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ホーム2020年1月REVIEWヨーロピアン・ロマネスクかつダイナミック・グルーヴィー・バピッシュな独自の抒情派ピアノ妙技、益々快調! CD MIKLOS GANYI TRIO ミクロス・ガニ・トリオ / RETROSPECTIVE FUTURE レトロスペクティヴ・フューチャー
商品詳細
澤野よりの過去2作品が好評だった、ハンガリーの若手ピアニスト:ミクロス・ガニ(1989年ハンガリーのブダペスト生まれ)の、今回もトリオによる(ソロ・ピアノも3曲)待ってました!の第3弾アルバム。骨太く歯切れよい、堅牢にして端正な鋭角的ストーン・タッチのピアノが、バップ&ブルースの伝統的イディオム並びに親しみやすい歌謡フィーリングにしっかりと根を張った、リズム感も抜群のメロディアス・スウィンギンな、しかも幾分かポップな現代感覚もごく自然に加味された躍動的リリカル・プレイを敏活滑脱に紡いで、何ともフレッシュで清やかそして旨味充分の煌くような華を成し、ベース&ドラムの極めてパワフルで重みとキレあるガッシリしたサポートも、見事にツボにハマッてノリとスリルを的確に強化した、全体を通じ大層グルーヴィーであり、同時に中々深遠な詩情も満喫できる会心打内容。アメリカのモーダル・バピッシュなコンテンポラリー路線と、ヨーロッパ独自の耽美派傾向、とがバランスよく掛け合わされた(どちらかと云うと後者に比重あり、か)風な、ロマンティックでいて迫真のサスペンスとダイナミズムも十二分のアクション型抒情派演奏が、繊細かつ力強く紡がれてゆき、ガニ(p)の、揺るぎない確信を持って一音一音をクッキリと太くクリアーに響鳴させる、そうした打鍵の強さや輪郭の鮮明さが内に秘めた強靱な意志や切実切迫なるエモーションに結びついているともとれる、何げに頑とした雄渾でパッショネートなその弾奏が、スカッと胸もすく殊の外瑞々しく感動的な冴えを見せていて誠に爽快だ。→現代流ハード・バップ・ピアノのオーソドキシーに則っての結構硬派で敏捷闊達なダイナミック疾駆調のアプローチ、も凛々しく精悍でイイが、反面、バラードでの、一音たりとも無駄のない、慎重に、丹念に一つ一つ音を選んで奥深いリリシズム世界を誠心こめつつじっくり組み立ててゆく、という、そのヨーロピアン・ロマネスクな詩的センスと鮮やかな構成力の卓抜さが、とりわけ絶品。

01. Majority
02. Get Lucky
03. Estate (solo piano)
04. Continuum
05. Fragile
06. 'Round Midnight (solo piano)
07. One For P.B.
08. Wicked Game
09. Overjoyed (solo piano)
10. Body And Soul

Miklós Gányi (piano)
Péter Oláh (bass except 03, 06, 09)
Attila Gyárfás (drums except 03, 06, 09)

2019年録音

レーベル:澤野工房(Atelier Sawano)

在庫有り
デジパック仕様CD
※このCDのみご購入ご希望の場合は、送料込み価格2,619円になります。


ヨーロピアン・ロマネスクかつダイナミック・グルーヴィー・バピッシュな独自の抒情派ピアノ妙技、益々快調! CD MIKLOS GANYI TRIO ミクロス・ガニ・トリオ / RETROSPECTIVE FUTURE レトロスペクティヴ・フューチャー[AS 168]

販売価格: 2,520円 (税込)
数量:
商品情報
澤野工房

★見届けよ、進化への意志。誠実に選び抜かれた音で描き出されたピアニストの自画像。MIKLOS GAYNIの全てがここに!

■ライナーノーツ
「回顧的未来」と題されたMIKLOSのアトリエ・サワノに於ける3作目が届けられた。これはまた、彼自身にとって三部作の掉尾を飾るもの、と言う意味合いを持つ。MIKLOSこそは、サワノが独自に見出し、世に送り出したアーティストであるから、その歩みには殊更に思いを寄せて来た。ここまでを見守り、正直なところを申せば、ああ、この人は「飛び級」するようなタイプではないな、と感じている。決して器用ではないし、才能の抽斗を次々に開いて接する者を驚かすようなところもない。けれども、だからこそ、確実に自らの幅を広げて、より大きな世界を手に入れようとしているのだ、と思う。進化への意志、継続する努力はもちろん高い志に裏打ちされている。新作にはそうした彼の姿がありありと映し出され、強い印象を残すのだ。ジャズ・スタンダード、オリジナル・ナンバーにポップ・クラシック。マテリアルを様々に求め、同時に、ソロによる演奏も加えることで、自らの可能性を我々に問うている。きらびやかなテクニックではなく、時には逡巡するようにして選び抜かれた音のひとつひとつに、MIKLOS GANYIの全存在が籠められている。...なんと誠実な音楽...!このアルバムはまた、アーティストにとって初来日の記念盤でもある。そのパフォーマンスを目の当たりにするリスナーの方にとっても忘れがたいものになるだろう。近い将来、ブレイク・スルーを果たしたあとで、ここまでの歩みは「初期三部作」として懐かしまれるに違いない。だからこそ、このアルバムから見えるMIKLOSの姿は、Retrospective Futureなのだ。(Text by 北見 柊)