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ホーム2022年12月REVIEWスモーキーに翳り煤けた燻し銀的ギターの荒削りでホットなオクターヴ妙技がこってりアーシー・テイスティーに冴え、生鮮精悍な管楽器やピアノの活躍も勇み肌っぽく際立った充実のブルース・バップ世界 CD 宮之上 貴昭 YOSHIAKI MIYANOUE / EDGE
商品詳細
★キャリア半世紀近くとなり熟味を増しつつも依然意気軒昂に清新かつ精力的な躍進を続ける、本邦ウェス・モンゴメリー派モダン・ギターの第一人者:宮之上貴昭(1953年生まれ、東京都世田谷区出身)の、今回は、トランペット&アルトサックス入りのセクステットを基本とした(管抜きのカルテットや第2のギター:志摩清隆入りのセプテットといった転回もある)自作曲集。

★シャキッと背筋の伸びていそうなイキのいい2管アンサンブルがファンファーレのように清々しく轟き、アーシー・スウィンギンなトランペットやファンキー・グルーヴィーなアルト、鋭角感あるスクエアー・バピッシュなピアノ、らの粋さ溢れるソロも歯切れよくスカッと見せ場を飾る一方で、燻し銀的ダーク・スモーキー感を伴った微妙に濁りのある醸熟トーンのギターが、肩肘張らない自然体調子で幾分か荒削りにダウン・トゥ・アース&ソウルフルなブルージー・グルーヴ節を渋くも熱く繰り出して、こってり濃厚で雄々しい無双の存在感(〜揺るぎない大物スター性や貫禄)を悠然と揮いきったさすが練達の会心打内容。

★純正ハード・バップ・タイプの凛々しくも歌心に満ちた直進スイング趣向を基調とし、時には現代的ビートの利いたR&Bグルーヴ調の熱演なども現れる、一貫してブルース色の濃い、そして摑みのいいメロディーの美〜歌謡フィーリングに溢れた大衆派娯楽活劇風の快進撃が、和気あいあいムードで愉しげに、かつ歯切れよく鋭敏に展開してゆき、サイド陣の生鮮さ&精悍さみなぎった勇ましい活躍もアザやかに際立つ、カラフル&ドラマティックな道程の中で、宮之上(g)の、決して弾きすぎることなくどちらかと云うと寡黙そうに、音数を絞って簡潔質素にエッセンスのみを掬い上げるかのようなシブ〜い唄いっぷりに終始し、後には何とも風流な余韻が残るという、巧まずして懐の深いアドリブ至芸が雅趣豊かに冴え渡って素晴らしい。

→独特の彫りのある、そして翳り煤けたが如き煙霧とコクを漂わせる熟した音色でもって、骨太くキレのあるシャープな殺陣風バップ・アクション節を粛々と綴り、並行してウェス・ライクなアツいオクターヴ技もそこかしこで頻用、イナセに炸裂させるその、少々豪快で粗さある筆運びを一切の無駄なく貫いて中々含蓄豊かなところを見せる、そうしたちょっとストイックで達観したともとれる弾鳴のあり様は何げに超芳醇で蠱惑性すら感じさせ、全く見事。爽やかで溌溂とした高澤(tp)、イキで勇み肌っぽい中島(as)、カッチリと堅実堅牢に型を崩さない北島(p)、らの敢闘もそれぞれに旨味十二分。

1. Funky Meg
2. No Tears (g-p-b-ds quartet)
3. Moon Dance
4. Labyrinth
5. Intuition
6. Bo-Ssanova
7. Open Your Eyes
8. Skid Row

宮之上 貴昭 (guitar, 作・編曲)
高澤 綾 (trumpet except 2)
中島 朱葉 (alto saxophone except 2)
北島 佳乃子 (piano)
山口 裕之 (bass)
柳沼 佑育 (drums)
志摩 清隆 (guitar on 6,7)

2022年日本作品

レーベル:YPM (Yamamoto Piano Music) Label

在庫有り
国内制作CD

スモーキーに翳り煤けた燻し銀的ギターの荒削りでホットなオクターヴ妙技がこってりアーシー・テイスティーに冴え、生鮮精悍な管楽器やピアノの活躍も勇み肌っぽく際立った充実のブルース・バップ世界 CD 宮之上 貴昭 YOSHIAKI MIYANOUE / EDGE[YPM 080]

販売価格: 3,150円(税込)
数量:
商品情報
YPM

本流ジャズ最善線で活躍の若手を起用し、エッジの効いたメンバーによるエッジの効いた演奏。宮之上貴昭のオリジナルによる現在進行形の本格ハードビバップを再現!

今年も宮之上貴昭の動きに注目だ!
<(ジャズ評論家 佐藤博)>

先年春に大好評を得た「THE MASTERS」をリリースしたばかりだが、メンバーを一新してまた新作を発表した。宮之上のキャリアはおいとくとして、20代の若手から中堅まで配置しての6人編成。(曲によっては7人)いずれも音楽に「とんがっているメンバーを選んだ」という。聴けばなるほど納得で、選ばれたメンバーはそれぞれの楽器のテクニックはもちろんのこと、ビバップを母体に持ちながら個性溢れるプレイをしている。また、この大所帯の演奏をアレンジしてまとめ、今回もすべて書き下ろしのオリジナルという宮之上の才能も実に大したものだ。タイトルの「Edge」(とんがり)の効いた演奏ではあるものの、収録曲はビバップ曲を中心として、バラードや8ビート、ボサノバまで収録されているのに、一貫して宮之上サウンドにまとまっている。ちなみに、宮之上が使用したギターアンプは、日頃のフェンダーに加えて、ウェス・モンゴメリー本人がオーダーしたものの、届くまでにウェスは亡くなってしまったという幻のスタンデル。宮之上は明かしていないが、どちらがフェンダーで、どちらがスタンデルなのか想像して聴き比べるのも面白い。今年も宮之上貴昭の動きに注目だ!(新譜案内より)

<参加ミュージシャン>
・宮之上貴昭(ギター、作・編曲)
・山口裕之(ベース)
・高澤綾(トランペット)
・柳沼佑育(ドラムス)
・中島朱葉(アルトサックス)
・志摩清隆(ギター、6&7)
・北島佳乃子(ピアノ)
・山本太郎(録音・ミックス・マスタリング)