ライナーノーツより)

Mastering by Hksoundlab.
Recorded Live at “BIG RIVER” JAZZ BAR Nakano TOKYO