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ホーム2023年5月REVIEW妖しく翳ったメロウ・ロマネスクな耽美性や詩情と硬質的ファンク・フレイヴァーを併せ持つコンテンポラリー・ヨーロピアン・ギター会心の名演 CD JACOB YOUNG TRIO ヤコブ・ヤング / EVENTUALLY
商品詳細
★過去、ヴォーカリストとのコラボでも多大な功績を残してきた現代感覚溢れるノルウェーの個性派ギタリスト:ヤコブ・ヤング(1970年ノルウェーのリレハンメル生まれ)の、ECMでの4作目となる本盤は、長らく共演を重ねてきた相棒マッツ・アイレットセン(b)にアウドゥン・クライヴ(ds)も加わった、ごくストレートなギター・トリオによる全曲自作曲で固めた一編。

★きめ細やかで潤いに富み、滑らかさの中に鋭いキレを垣間見せるところもある、中々ニュアンス豊かなトーンのギターが、コンテンポラリー肌の語調をもって軽妙かつシャープに哀愁的情景を活写し、或いはまた一種のファンク・ジャムっぽく硬質吟醸感あるちょっと尖りめのグルーヴも体現したりと、全般に独特の翳を帯びたビタースウィートなメロディック・プレイを綴って瑞々しくも含蓄深い華を成し、バネとウネりを利かせて結構執拗に絡みついてくる肉太ベースや、鋭利な切れ味と精確巧緻さで覿面なるビートを刻む敏捷ドラム、らのサポートもしっかりテイスティー・グルーヴィーに魅力を際立たせた、概ね、現代ヨーロッパらしい繊細なリリシズムとリアル・ジャズの正統らしいソリッドなノリやスリルが音空間を支配する、心地よくも歯応え十分の充実内容。

★今日らしくリズム・スタイルは刻々多様に変移し、メロディー(や和声)の端麗美と軽やかなノリのよさを重んじる、抒情派アクション調の行き方が小気味よく滑脱に展開してゆき、アイレットセン(b)やクライヴ(ds)の隅々まで細心の行き届いたセンシティヴなバックアップに上手く触発される恰好で、ヤング(g)の、肩肘張らぬ自然体で伸びやかに本領を揮った詩情&歌心溢れる即興妙技が風流に、雅趣豊かに冴え渡って素晴らしい。

→アバークロンビーやメセニーの芸風を北欧流に編み替えた、とも云うべき、ある時は吟遊牧歌的にフォーキーな紀行詩を綴るようであり、またある時は半ば内省的に心象風景の移ろいをスケッチしてゆくようでもある、そうした、デリカシーや機微に富んだいかにもユーロ・ロマネスクなリリカル指向のアプローチが先ずは根幹に置かれ(これが第一の柱)、そこへジョンスコをソフト化・まろやか化したが如きファンク・フレージングが随所で豊富に織り混ぜられて幾分ダークでセミ・ハードなノリやダイナミズムが齎され(これが第二の柱)、更に時としては音色に厚み+堅牢さを持たせてバップ・ギターorブルース・ギターの本質に迫る風に聞こえてくるところもある、という、トータルとしては誰の真似事でもない独自のヨーロピアン耽美浪漫風情漂う濃やかな個性、弾鳴キャラ〜語り口の粋が揺るぎなくもちょっと儚げに打ち樹てられていて、味わいは実に深遠、説得力も格別だ。

1. Eventually (Jacob Young) 6:15
2. I Told You In October (Jacob Young) 4:20
3. Moon Over Meno (Jacob Young) 5:50
4. One For Louis (Jacob Young) 5:45
5. Schönstedtstraße (Jacob Young) 5:01
6. Northbound (Jacob Young) 3:17
7. The Dog Ate My Homework (Jacob Young) 2:54
8. The Meaning Of Joy (Jacob Young) 4:02
9. Inside (Jacob Young) 5:18

Jacob Young (guitar)
Mats Eilertsen (double bass)
Audun Kleive (drums)

2021年5月ノルウェー-イェービク(Gjøvik)のKlokkereint Studio録音

レーベル:ECM

在庫切れ
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スリーブケース仕様CD

妖しく翳ったメロウ・ロマネスクな耽美性や詩情と硬質的ファンク・フレイヴァーを併せ持つコンテンポラリー・ヨーロピアン・ギター会心の名演 CD JACOB YOUNG TRIO ヤコブ・ヤング / EVENTUALLY[ECM 488 3269]

販売価格: 2,680円(税込)
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商品情報
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ECM

ヤコブ・ヤングのECM4枚目のリーダー作品。

本作ではヤングがギター・トリオのフォーマットに初めて挑戦しただけでなく、彼とベーシストのマッツ・アイラートセン、ドラマーのアウドゥン・クライヴが様々な脈動、気質、スタイルを探求し、ヤコブ・ヤングのメロディを常に抱くことによってすべてが結びついていることから、彼の作曲パレットの幅広い視野を提供する。2015年の前作『Forever Young』では、Trygve SeimとMarcin Wasilewski Trioが参加し、ガーディアン紙が「実証的ではない驚きとコントラストに満ちたセット」、「作曲のクオリティとバンドの手ごたえがマッチした」と評された。ヤコブのバラード調の曲とリズムを強調した曲が交互に演奏される中、アウドゥン・クライヴのパーカッシブな演奏が対置され、この曲にシャープなエッジを与えている。ヤコブのレーベル・デビュー作『Evening Falls』(2004年)と『Sideways』(2007年)に参加した長年のパートナー、マッツ・アイラートセンは、自信に満ちた基盤を提供し、同時に、生き生きとした現代ジャズ・プログラムで同僚を補完し挑戦している。(新譜インフォより)
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Recorded May 2021
Klokkereint Studio Gjovik
Engineer : Sven Andreen
Mixed by Audun Kleiv
and Sven Andreen
Cover photo :Max Franosch
Liner photo : Sven Andreen
Design : Sascha Kleis
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