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ホーム2025年5月REVIEWクール&ブルージーかつ流麗にしてメタリック・パーカッシヴなヴィブラフォンの鳴動が爽涼に映え、レイジー・スモーキーさとアグレッシヴさを併せ持ったテナー・ブロウもテイスティーに際立った正統派ポスト・バップの逸品 輸入盤CD BEHN GILLECE ベーン・ギレス / PIVOT POINT
商品詳細
★当Posi-Toneよりの自己名義アルバムや大忙しのサイドマン活躍などで好評を得てきた、ニューヨーク主流派シーンで活動するモダン・ヴィブラフォンの人気実力者:ベーン・ギレス(1982年米ニュージャージー生まれ、フィラデルフィア出身?)の、今回は、テナーサックス、ピアノ、ベース、ドラムとのクインテットを基本とした一編。

★滑らかさとメタリックさを併せ持ち、またメロディーの流れと打楽器的突発力を自在に交錯させるヴィブラフォンのブルージー・アクションが、清涼感を伴いつつ抜群の鮮度でキラキラと輝き、一座の花形役を担うテナーのソフト・スムースにややけだるく流線形を描く脱力スタイルとドライヴ感全開でアグレッシヴに煽り立てる攻勢面とを上手く使い分け、混合した働きも現代ハード・バップの正統らしい妙味を発揮、加えて翳りあるビター・テイストの硬質的立ち回りで彼らに絡むピアノの助演もピリッとした引き締め効果を成した、全体を通じ今日流メインストリーム・ジャズの本道を突き進む硬派にして人情味漂う好投が続いて、歯切れよくスッキリと愉しませる会心打内容。

★タフ&ストロングな雄渾さや骨太いノリと、甘すぎぬ陰影を帯びた歌心、が音空間を貫く、ブルース・フィーリングにも富んだ精悍軒昂なバピッシュ奏演が威厳と分厚さをもって揺るぎなく推し進められてゆき、ブットくヘヴィーにバネ&ウネりを利かせるコズロフ(b)や鋭敏かつ賑々しくドスのあるパンチ・キックをカマしてくるロイストン(ds)、ドシャバシャ攻め立てるティーマン(ds)、らの激烈だがしっかり安定律動するスイング敢闘に頼もしく支えられ、触発されて、ギレス(vib)やモリス(ts)の腰を据えて伸びやかに躍動するアドリブ奮戦が雄弁で旨味もたっぷりの豊作ぶりを見せて(道程の大半はこのギレスとモリスの友好的主役争いに概ね費やされる)壮快だ。

★ギレス(vib)の、ボビー・ハッチャーソン辺りを出発点とし、遡ってミルト・ジャクソンへ寄ったり、ゲイリー・バートンを飛び越してジョー・ロックに接近したりなど、どちらかと云うと総じてジョエル・ロスよりもウォーレン・ウォルフとかに近い個性の(→大雑把に見れば、ギレスは多分白人と思われるがその芸風はわりかし黒人的だったりする)、即ち1960年代頃の主流派ジャズの伝統を踏まえたクール&アーシーなそのマレット捌きが、流麗さとパーカッシヴ感混在の味わいある筆運びでテイスティー・グルーヴィーに冴え渡っており、かたやモリス(ts)の、モコモコしたスモーキー感あるオーソドックスなレイジー・バピッシュ語法とより音数多く疾駆突進する(幾らかコルトレーン寄りの?)熱血エネルギッシュ咆哮を織り交ぜた動向も、自ずとアップデートされたコンテンポラリー・モーダル・ポスト・バップを象徴する(華のある)キャラクターを堂々放っていて好インパクト。

★三番手としてハードボイルドさとファンキー色をミックスしたソリッドなワザを粛々と繰り出すデイヴィス(p)の活躍も中々。

1. Haymaker (B. Gillece) 5:18
2. What's Expected (W. Morris) 6:32
3. Beyond The Veil (B. Gillece) 5:01
4. Stranded In Elizabeth (B. Gillece) 6:13
5. Toys (H. Hancock) 7:41
6. Just For Fun (J. Davis) 5:55
7. Changes Over Time (J. Davis) 7:38
8. Pivot Point (B. Gillece) 5:47

Willie Morris (tenor saxophone except 3, 8) (soprano saxophone on 3, 8)
Behn Gillece (vibraphone)
Jon Davis (piano)
Boris Kozlov (bass)
Rudy Royston (drums on 1, 2, 3, 7)
Jason Tiemann (drums on 4, 5, 6, 8)

2023年5月19日米NYブルックリンのAcoustic Recording録音
2025年作品

レーベル:Posi-Tone

在庫切れ
可能な限りお取り寄せいたします

輸入盤・見開き紙ジャケット仕様CD


クール&ブルージーかつ流麗にしてメタリック・パーカッシヴなヴィブラフォンの鳴動が爽涼に映え、レイジー・スモーキーさとアグレッシヴさを併せ持ったテナー・ブロウもテイスティーに際立った正統派ポスト・バップの逸品 輸入盤CD BEHN GILLECE ベーン・ギレス / PIVOT POINT[PR 8269]

販売価格: 2,420円(税込)
数量:
商品情報
POSITONE

★ヴィブラフォニストのベーン・ギレスが、ポジトーン・レコードから8枚目となるダイナミックなアルバム『Pivot Point』をリリース。

★サックス奏者ウィリー・モリス、ピアニスト、ジョン・デイヴィス、ベーシスト、ボリス・コズロフ、パワフルなドラマー、ルディ・ロイストンとジェイソン・ティーマンというオールスター・ラインナップを擁し、シームレスな駆け引きの応酬で互いを刺激しあう現代ジャズ演奏。

★時代を超越した伝統と現代的な洗練を軽々と橋渡しするサウンドで、ギレスはヴィブラフォンを操り、ジャズに深く根ざした流暢な解釈でその才能を再び証明した。 ブルージーなルーツを見失うことのない、先進的なジャズ・ファン必聴の作品。(レーベルインフォより)

Recorded May 19,2023 at Acoustic Recording,Brooklyn,NY
mixed & mastered at Wooldand Studio,Lake Oswego,OR
produced by Marc Free
engineered by Nick O'Toole