CATFISH RECORDS

★1960年代初期にC・ミンガスのグループで頭角を現し、チャーリー・パーカー直系の生粋ビ・バッパーとして人気を博しつつ、バリー・ハリスとの名コンビ等で味のある好アルバム群を残してきた、近年も変わらず旺盛に活躍するベテラン・アルトサックス名手チャールズ・マクファーソン(1939年ミズーリ州ジョプリン生まれ)の、今回はデンヴァーの精鋭達と組んだクインテットによる快編。
★カラフル&ダイナミックな、息の合った2サックスのアンサンブル(ファンファーレ風?)もノリノリで際立ちながら、中々にエネルギッシュでアツいアルトサックスのソウルフル咆哮!が、スカッと壮快に映え、イキのいいファンキーなピアノや、スムース・ドライヴィングな気品あるテナーサックス、らの活躍も鮮やかに彩りを添えた、理屈抜きのテイスティー・グルーヴィーな豊穣内容。
★明朗で開放感ある、実に清々しくおおらかな活劇エンタテイメント指向のバップ大会が軒昂に、楽しげに決め込まれ、スイング感抜群のすこぶる歯切れのいいビート鳴動にシャキシャキとプッシュされながら、マクファーソンの極めてハイテンションな突進ぶりを筆頭として、各人いずれも潔く腰の据わった完全燃焼のソロ奮戦が、旨味と歯応え満点の濃密な競合を見せてゆく。マクファーソンの、締まりとユルさがない交ぜになったような、そして微妙に濁り(或いは粘着感)も利いた、何とも味わい深いトーンによる、パーカー的バップ・イディオムと、アーシーな黒い吟醸フレーズをミックスしつつ、少々荒削りに疾走する「豪快で猛烈」な前のめりの大立ち回りブロウ、がただならぬ迫真力でダントツに際立っている(一転して、バラードでの折り目正しい哀愁ロマンティストぶりも絶妙)他、Stephens(p)の、負けじ魂(!?)みなぎる熱血ダイナミズム攻勢や、Oxman(ts)の、よりスッキリと清澄な端麗美を堅持した滑脱プレイ、も誠に快調で美味。

1. The Decathex Is For Youth
2. Elena
3. Spring Is Here
4. Manhattan Nocturne
5. Au Privave
6. I Should Care
7. The Journey
8. Tami's Tune
9. Bud Like

Charles McPherson(as)
Keith Oxman(ts)
Chip Stephens(p)
Ken Walker(b)
Todd Reid(ds)

2015年作品

レーベル：Capri

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CD