ジャズのCD,LPをご紹介します。メジャーからマイナー、自主制作盤までジャズのCD,LPをお届け致します。



catfishrecordsをフォローしましょう

ホーム2022年1月REVIEWまろやかで優しく奥深い人情味と敏活でリズミカルなダイナミズムが細密に掛け合わされたリリカル・テンダー・グルーヴィー歌唱、会心の一撃! CD VIVIAN BUCZEK ヴィヴィアン・ブチェク / ROOTS
商品詳細
★ポーランドにルーツを持ち(両親はポーランド人)、過去、Lovestreet、Spice Of Life、Volenza、Prophone等よりのリーダー作や企画グループ:Artistry Jazz Groupの諸作で好評を得てきた、スウェーデンの実力派女性歌手:ヴィヴィアン・ブチェク(またはビュセーク)(1978年スウェーデンのマルメ生まれ)の、今回は、人気テナーサックス奏者:シェイマス(シーマス)・ブレイクを招聘した精鋭揃いの小コンボ体制での一編。

★張りとキレと艶があって程好い厚みも呈した、一声一声から豊かな旨味が滲み出てくるような感じもある中高音の清爽な美声による、歌詞の情緒とメロディーの美を大切にしながら自ずとジャズ・ヴォーカルならではのグルーヴ表現にも長け粋渋なブルース・フィーリングも潤沢に備わった、バランス絶妙にして基本はリリカル指向の躍動的でエモーショナルな人情肌歌唱が、ある時はダイナミック・スウィンギンに勇ましく、ある時はメロウ・テンダーにしっとりと優しく切なく、鮮度抜群の瑞々しい華を溌溂と成し、一方、吟醸味こってりのイナセで滑脱なテナーや、テキパキ・キビキビとバップ街道を鋭敏に駆けるトランペット、北欧耽美派とファンキー・バピッシュ路線の間を自在に往来するピアノ、らインスト陣の活躍も色とりどりかつ極めて的確にムードとノリを悠々盛り立ててのけた、全般に、ハートウォーミングでありイキよく威勢のいい歌世界が中々パワフルに創出されて、快適に乗せ、また和ませてくれる、胸のすく気分の会心打内容。

★インティメイトな和気あいあいのリラクゼーションと敏活でシャープそして雄大なスイング感とがごくナチュラルに並立した、ラウンジ的な居心地のよさは充分あるがしかし小唄大会と云うよりはもっと豪快で元気よくスケールも結構デカい、雄渾なる「醸造歌」の情景が闊達な動き・アクションを伴ってしっかりグルーヴィーに描破されてゆき、バック勢の手加減抜きの緊迫感みなぎるストレートアヘッド熱演に上手く刺激されながら、一座の花形:ブチェク(vo)の、腰を据えて凛々しく伸び伸びと力強く哀歓を活写する背筋の伸びた歌い回しが、誠に清々しくも切々と聴く者の胸に訴えかけてくるような、堂々たる風格ならびにウマみ十二分の冴えを、絶好調ぶりを示して素晴らしい。

→テンポのあるノリノリの局面にあっては、精悍凛々でシャキシャキとサバけた調子のダイナミズムも満点なアクション型・鉄火肌っぽいプチ・シャウティング熱唱で姐御体質に昂揚感を盛り上げ、バラードや寛ぎ調ではまろやかで柔和な、そっと語りかけてくるが如きスウィート・ロマンティック節で深々と憩わせてもくれる、しかも一貫してその根底にはブルースに由来した独特の芳醇なコクが漂い続ける、という、あくまで情感や詩趣を重んじる「言霊派」タイプのポジティヴな意気&気迫に溢れた歌声のあり様は、確固と練達していながらスカッとした壮快さ(爽やかに吹き抜ける青嵐の趣か)をもほとばしらせており、好感度抜群、説得力も絶大だ。意外に(?)歌にピッタリとマッチしているブレイク(ts)のストレートで潔くも機微に富んだ明朗唄物派ハード・バッパーぶりも高得点。

01. Visions (Stevie Wonder)
02. Who Are You (Kenny Wheeler / Jane White)
03. Devil May Care (Bob Dorough / Terrrell Kirk)
04. Fly Away (Vivian Buczek) (vo-p-b-ds quartet)
05. Always And Forever (Pat Metheny / Deborah Brown)
06. The Jody Grind (Horace Silver)
07. Waltz For Debbie - Monicas Vals (Bill Evans / Gene Lees / Beppe Wolgers)
08. The Meaning Of The Blues (Bobby Troup / Leah Worth)
09. What Now? (Martin Sjöstedt / Vivian Buczek)
10. Nature Boy (Eden Ahbez)
11. Better Days Ahead (Vivian Buczek)
12. Jej Portret (彼女のポートレート) (Włodzimierz Nahorny / Jonasz Kofta) (vo-p-b trio)

Vivian Buczek ヴィヴィアン・ブチェク (vocal)
Mårten Lundgren モッテン・ルンドグレーン (trumpet, flugelhorn on 02, 03, 06, 08, 09, 11)
Seamus Blake シェイマス・ブレイク (tenor saxophone on 01, 03, 05, 06, 07, 09, 10)
Martin Sjöstedt マッティン・ショーステット (piano)
Jesper Bodilsen イェスパー・ボーディルセン (bass)
Morten Lund モーテン・ロン (drums except 12)

デンマーク-コペンハーゲンのThe Village Recording録音
2021-2022年スウェーデン作品

レーベル:Prophone

在庫切れ
可能な限りお取り寄せ致します

デジパック仕様CD


まろやかで優しく奥深い人情味と敏活でリズミカルなダイナミズムが細密に掛け合わされたリリカル・テンダー・グルーヴィー歌唱、会心の一撃! CD VIVIAN BUCZEK ヴィヴィアン・ブチェク / ROOTS[PCD 268]

販売価格: 2,350円(税込)
数量:
商品情報
PROPHONE

★スウェーデンのヴォーカリスト、ヴィヴィアン・ブチェク Vivian Buczek は、1978年、マルメ在住のポーランドのジャズ・ミュージシャンの家に生まれました。父ブルーノ・ブチェクはトロンボーン、母のクリスティーナはヴィブラフォーンのプレーヤーという、音楽が日常の環境で育ち、音楽高校からマルメ音楽大学に進みました。2003年の卒業の年、ポーランドのジャズ・ミュージシャンと共演したデビュー・アルバムをポーランドでリリースしました。

★『Ella lives』(2017)(PCD 168)と『A Woman's Voice』(PCD 203)につづく Prophone Records のアルバム。

★ポーランドとスウェーデンという2つの異なる文化を拠り所としていること、音楽とともに育ったこと、そして、女性として歌手として音楽家としての在り方と、彼女にとって大切な要素を総括する考えから『Roots(ルーツ)』のアルバム・タイトルがつけられました。
★アルバムには、「初めて聴いたとき、心と魂からまっすぐに届いてくる豊かな音楽に心を動かされた」と彼女が語る、カナダのサクソフォーン・プレーヤー、シェイマス・ブレイク(シーマス・ブレイク) Seamus Blake をスペシャル・ゲストとして招待。前作でノルボッテン・ビッグバンドを指揮したマッティン・ショーステット Martin Sjöstedt のピアノ、《Devil May Care》のボブ・ドローの音楽をアルバムに録音したマルメで活動するモッテン・ルンドグレーン Mårten Lundgren のトランペット、エド・シグペンの録音セッションを経験、ブラッド・メルドーをはじめとするプレーヤーたちと共演をつづけるデンマークのイェスパー・ボーディルセン Jesper Bodilsen のベース、彼とステファノ・ボラーニとのトリオで知られるモーテン・ロンMorten Lund のドラムと、素晴らしいメンバーによるセッションが行われました。

★ヴィヴィアンのアイデンティティの確立にずっとインスピレーションを与えてきたという、ジャズ、ブルース、ソウルのナンバーが、懐かしい気分とともに美しく歌われます。(新譜案内より)

録音 The Village Recording(コペンハーゲン、デンマーク)
制作 ヴィヴィアン・ブチェク、マッティン・ショーステット
ミクシング 、編集 ポール・スヴェンレ
マスタリング トマス・エーベリエル