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ホーム2022年2月REVIEWやや荒削りでクール・バピッシュなサバけた調子の粋渋ギターと、躍動的に哀愁浪漫を歌う端麗美ピアノの落ち着いた語らい CD 高橋 佑成 & 中牟礼 貞則 YUSEI TAKAHASHI & SADANORI NAKAMURE / NŪ ヌー
商品詳細
★日野皓正クインテットや自身の主導する世田谷トリオ並びに秘密基地、石若駿のサイド等で幅広く多忙に辣腕を揮っている若手ピアニスト:高橋佑成(1994年東京都世田谷区生まれ)と、日本ジャズ・ギター界の最高実力者=大ヴェテラン重鎮:中牟礼貞則(1933年鹿児島県出水市生まれ)、という新旧の個性派二人がガッチリ組んだフレッシュなデュオ集。

★幾分かノイジーっぽくもある引っ掻きハジくような感触を呈したギターの不穏で怪しいアクションと、ダーク・ビターな岩石タッチ・ピアノのパーカッシヴ弾奏が、シリアス&サスペンスフルに絡みもつれ合う極めてアブストラクトなフリー・インプロ交感があったかと思えば、一転して折り目正しく歯切れのいいピアノと若干荒削りながら潤いや旨味を充分含んだギターの、ひたすらメロディアスでブルージーな抒情指向対話が流麗に交わされたりもするなど、中々メリハリの利いたドラマティックなインタープレイが繰り広げられて、おいしさとノリと詩情一杯に愉しませてくれる、誠心こもった敢闘内容。

★「(インプロ)」と但し書きのついたトラックに関してはフリー派タイプの地下実験的・抽象的な辛口のやりとりが決め込まれて、圧倒的にピリッと緊迫させてもくれるが、それ以外の楽曲では至極真っ当な人情娯楽派ジャズの正統らしい、ブルース、バップ、スイング感、歌心を変らず拠り所としたテイスティー・グルーヴィーかつハートウォーミングなリリカル快演が、和気あいあい&嬉々溌溂と展開され、息の合った敏速キャッチボール的アンサンブルの色彩感豊かで奥行きの深い味わいにも酔わせつつ、両者の、腰を据えて伸び伸びと得意ワザを披露する感じの、リキみの抜けた自然体調子のアドリブ活躍がバッチリ豊饒に冴えを見せて好調だ。

★高橋(p)の、エヴァンスの流れを汲んだアクティヴ・ロマンティックな耽美フレージングを最得意の切り札とする他、伝統的バップ・イディオムに則った陰影濃く渋〜い殺陣節や、ちょっとモンクに接近した変則リズミカルなブルースの唄い様、更には、自由即興派のアナーキストになりきった破壊的攻勢なども炸裂させ、決して一本調子に終わらずしかもいずれのアプローチにも堂に入った確たる説得力も感じられて、終始瑞々しい花形ぶりを発揮しており好印象で、かたや中牟礼(g)の、バップ・ギター・タイプの硬質ダイナミズム表現と、ジム・ホールやジミー・レイニー辺りにも底通する独特の仄暗い冷涼感を漂わせてのクーリッシュ文体、とを二本柱に、粗さの中にも丁寧な丹誠=真心を滲ませる軽やかにサバけた小粋プレイ、もさすが醸熟の態を成していてそこから立ち昇る幽玄めいた雅趣がまた格別。

01. Oru (インプロ)
02. Nardis (Miles Davis)
03. In A Stream (中牟礼 貞則)
04. Nu (インプロ)
05. Straight No Chaser (Thelonious Monk)
06. Jarvi (高橋 佑成)
07. Me_Ss (インプロ)
08. Autumn Leaves (Joseph Kosma)
09. Body And Soul (Johnny Green)
10. Sew (インプロ) (solo piano)

高橋 佑成 (piano)
中牟礼 貞則 (guitar except 10)

2022年日本作品

レーベル:地底レコード

在庫有り
見開き紙ジャケット仕様CD

やや荒削りでクール・バピッシュなサバけた調子の粋渋ギターと、躍動的に哀愁浪漫を歌う端麗美ピアノの落ち着いた語らい CD 高橋 佑成 & 中牟礼 貞則 YUSEI TAKAHASHI & SADANORI NAKAMURE / NŪ ヌー[B99F]

販売価格: 2,630円(税込)
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商品情報
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地底レコード

★縫って、ほどけて、また縫って。折り重なる自由な音楽。

★今年(2022年)89歳となるジャズ・ギタリスト・中牟礼貞則と日野皓正Qintet m°fe、世田谷トリオなどでも活躍する29歳のピアニスト・高橋佑成によるDUOアルバム!

★【中牟礼貞則(なかむれ さだのり) プロフィール】
1933年鹿児島県出水市に生まれる。'52年、青山学院在学中からジャズ・ギタリストとして活動を開始。日本に黎明期のボサ・ノヴァを紹介、普及させた。
88歳となる現在も現役のプレイヤーであり、各地で演奏を続けている。