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ホーム2023年7月REVIEW硬質堅固かつブルージー・テイスティーな雄渾ピアノや伝統的バップの粋渋フレイヴァーに満ちたトランペット、ミステリアスにたゆたい遊泳するテナーらが色とりどりに見せ場を繋ぐ今日流ストレートアヘッド・ジャズの鑑! CD ORRIN EVANS オリン・エヴァンス / THE RED DOOR
商品詳細
★陰影濃く苦味ある硬派魂・男気を堅持しながら、益々円熟した確たる快進撃を続けるアメリカの人気黒人ピアニスト:オリン・エヴァンス(1975年米ニュージャージー州トレントン生まれ)の、今回は、ニコラス・ペイトン(tp)&ゲイリー・トーマス(ts,fl)参加のクインテットを軸としつつ、ゲスト(ウォレス・ルーニー-tp、ラリー・マッケンナ-ts、女性ヴォーカル陣等)中心路線へも度々シフトしたりなど、変化に富んだ多彩な熱演が聴かれる一編。

★骨太くもスモーキーに翳った固いストーン・タッチでブルージーとパーカッシヴの間を自在に往来するピアノの、ピリッとビターなスパイスの効いたソリッド・アクションが強壮で雄渾たる魅力を放ち、粋で渋いバピッシュなグルーヴ感を振りまくトランペットや、ミステリアスにたゆたい泳ぐかのようなテナーorフルート、らの活躍も華のある際立ちを見せ、また安定律動性とゲリラ的奇襲力を併せ持ったドラム&ベースの機略縦横なる立ち働きもきめ細かにノリとスリルを醸成して頼もしい妙味を揮った、概ね今日流にアップデートされたごくストレートアヘッドな当世型ハード・バップ快演が続いて、スカッと胸躍らせてくれる会心打内容。

★硬派で凛々しく精悍な殺陣っぽい立ち回りの迫真力に溢れ、同時に親しみやすい明朗な歌心にも事欠かぬ、ブルース由来の旨味も十全に備わった均整あるスウィンギン・バピッシュ奏演が歯切れよく勇壮に展開してゆき、硬質さを大方の身上とするエヴァンス(p)を筆頭に各人の色とりどりでいずれもスター性充分のアドリブ奮戦が結構濃密に見せ場を繋いで、さりげなくヴァラエティー豊富な道程をフレッシュに愉しませる。

★エヴァンス(p)の、ハンコックやモンクの力学面を踏襲してダークネスを強化した感じの甘くない鋭角的堅牢ダイナミズム表現、を先ずは根幹に据えて毅然たるところを発揮するが、トリオ曲やヴォーカル入り曲辺りではバッチリ吟醸された生粋ブルースマンぶりや耽美的でロマンティックなバラード解釈の奥深さといった摑みのいいメロディスト面も垣間見せて、中々ハートウォーミングに魅了する、という、さすが伊達に年季を重ねてはいない懐の広さと貫禄ある熟練至芸がこってり芳醇に、テイスティー・グルーヴィーに冴え渡っていてとりわけ傑出しており、一方、ペイトン(tp)の自然体で伸び伸びと純正ハード・バッパーの本領を振るった躍動の様や、トーマス(ts,fl)の独特の暗影漂う夢幻的遊泳ぶり、それとは対照的に明快武骨なバップ・カラーをほとばしらせるマッケンナ(ts)の豪放重厚咆哮、ピュッと一吹きでシャープ&ハードボイルドなキリッとした威厳を醸し出す孤高のルーニー(tp)、漆黒っぽいブルージー・ソウル溢れるホーン(vo)やしっとり繊細に囁きかけるスミス(vo)、豊潤でマイルドな中にダウン・トゥ・アース風味も秘めたモーゼス(vo)らの女性ヴォーカル陣など、サイドメン並びにゲスト達のソロも極めて充実していて、一時も清新味が途切れない。

01. The Red Door 4:04 (tp-ts-p-b-ds)
02. Weezy 7:11 (tp-fl-p-b-ds)
03. Phoebe's Stroll 7:35 (p-b-ds)
04. The Good Life 9:15 (ts-p-b-ds)
05. Big Small 4:36 (tp-ts-p-b-ds + female vo)
06. Dexter's Tune 3:58 (p-b-ds)
07. Amazing Grace 4:12 (p-b-ds + female vo)
08. Feed The Fire 5:15 (tp-fl-p-b-ds)
09. All The Things You Are 4:25 (tp-p-b-ds)
10. Smoke Rings 2:53 (tp-ts-p-b-ds)
11. They Won't Go When I Go 5:22 (female vo & p)
12. I Have The Feeling I've Been Here Before 3:33 (p-b-ds)

Orrin Evans (piano)
Nicholas Payton (trumpet on 01, 02, 05, 08, 10)
Gary Thomas (tenor saxophone on 01, 05, 10) (flute on 02, 08)
Robert Hurst (bass except 04, 09, 11)
Marvin “Smitty” Smith (drums except 04, 09, 11)
Wallace Roney (trumpet on 09)
Larry McKenna (tenor saxophone on 04)
Buster Williams (bass on 04, 09)
Gene Jackson (drums on 04, 09)
Jazzmeia Horn (vocal on 05)
Sy Smith (vocal on 07)
Alita Moses (vocal on 11)

01-03,05-08,10,12:2022年12月12日ニューヨーク市のSear Sound Studio C録音
11:2021年11月17日ニューヨーク市のYamaha Artist Studios録音
04,09:2020年3月11日ペンシルヴェニア州アンブラーのMorningstar Studios録音
2023年作品

レーベル:Smoke Sessions

在庫切れ
可能な限りお取り寄せ致します

三つ折りデジパック仕様CD



硬質堅固かつブルージー・テイスティーな雄渾ピアノや伝統的バップの粋渋フレイヴァーに満ちたトランペット、ミステリアスにたゆたい遊泳するテナーらが色とりどりに見せ場を繋ぐ今日流ストレートアヘッド・ジャズの鑑! CD ORRIN EVANS オリン・エヴァンス / THE RED DOOR[SSR 2305]

販売価格: 2,400円(税込)
数量:
商品情報
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SMOKE SESSIONS

★ニコラス・ペイトン、ウォレス・ルーニー、バスター・ウィリアムス、ジャズメイア・ホーン参加!!
オリン・エヴァンス、ザ・バッド・プラス脱退後初のスタジオアルバム。セロニアス・モンクを思わせるメロディが親しみやすい1枚。

★ジャズピアニスト、オリン・エヴァンスがカルテットを率いて約 2 年ぶりとなる最新作をリリース。

★オリン・エヴァンスは、1975 年アメリカ / ニュージャージー州トレントン生まれ、フィラデルフィアで育ったピアニスト。幼少期からクラシック音楽やカウント・ベイシー、デューク・エリントン楽団などを聴いて育ってきた。ラトガース大学ではケニー・バロンにジャズ・ピアノを師事し、セロニアス・モンク・コンペティションで2位入賞。ボビー・ワトソン、ラルフ・ピーターソンなどのサイドマンとして評価を上げ、その後、ミンガス・ビッグバンドへの参加やウォレス・ルーニー、ステフォン・ハリスなどのツアーに帯同するなどの経験を持つ。

★今作『The Red Door』は、エヴァンスがジャズカルテット” ザ・バッド・プラス”を脱退して以来、自身の名義として初めて録音・発売されたスタジオアルバムである。共同体の価値観、さらには家族の価値観へ回帰した作品であり、特にエヴァンスにとっての” 音楽的なヒーロー”というテーマを扱った。ニコラス・ペイトンを筆頭とするオールスターのクインテットと、シンガーやソリストの豪華ゲスト出演を織り交ぜた、異例ともいえる多彩なセットリスト。その中でもエヴァンスのピアノは、味わい深く、探求的で、シリアスで、遊び心にあふれた素晴らしいものである。

★冒頭の表題曲はエヴァンスのオリジナル。ザ・バッド・プラス時代のサウンドスタイルと比べてみると対照的で、ピアニストとしての生まれ変わりを見るための一つのプリズムとなる。セロニアス・モンクを思わせるような、鋭い刺戟と親しみやすい歌のようなメロディが特徴的なムードに包まれている至高のナンバーとなっている。(新譜インフォより)
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Recorded Mar. 11, 2020 - December 12, 2022, at Sear Sound Studio C, NYC, Ambler Morningstar Studios,Yamaha Artist Studio, NYC