ジャズのCD,LPをご紹介します。メジャーからマイナー、自主制作盤までジャズのCD,LPをお届け致します。



catfishrecordsをフォローしましょう

ホーム2020年9月REVIEW繊細で仄暗くメロウ&アンニュイな全く独自の憂愁ロマンティシズム表現がしっとり涼やかに冴えた唯一無二のソロ・ギター快編 CD SAM WILSON サム・ウィルソン / INTO A HEART イントゥ・ア・ハート 〜 ギターと私
商品詳細
★現在はハリファックス(カナダ-ノバスコシア州)を拠点に活動しているという、カナダの女性ギタリスト:サム・ウィルソン(カナダ-オンタリオ州生まれ)の、ソロ・ギターによる一編。

★まろやかな潤いと渋い旨味そしてシャープなメタリック感が渾然一体化した、きめ濃やかでニュアンスに富み深みのある端正なトーンのギター(エレキ)が、憂いと歓喜を交錯させながら、ある時はじっくりしっとりと心象風景の移ろいを実況スケッチしてゆくような私小説的・半内省的な、またある時は優しい笑顔でおおらかに田園っぽい情景を活写してゆく風な牧歌調の、いずれも耽美的でロマンティシズムに溢れつつその筆致のディテールにはバップやブルースの伝統的イディオムが脈々と息づいている、という、全く独自の仄暗くクールな哀愁やリリシズムに彩られたアンニュイ・ポエティック・プレイをひたすらセンシティヴに紡いで、含蓄豊かで味わいしみじみなる音景色をサラリと軽々描き出した、平易柔和にしてさりげなく密度の高い充実内容。

★落ち着いた静穏さやインティメイトな空気感を絶えず底流させた、テンポ的にはミディアムかスロー・タイプがメインの、ちょっとバラード集っぽくもあるメロウ&ノワールなロンリネス漂う抒情的行き方が続き、1曲1曲はわりかし簡潔にまとめられる充分抑制の利いた質素淡麗とも云える道程の中で、ウィルソンの、徒然気ままに一筆書き風の素描に徹しているようであり、それでいてそのフレーズ展開は歌心やブルース・フィーリングにも決して事欠かず、かと云ってキャッチーとまでは行かないビタースウィート風味の幾分かダーク・メディテーショナルな固有のメランコリック文脈へとキッチリ制御され、自ずと収束しており、そうした、巧まずしてナチュラル・ストイックで行間余情の深い語り口の妙は卓抜だ。

→バップ・ギターやブルース・ギターのオーソドキシーを十二分に消化した上で、極めて独創的な瞑想浪漫であったり誰にも似ていないフォーキー・ブルース風情であったりの世界観を、この上なく繊細な機微も絡めつつやや恬淡げに、スッキリさっぱりと事も無く具現化してのける、そういった、一切ブレるところのないワン&オンリーのユニークさに満ちていながら、紛れなしにしっかり「ジャズ」の態を確固と成したその芸風・作風は、大層蠱惑的でもあり、また誠に風流な幽玄雅趣にも溢れている。見事。(タイプは異なるも、ビル・フリゼールやローレン・マザケイン・コナーズ辺りにもどこか相通じる、全く唯一無二な個性のあり様、か。)

01. イナーシャ
02. レイルウェイ・スピン
03. ベアトリス (by Sam Rivers)
04. サザン・リンボ
05. ピース (by Horace Silver)
06. グッドバイ・オーガスト
07. モーニング・モチベーション
08. アローン・トゥゲザー (by Arthur Schwartz)
09. イントゥ・ア・ハート
10. レット・イット・リーヴ
11. ハリー・アップ・アンド・ウェイト
12. エアポート・コンテンプレーション

Sam Wilson サム・ウィルソン (solo guitar)

2020年6月28日・29日 録音

レーベル:Muzak

在庫有り
国内制作 見開き紙ジャケット仕様CD

繊細で仄暗くメロウ&アンニュイな全く独自の憂愁ロマンティシズム表現がしっとり涼やかに冴えた唯一無二のソロ・ギター快編 CD SAM WILSON サム・ウィルソン / INTO A HEART イントゥ・ア・ハート 〜 ギターと私[MZCS 1420]

販売価格: 2,540円 (税込)
数量:
商品情報
MUZAK

★ギターで伝えたい私の想い・・・

★若きジャズ・ギターのミューズ、サム・ウィルソンの繊細で心に響くデビュー・アルバム。デジタル配信のみでリリースされたデビュー作「Into A Heart」を全曲録り直し、ボーナス・トラックとしてオリジナル4曲とサムが愛するスタンダード曲3曲を追加収録した日本デビュー作!

★「私に大きなインスピレーションを与えた最初のミュージシャンは、ピンク・フロイドのデイヴィッド・ギルモアでした。私は多感な時期にピンク・フロイドをたくさん聞きました。その後、ウェスモンゴメリー、ケニー・バレル、ジム・ホール、エミリー・レムラー、マイケル・ヘッジス(以上、ギター)、アビシャイ・コーエン、エスペランサ・スポルディングといったアーティストたちからインスピレーションを受けています。そして、私にインスピレーションを与えるアーティストのリストはどんどん増え続けています」...サム・ウィルソン

★サム・ウィルソンは、カナダの女流ギタリストである。おそらく、今回その存在を知る人が大半だろう。しかし、ジャズ・ギターの真髄をきっちりと知り、周りを見渡して呼吸しながら、今の担い手であることをしなやかに主張するその存在は広く知られてしかるべきだ。
★自然体と言いたくなるソロによる演奏が、12曲。その成り立ちについては、なんと大胆なと感じる人もいるかもしれない。だって、今日日、そんな潔い設定でアルバムをリリースするギタリストなどそうはいない。実は、彼女のデビュー作『In to Heart』(自主リリースで、2017年の録音)は完全ソロによる5曲入りのEPだった。

★ここでの、#6,7,9,10,12はそこに収められていた彼女のオリジナル曲を再演したもの。そして、今作のためにウィルソンはさらにオリジナルの4曲(#1,2,4,11)と視点アリの他者のジャズ曲のカヴァーを3つ〜それらは、彼女の楽曲趣味やジャズ観を直裁に伝えるものになっていると言える〜を用意し、楽器と一体化し、様々なストーリーとジャズ観を思うまま紡ぐギタリスト像をしっかりと打ち出している。

★ちなみに、彼女が弾いているギターは、ギブソンのセミ・アコースティック型のエレクトリック・ギターのES 339(著名モデルであるES 335を少し小型/軽量化したモデル)。そして、ダダリオのフラット・ワウンド弦を張り、アンプはフェンダーのデラックスを使っている。アンプはクリーンなセッティングで、基本エフェクターは用いていないとのことだ。

★シンプルな設定が取られているものの、ここに認められる演奏は雄弁にして、多大な誘いを持つ。ウィルソンは、変わらなくてもいいジャズの技法や意味を今の詞的な文様の描き方や情緒を介して瑞々しく表出することを成就。ああ、なんと素敵なこと! かような才を持つ彼女は、今のジャズとしてもっとも必要なものを以下のように考えている。
「現在のジャズ音楽にとって最も重要な要素は、偉大な人々と伝統を尊重しつつ、変化を受け入れることです」。 ... 佐藤英輔

★サム・ウィルソン:
カナダのオンタリオ州生まれ。10歳のころからギターに興味を持つ。ギターが最初の楽器だが、後に独学でピアノも弾くようになり、ピアノは主に曲を作る際に弾いている。彼女がジャズに興味を持ったのは、高校生のとき。ジャズのプログラムを受講やジャズ・バンドへの参加、そして、ウェス・モンゴメリー、チャーリー・クリスチャン、チャーリー・パーカー、マイルス・デイヴィス、デューク・エリントンらを研究にも取り組む。その後、セント・フランシス・ザビエル大学のジャズ過程を卒業。評価の高いルーネンバーグ・アカデミー・オブ・ミュージックや、ハリファックスのクリエイティブ・ミュージック・ワークショップに参加するなどし、ジャズの研鑽を続けた。そして現在はハリファックスを拠点に、ジャズ・フェスティヴァルやジャズ・クラブなどで演奏活動をしている。(ライナーより一部抜粋)