CATFISH RECORDS

★近年(70歳を越えて)も益々意気盛んに八面六臂の大活躍を続けている、和ジャズ界を代表する重要人物、＝モダン・ドラムのオールラウンドな最高実力者の一人にして極めて優れたバンド・リーダー、森山威男(1945年東京都品川区生まれの山梨県勝沼町＝現・甲州市育ち)の、本盤は、2サックス(井上淑彦&榎本秀一)&ベース(望月英明)との緊密ピアノレス・カルテットによる、1984年7月6日(旧西)ドイツのニュルンベルクで開催されたジャズ祭(East-West Jazz Festival)出演時の超白熱したステージの模様を捉えた傑作ライヴ・アルバム(Enja原盤)、の限定(恐らく初)CD化版。

★凄味を利かせて背後から猛然とドコドコバシャバシャ・シャキーン!と迫り来るドラムの問答無用な大攻勢、に頼もしくも荒々しくプッシュされながら、フロントに立つ2サックスの、スピリチュアル&ソウルフルであったり、フリーキー・トーン交じりの半ばアブストラクトなヴァイオレント絶叫であったりの、腰を据えて悔いなく完全燃焼する生鮮かつ烈々なる必殺インプロヴィゼーションが、この上なく勇ましげ&雄々しげにスカッとした見せ場を飾り、強烈モーレツにドライヴするバネも利きまくりの肉厚ベースや、爆発的に激動しつつ絶えず鋭く睨み据えるが如き鬼神を思わせるドラム、らもしっかり濃厚にただならぬ存在感を放ち続けた、全編超猛々しい昂揚と清々しい感動が存分に満喫できる壮快内容。

★硬派で精悍軒昂な、所謂「スピリチュアル・ジャズ」的な趣向を旨とする野性味も充分のモーダル・アグレッシヴ熱演、がひたすら屈強に、タフ&ストロングに重み並びに威厳をもって凛然毅然と展開され、花形役を担う井上(ts,ss)と榎本(ts,ss,fl)の、ワイルド・エネルギッシュ&パッショネートにアツい情動を堂々活写して揺るぎなく確固としたその、一本ビシッと太い骨芯が通った感じな、そして濃い口のスピリチュアリティをたっぷり含んだ力強い吹鳴が、一切妥協なげでひたすらエモーショナルな勇壮映えを見せて、胸のすく思いだ。

→煮えたぎる情魂をこれでもかと激烈に叩きつけてくる、身を絞り切るようでもある圧倒的気魄をみなぎらせた渾身の大咆哮で、極めてエキサイティング&スリリングに興奮させてくれる反面、バラード的な転回における中々奥深くしみじみとした哀愁描写や、さりげなくピタリと息の合った両人のアンサンブル、といった辺りにも瑞々しい(しかも一片のブレもない)妙味があり、また随所に侵攻してくる森山(ds)の格段にパワフルな情け容赦なき絨毯爆撃風の怒濤ゲリラ・アタック!、もさすが凄絶なるカリスマ的魅力を際立たせてインパクト大。

1. タケ
2. ナイト・ストーリー
3. グラディション
4. グリーン・リヴァー
5. トオク
6. ノン・チェック
7. フィールズ

井上 淑彦 (tenor saxophone, soprano saxophone)
榎本 秀一 (tenor saxophone, soprano saxophone, flute)
望月 英明 (bass)
森山 威男 (drums, leader)

1984年7月6日(旧西)ドイツ-バイエルン州ニュルンベルクで催されたジャズ祭(East-West Jazz Festival)でのライヴ録音

レーベル：Solid ★エンヤ (ENJA)・オリジナル・アルバムズ・ストレイト・リイッシュー・シリーズ

解説：田中 英俊

*最新リマスター
*日本語解説書き下ろし
*オリジナルジャケット使用

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