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ホーム2021年12月REVIEW親しみやすく端麗でマイルドな歌謡傾向とハード・バップならではのダイナミックなグルーヴ+スリルがバランスよく融和した卓抜なる現代イタリアン抒情世界 CD ROBERTO GATTO QUARTET ロベルト・ガット / MY SECRET PLACE
商品詳細
1970年代半ばに17歳でプロ・デビューして(ダニーロ・レア-p&エンツォ・ピエートロパオリ-bとともに「トリオ・ディ・ローマ」を結成)以来、二十歳前には既にチェット・ベイカーの欧州ツアー・メンバーに、次いでリー・コニッツ、ジョニー・グリフィン、マル・ウォルドロン、デクスター・ゴードン、ディジー・ガレスピーらにも重用され、やがてエンリコ・ピエラヌンツィのレコーディングに参加して一躍名を高め、今日までイタリア(汎ヨーロッパ)のジャズ界を強力に牽引してきた大御所ドラマー:ロベルト・ガット(1958年イタリアのローマ生まれ)の、今回は、トランペットをフロントに立てたワンホーン・カルテットを基本に、曲によっては女性ヴォーカル(ロベルト・ガットの実の娘であるベアトリス・ガット)やギターのゲスト陣も加わってきつつの一編。重厚かつ豪快で歯切れよくダイナミックな、圧倒的スイング感と迫真のサスペンスをシャープに、敏捷に齎すドラムの、中々予断を許さず猛烈にハッスルしまくった機動・遊撃ぶりにビシビシ刺激され、煽られながら、ハード・バップとモーダル・ファンクの間を自在に往来するトランペットの、瞬発力抜群にして悠々とした息遣いを絶やさない実に鮮やかなメロディック・ブロウや、カッチリした堅牢性と安定感をもって骨太く鋭角的なアクション・フレーズを繰り出すピアノの、殺陣の型っぽい立ち働き、が精悍凛々のタイト&ソリッドな見せ場を飾り、加えて、時折現れては清楚可憐げでいて妖艶なミステリアスさも仄めく抒情派演唱をクールに、涼やかに綴る女性ヴォーカルのきめの細かい活躍も、これまたきららかに花を添えた、全体を通じ、旋律や和声の美しさを大切にしたオーソドックスな娯楽的快演が色彩感も豊かに展開されて、何とも小気味よくしかも濃密な劇的世界をテキパキ簡潔に愉しませてくれる好演内容。リズム・スタイルは今時らしくコンテンポラリーめでヴァラエティーに富んだ、歌心とノリのよさを何より重んじるごく親しみやすい人情味に溢れたリリカル奏演、が敏活滑脱に繰り広げられ、リズミカルに躍動するノリにノッた軽やかな(それでいて重心はズッシリ据わっている)ビートの上で、卓越したリズム感と歌謡フィーリングを遺憾なく、かつ終始余裕をもってチョチョイのチョイとフル発揮してのけるA・プレスティ(tp,flh)の舞い泳ぎっぷりが、一座の花形然と誠に鮮麗なる映えを見せて、とりわけ傑出している。→抵抗なくスイスイと流れるように、或いは波乗りに興じるかのように「美旋律の泉」たる本領を揮って端麗なメロディーを途切れることなく潤沢に紡ぎ続け、そしてあくまで悠然と構えた落ち着きを失わず、加えてその文脈全体はさりげなくドラマティックに「構成」されてもいる、という、そうした、どこまでも明快晴朗で取っ付きやすく懐の深い吹鳴のあり様は殊の外アザやかで絶品。一方A・ランツォーニ(p)の、抑制を利かせ苦味走った硬質な力学的節回しを根幹として全体にピリッとした固い締まりを提供する反面、ヨーロッパ耽美派の一典型らしい浮遊感を伴った心象スケッチ風のしっとりした哀愁浪漫描写にも奥行き豊かな妙味を滲ませる、その抑え役ぶりも的確に冴えている。

01. Gee See (Alessandro Lanzoni)
02. Rambler (Roberto Gatto)
03. Nebrodi (Alessandro Presti)
04. Everyday Life (Coldplay)
05. Light Spin (Matteo Bortone)
06. My Secret Place (Roberto Gatto)
07. The Meaning Of The Blues (B.Troup - L.Worth)
08. Satie's Mood (Roberto Gatto)
09. Mad Bog (Alessandro Lanzoni)
10. Se Non Avessi Più Te (Migliacci, Zambrini, Bacalov)

Alessandro Presti (trumpet, flugelhorn)
Alessandro Lanzoni (piano)
Matteo Bortone (double bass)
Roberto Gatto (drums)

feat.:
Beatrice Gatto (vocal on 01, 04, 07)
Andrea Molinari (electric guitar on 01, 04)

2021年4月イタリア-ローマのMy Secret Place Studio録音

レーベル:Via Veneto Jazz

在庫切れ
可能な限りお取り寄せ致します
デジパック仕様CD


親しみやすく端麗でマイルドな歌謡傾向とハード・バップならではのダイナミックなグルーヴ+スリルがバランスよく融和した卓抜なる現代イタリアン抒情世界 CD ROBERTO GATTO QUARTET ロベルト・ガット / MY SECRET PLACE[VVJ 138]

販売価格: 2,100円(税込)
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商品情報
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VVJ

★イタリアの巨匠ドラマー、アレッサンドロ・ランツォーニらを迎えたカルテットの2021年作品。

★イタリア・ジャズ界のシンボル、巨匠ドラマーのロベルト・ガットがピアノにアレッサンドロ・ランツォーニ、ベースにマッテオ・ボルトーネ、トランペットにアレッサンドロ・プレスティと才能溢れるイタリアのミュージシャンを迎えた”ロベルト・ガット4tet”の2021年作品が完成。自身の娘であるベアトリス・ガットがゲスト・ヴォーカルを務めたコールドプレイ「Everyday Life」のカヴァーも収録。(新譜案内より)

RECORDED IN ROME AT MY SECRET PLACE STUDIO (APRIL 2021)
SOUND ENGINEER : STEFANO DEL VECCHIO
PIANO TUNER : NINO BIANCHI
MIXED & MASTERED BY STEFANO AMERIO @ARTESUONO RECORDING STUDIOS - Cavalicco(Udine) -Italy
PRODUCED BY GIANDOUMENICO CIARAMELLA AND ROBERTO GATTO
GRAPHIC DESIGN BY RICCARDO GOLA
PHOTOS BY ADRIANO BELLUCCI