CATFISH RECORDS

★16歳でプロとしてデビュー、70年代初頭に鈴木勲のグループで頭角を現し、以降、宮間利之とニューハードや日野皓正クインテット、川崎燎クインテット、板橋文夫カルテット、松岡直也とのコラボ、等でも活躍、自己リーダー名義の気合の入ったアルバム群をTBM、Frasco、Baystate、Carnival、Canyon、日本コロムビア、meldac、continental、Fun House、Village、Ragmania、Vivid Sound、Days of Delightといったレーベルから続々と発表する一方、企画ユニット:チキンシャックを率いても精力的に活動(1985〜1991)(アルバムはmeldacから多数)、また山下達郎のバックメンバーも長らく務めて好評を得てきた、ジャズ、フュージョン、J-Pop、とオールラウンドにこなすモダン・アルト(&ソプラノ)サックスの比類なき名手:土岐英史(1950年兵庫県神戸市生まれ)の、本盤は、これがファースト・リーダー・アルバムとなった、渡辺香津美(g)をフィーチュアしてのカルテットによる1975年5月東京録音の傑作:「TOKI」(TBM=three blind mice原盤)、のCD化・新装(低価格)再発版。

★引き締まっていながら絶妙に丸みや柔らかみをも呈する、中々表情&ニュアンス豊かなトーンで、ある時は落ち着いてじっくり切々と深い憂愁を映し出し、ある時はモード色濃くエネルギッシュ&パッショネートに激烈咆哮、またある時はバップの伝統に則ったハード・ドライヴィングにして瀟洒そしてブルージー&グルーヴィーな旨口のスウィンギン節をノリノリで紡ぐ、アルトまたはソプラノのイキでイナセな活躍がスカッとした壮快かつ雄渾なる華を成し、一方ギターの、バップ・スタイルでスタートしつつもいつしかそれを逸脱したダーク・ミステリアス&サスペンスフルなゲリラ的暗躍に転じてゆくところもある、ハイ・テクニカルなプレイもばっちりスパイシーに上手いアクセント効果を担った、一貫して骨芯にブレなく揺るぎないストレートアヘッドな敢闘の連続で大いに昂揚させる濃密内容。

★硬派勇猛でいて歌心にも事欠かない、結構泰然と構えた風なスケールのデカさをも感じさせる雄々しき正攻法の(モーダル・)ハード・バップ熱演が精悍に展開され、ベース&ドラムの骨太く重厚に律動スイングする鉄板サポートにガッチリ頼もしく支えられながら、土岐(as,ss)の、腰を据えて迷いなく(悔いなく)伸び伸びと躍動し、鮮やかに燃焼して見せるアドリブ奮戦が、誠に清新であり、同時に風格堂々たる確固としたコク旨な冴え渡り具合を示して、全く見事。→バラードでの悠々とした中に細かな機微を多分に含んだ懐広いロマンティシズム&リラクゼーション表現や、テンポのある純バップ・テイストの強い局面での、勇み肌な疾走感や熱血さと軽妙な洒脱さを交差させるソウルフル・ブロウ、更には、ソプラノでの苦味走ったアグレッシヴ&スピリチュアルな烈々大攻勢など、振り幅にも富んだドラマティックでエモーショナルなその勇躍の様が、格段にすがすがしい興奮と感動を呼ぶ。

1. ララバイ・フォー・ザ・ガール
2. ダークネス
3. ブルース
4. サニーが憂鬱になった時
5. オールド・ソング・ブルース

土岐 英史 Hidefumi Toki (alto saxophone on 2, 3, 4) (soprano saxophone on 1, 5)
渡辺 香津美 Kazumi Watanabe (guitar)
井野 信義 Nobuyoshi Ino (bass)
スティーヴ・ジャクソン Steve Jackson (drums)

1975年5月17日東京AOI Studio録音
(stereo)

レーベル：Craftman Records (three blind mice原盤)

在庫有り
国内制作CD

▼メーカーからのコメント▼
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【監修・コメント】塙 耕記

第1期2019年8月7日発売10タイトル
第2期2019年9月4日発売10タイトル
第3期2019年10月9日発売10タイトル
第4期2019年11月13日発売10タイトル
全40タイトル