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ホーム2022年1月REVIEW律儀一徹にスクエアー&ソリッドな伝統的バップ・プレイや小唄技を泰然確固と紡ぐ中に独自の瀟洒なウィットも垣間見せる粋渋ピアノ醸熟の至芸! CD 岸 ミツアキ トリオ MITSUAKI KISHI TRIO / MY PRECIOUS TIME マイ・プレシャス・タイム
商品詳細
★モダン・ジャズ・ピアノの王道を行くオーソドックスなプレイに確たる定評を得、過去およそ四半世紀の間に多くの優れたアルバムを残してきたヴェテラン名手:岸ミツアキ(1961年和歌山県生まれ)の、トリオによる円熟の一編、=新レーベル:S☆Jazz Supportの第1弾作品。

★ゴツッとした石っぽい硬質骨太な感触に潤いや深い陰影も多々伴った何とも味のある鋭角的タッチのピアノが、バップ・イディオムに則った固い凹凸感ある殺陣風のアクション・フレーズと、親しみやすいが決して甘すぎず慎重に抑制を利かせた歌謡節、をよく練られたバランス配分で細密に掛け合わせ、時には高音部のブロック・コード弾きを活かしタッチもより軽い玉転がし調に転じての、粋な寛ぎファンキー・タイプの筆致も滑り込ませて和み処を作る、という、徹底してオーソドックスなハード・バップ・ピアノの手習い鑑とも云うべき真っ当プレイを潔く貫いて、正々堂々かつ悠々と揺るぎなげに華を成し、ベース&ドラムの手堅くキッチリとツボを心得つつ機動性にも長けた、半安定律動型にして半遊撃的でもある表情豊かなサポートも、的確にグルーヴとスリルを高めた、どこまでもシンプル・ストレートな、アクティヴでありながらホッと安心できるハートウォームさ充分の快演内容。

★硬派バップ・ジャズならではの迫真の気魄や力強くスケールもデカいスイング感、圧倒的ダイナミズム、などのピリッとしたハードで精悍な要素を根底に堅持し、同時に、伝統的な唄物派の要たる瀟洒でイナセっぽい美メロ傾向や十全に吟醸されたブルース由来の渋い旨味、も巧まず潤沢に織り込まれた、明快晴朗でおいしさ格別だがしかしキャッチーになりすぎることなく、絶妙の塩梅で毅然と背筋の伸びた張り詰め調の制御がごくナチュラルに効を示した、何げに均整感覚抜群の雄渾凛々でいて抒情味豊かな直球勝負の快進撃が溌溂と続き、トントン拍子の好テンポでひたすらノリよく進む大船に乗った気分の道程の中で、岸(p)の、あくまで何の変哲もない正攻法ワザを堅固に、ポジティヴな意気をみなぎらせながら朗々と繰り出し続ける、几帳面さとおおらかさが渾然一体化したかのようなアドリブ・プレイが、泰然自若にして含蓄深い魅力を放って素晴らしい。

→わりかし生真面目にバップ・ピアノの言語マナーやアメリカン小唄の粋渋フィーリングを守り通す風な、律儀で昔気質な職人っぽさを感じさせる反面、端麗メロディーを歌うにあたっては独自の洒脱なウィットが垣間見られたり、バラードでは実にフレッシュなコンテンポラリー・センスを反映したユニークさ充分のストーリーテリング手腕を発揮したりと、一聴オールド・ファッションな中に唯一無双の妙味が大いに結実してもいて、そうした何げなくもしっかり懐の広い弾鳴のあり様は、さすが醸熟の趣があって絶品。

01. ホワッツ・ニュー What's New (曲:Bob Haggart)
02. 私の青空 My Blue Heaven (曲:Walter Donaldson)
03. バックグラウンド・ミュージック Background Music (曲:Warne Marsh)
04. ムーディーズ・ムード・フォー・ラブ Moody's Mood For Love (曲:James Moody)
05. カジモド Quasimodo (曲:Charlie Parker)
06. コーヒー・ルンバ Moliendo Café (曲:Jose Manzo Perrini)
07. 二人でお茶を Tea For Two (曲:Vincent Youmans)
08. バット・ナット・フォー・ミー But Not For Me (曲:George Gershwin)
09. 42番街 Forty Second Street (曲:Harry Warren)
10. 君住む町角 On The Street Where You Live (曲:Frederick Loewe)
11. 私はひとり片隅で Et Moi Dans Mon Coin (曲:Charles Aznavour)
12. ワンス・アポン・ア・タイム Once Upon A Time (曲:Charles Strouse) 〜ワンス・アポン・ア・サマータイム Once Upon A Summertime (曲:Michel Legrand)
13. セイ・イット・イズント・ソー Say It Isn't So (曲:Irving Berlin)
14. モナ・リザ Mona Lisa (曲:Ray Evans & Jay Livingston)
15. ワールド・イン・ユニオン World In Union (曲:Gustav Holst)
16. マイ・プレシャス・タイム My Precious Time (曲:Mitsuaki Kishi)

岸 ミツアキ (piano)
本川 悠平 (bass)
横山 和明 (drums)

2021年9月8日&9日群馬県高崎市、Tago Studio録音

レーベル:S☆Jazz Support

在庫有り
国内制作CD

律儀一徹にスクエアー&ソリッドな伝統的バップ・プレイや小唄技を泰然確固と紡ぐ中に独自の瀟洒なウィットも垣間見せる粋渋ピアノ醸熟の至芸! CD 岸 ミツアキ トリオ MITSUAKI KISHI TRIO / MY PRECIOUS TIME マイ・プレシャス・タイム[SJS 3801]

販売価格: 2,400円(税込)
数量:
商品情報
S☆Jazz Support

★ポピュラリティ豊かな楽曲からビ・バップなど、多岐にわたる分野のスタンダード曲を岸ワールドで仕上げた意欲作!

★ジャズ界の応援と貢献を目的として活動している「Jazz Support」が立ち上げた新レーベル「S☆Jazz Support」からの第一弾作品。

★還暦を迎えたのを機に信頼を寄せるメンバーと共に、岸にとって今やピアニスト人生の「盟友」ともいえるイタリアのファツィオリ社製ピアノを備えたスタジオで臨んだ会心のレコーディング。

★ファツィオリ社製ピアノは2010年から岸の愛器であり、2021年のショパン・コンクールでは第1位・3位・5位の奏者が使用して大きな話題となっている。