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ホーム2022年1月REVIEWレイジー・スモーキーで優しく真心こもったまろやかな流線形的テナー・ブロウが奥深い哀愁と幽玄めいた雅趣を滲ませる極楽寛ぎバラード世界 セミW紙ジャケット仕様CD HARRY ALLEN ハリー・アレン / MY REVERIE by special request
商品詳細
★新作リリースもコンスタントに行ない、また一段と熟味を増した快調ぶりが続くお馴染みアメリカン・スイング・テナーサックスの横綱スター:ハリー・アレン(1966年ワシントンD.C.生まれ)の、寺島レコード初登板となる本作は、ギター入りカルテットによる歌物バラード集(選曲は寺島靖国プロデューサー本人による)。

★潤いとともに濃い陰影を帯びたメロウ&レイジーなギターの調べに導かれて、ズッシリと重心の据わった太いトーンで幾分かルーズっぽく宙をたゆたい流れるかのようなテナーの、全身これ哀愁の塊と化したけだるく物悲しげなマイナー・メロディック・ブロウが悠々かつ切々と、実に味わい深い華を煙霧の如く不透明に成した、何とも云えぬ雅やかな含蓄余情に包まれる思い(ちょっと深山幽谷っぽい趣もある?)の快適内容。

★温かでインティメイトな和み気分を変らず底流させながら、しかしベースやドラムの動きには極めて細密かつシャープに凹凸を描き意表を衝いてくるトラップ的要素も散見して、さりげなく生々しいスリルも齎される、寛いだ中にもピンとした張り・背筋の伸び具合を自ずと有したバランス絶妙なミッドナイト・ムードの抒情派メロディアス・バピッシュ快演が、余裕と落ち着きそして節度をもってゆったりと、それでいて無駄のない適度な簡潔さで滑脱に紡がれてゆき、仄暗くクールなアンニュイ情緒を濃やかに映し出すブレンクホーン(g)、以下サイド陣のツボを心得た中々芸の細かいサポートにしっかりと支えられて、座長アレン(ts)の腰を据えて伸び伸びとウォーム&リラクシングに憂き詩情を歌い上げる、肩の力の抜けた自然体調子の「穏やかな波」のようなアドリブ・プレイが、その一音一音・一吹き一吹きに宿る圧倒的スター性も魅惑力たっぷりに、ひたすら流麗なる冴え渡り様を朝飯前っぽく示して全く見事。

→まろやかでスムースな流線形的軌跡をゆっくりじっくりと太く描いてゆく、澄んだ清爽さと微妙に翳ったおぼろなスモーキーさが表裏を成しつつの(頽廃色強めな)メランコリック節、が超芳醇なコクを滲ませながら大層ムーディー・グルーヴィーに映えている他、高音部をより細くシャープかつハスキーに「掠れ鳴り」させる涼風ワザや、物憂さや倦怠感を排してハード・ドライヴ感も全開に明るく晴れ晴れとパンチを利かせて歓喜を表す感じの、躍動感に満ちた抜けのいい青嵐をイメージさせる豪快ボッサ・フレージング、といった転回にもそれぞれきららかな妙味があって決して一本調子に陥ることがなく、全体を通じ、唄物をスラスラとハード・バップ・ジャズもしくはモダン・スイング・ジャズに変換して涼しげ愉しげなその、さすが「歌曲解釈の達人」たる本領があくまで悠然と(チョチョイのチョイと)揮いきられていて、誠に鮮やか。

01. The Rose Tattoo
02. Love, Your Magic Spell Is Everywhere
03. La Rosita
04. Boulevard Of Broken Dreams
05. Carioca
06. My Reverie
07. I Surrender Dear
08. Close As Pages In A Book
09. Lilacs In The Rain
10. St. James Infirmary (ts & g duo)
*選曲/解説:寺島靖国

Harry Allen (tenor saxophone)
Dave Blenkhorn (guitar)
Mike Karn (bass except 10)
Quentin Baxter (drums except 10)

2022年日本作品

レーベル:寺島レコード

在庫有り
国内制作セミW紙ジャケット仕様CD

レイジー・スモーキーで優しく真心こもったまろやかな流線形的テナー・ブロウが奥深い哀愁と幽玄めいた雅趣を滲ませる極楽寛ぎバラード世界 セミW紙ジャケット仕様CD HARRY ALLEN ハリー・アレン / MY REVERIE by special request[TYR 1102]

販売価格: 2,940円(税込)
数量:
商品情報
寺島レコード

★「テナーサックスのフランク・シナトラ、スタンダード解釈の達人」とも評される、歌もの名人ハリー・アレンのバラード集。

寺島靖国氏が選曲した至極のジャズ・バラード。

★テナーを抱いているんじゃなくて、曲を抱いているハリー・アレン。このプレイを聴くとテナーサックスという楽器はバラードを吹くためにあるんじゃないか。そう思ってしまいます。現代のバラード吹きの第一人者がハリー・アレンでしょう。急速曲を勢いよく吹くのがすぐれたテナー吹きではない。バラードを勢力的、威力的に吹くのが立派なテナー奏者。それがハリー・アレンなのです。(V.A.『For Jazz Ballad Fans Only Vol.2』寺島靖国氏ライナーより抜粋)。

★全曲寺島靖国氏の選曲で、ハリー・アレンがカルテットでバラードを吹く。現代最高峰のテナー奏者が、ついに寺島レコードより作品をリリース!! ※V.A.『For Jazz Ballad Fans Only Vol.2』(TYR1097)「A Nightingale Sang in Berkeley Square」収録をきっかけに今回のリリースに至りました!(メーカーインフォ)

*選曲/解説: 寺島靖国