CATFISH RECORDS

★元々は2011年に「ひょうごクリスマス・ジャズ・フェスティバル」の特別企画として、峰厚介、向井滋春、原朋直、辛島文雄、鈴木良雄、村上寛、という、日本のジャズ界を代表する大物達によって結成されたこのオールスター・セクステット:The J. Mastersは、ほぼ毎年同フェスティバルに出演、更にその2014年出演時のライヴ音源がこのピットイン・レーベルから「In Concert」としてアルバム化されて、大好評を得ていた。
★今回は、亡くなった辛島文雄に代わって野力奏一が、やむなくグループを退団した村上寛に代わって奥平真吾が各々加入した、新体制による新宿ピットインでのライヴ編。

★威勢よくも猛々しく気合を爆裂させるかのような力強いホーン・アンサンブルが轟き渡った後、各人の覇気軒昂でいて粋な歌心に溢れたソロ活躍が、カラフル&こってりテイスティーに充実した見せ場を繋いでゆく、理屈抜きで胸のすく清々しい昂揚感と濃い旨味が心ゆくまで堪能できる壮快内容。

★徹頭徹尾ストレートアヘッドな迷いなく揺るぎなきハード・バップの鑑!、とも云うべき真っ向勝負の痛快娯楽活劇的大熱演が嬉々溌剌と展開され、ツボをキッチリ心得つつ結構遊撃的に揺さぶりをかけてくるところもある、リズム・セクションの極めて芸達者なバックアップにシッカと支えられ、また刺激されながら、フロントに立つ管楽器勢の、ポジティヴな気力を全開させた精悍鋭敏にして美味さたっぷりのアドリブ奮戦が、ひたすらスカッとしたおおらかかつ超芳醇な盛り上がりを、大豊作ぶりを呈して全くゴキゲンだ。

★峰(ts)の、レイジー・スモーキーであり端正でもある、一音一音に暖かな誠心と豊かなコクのしっかり宿った極太い豪快武骨ブロウや、原(tp)の、ピリッとしたキレのあるシャープ&ソリッドな速攻アクション傾向と、より柔和でテンダー(&まろやか)な歌謡的ロマンティスト面、を的確に使い分けたメリハリある機動的立ち働き、そして向井(tb)の、ダウン・トゥ・アースな吟醸ソウルをじっくりと腰を据えて丁寧に、ウォームに音像化してゆく、イナセそうでいて優しくもある余情に富んだドラマティック妙技、といった辺りがとりわけ華やいだ、そして懐深いさすがビッグ・スター然たる唯一無二の魅力を放っており、加えて、濃厚な温もりとバネの利いた強烈なドライヴ感を悠々体現する鈴木(b)や、ちょっとやんちゃげっぽく絨毯爆撃風に駆け巡り暴れ回る奥平(ds)、更には、ファンキー・バップ・ピアノの王道を粛々と邁進する野力(p)、らの渋エネルギッシュな敢闘もそれぞれ実に鮮麗に際立っている。

1. E. J. Blues (Elvin Jones)
2. Norwegian Wood (Lennon / McCartney)
3. Someone To Watch Over Me (George Gershwin)
4. Cleopatra's Dream (Bud Powell)
5. Ellen David (Charlie Haden)
6. A Night In Tunisia (Dizzy Gillespie & Frank Paparelli)
7. What A Wonderful World (George Douglas)
total time 65:20

※3はTHE J. MASTERS of 向井 滋春 カルテット
※4はTHE J. MASTERS of 野力 奏一 トリオ
※5はTHE J. MASTERS of 峰 厚介 & 原 朋直 クインテット

原 朋直 (trumpet)
向井 滋春 (trombone)
峰 厚介 (tenor saxophone)
野力 奏一 (piano)
鈴木 良雄 (bass)
奥平 真吾 (drums)

2019年日本作品

レーベル：ピットインミュージック

在庫切れ
可能な限りお取り寄せいたします
国内制作デジパック仕様CD