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ホーム2022年9月REVIEWアブストラクトとスピリチュアルの間を烈しく往来する凄味に満ちたフリー・インプロヴィゼーション激突が絶好調の充実未発表ライヴ! CD 近藤 等則・梅津 和時・土取 利行 TOSHINORI KONDO, KAZUTOKI UMEZU, TOSHI (TOSHIYUKI) TSUCHITORI / LIVE CONCERT TOKYO 1974 ライヴ・コンサート 1974
商品詳細
★この当時は3人とも二十代の若手急先鋒であった、近藤等則(tp)(1948年生まれ、愛媛県今治市出身、2020年神奈川県川崎市で死去)、梅津和時(as)(1949年生まれ、宮城県仙台市出身)、土取利行(ds)(1950年香川県生まれ)、というフリー・インプロヴィゼーションの猛者トリオ(因みに近藤と土取は遡って京都時代の1970年からコンビを組んで長らく活動を共にしてきた→72年に上京)による、1974年5月東京・青山での未発表ライヴ音源を初ディスク化。

★ドシャバシャと激烈な喧騒をもって大攻勢をかけてくるドラムの壮絶速射打撃!、にプッシュされながら、徹底してアブストラクト&アクロバティカルな乾いた風合いの硬質アクション・ブロウを屈強に炸裂させ続けるトランペットや、フリーキー・トーン交じりで身を絞り切るかのような異形にしてスピリチュアルな砲撃風の咆哮をこれでもかと爆発させまくる強靭アルト、の肝の据わった即興奮戦がスリリングにぶつかり合い、生々しく覇権争いを演じつつ豊饒濃密なる盛り上がりを見せてゆく、全編奇怪で不穏だが結構摑みやすい情念の沸騰ぶり〜エモーションがダイレクトに伝わってきて壮快に昂揚させ、感動させられる充実の敢闘内容。

★情感を抑えた抽象指向の半実験的スタイルと、スピリチュアル・ジャズならではの熱血で壮烈な情魂煮えたぎるエネルギッシュ猛襲、の間を自在に往来する、機略縦横なるリアル・インプロ・インタープレイが圧倒的気魄のもとフレッシュ・サスペンスフルに繰り広げられ、のっぴきならぬ切迫感を伴った息詰まる道程の中で、縦横無尽の変幻術を軽々とカマしてくる土取(ds)の予断ならぬ暗躍や、一貫して甘さを排したハード&ドライな辛口の立ち回りワザを紡ぐ近藤(tp)、そして近藤に比して剛柔硬軟の落差の烈しいドラマティックな暴れ回り様を見せる梅津(as)、といった具合で三者三様の気力も充実しきった完全燃焼の自由即興が実に鮮やかに冴え渡り、また豊かな旨味を齎して素晴らしい。

★とりわけ近藤(tp)の、グループ全体・音空間全体の性質を決定づけている感のある、どこまでもピリッと苦味走ったシリアスな思索性漂う陰影濃い精悍ソリッド・ブロウが、真剣勝負に粛々と臨む武士の如き凄味とビター・テイストの旨さを堂々凛々しく放っていて卓越しており、一方梅津(as)の、狂おしく身を捩り七転八倒しながら絶叫する感じの奇形っぽいフリーキー型の吠えっぷりと、わりかしハード・バピッシュにマイルド・ブルージーな芳醇さを振りまく明朗抒情派吹奏、の両極端を行き来する振り幅の大きな奮闘も中々テイスティーに魅力を際立たせている。加えて彼らの背後から猛然と情容赦なき絨毯爆撃(もしくは軽妙なフェイント・ヒット技)を速攻でぶつけてくる土取(ds)の雷神ぶりもナイス。

1. インプロヴィゼーション 1 (12:49) (テーマ作曲:土取利行「テイラーさんの左手」)
2. インプロヴィゼーション 2 (28:04) (テーマ作曲:土取利行「零雨の水紋」)
3. インプロヴィゼーション 3 (24:18) (テーマ作曲:近藤等則「ギック・シャック」)

近藤 等則 (trumpet)
梅津 和時 (alto saxophone)
土取 利行 (drums)

1974年5月15日東京・青山 VAN99ホールでのライヴ録音

レーベル:立光学舎

在庫有り
国内制作・見開き紙ジャケット仕様CD

アブストラクトとスピリチュアルの間を烈しく往来する凄味に満ちたフリー・インプロヴィゼーション激突が絶好調の充実未発表ライヴ! CD 近藤 等則・梅津 和時・土取 利行 TOSHINORI KONDO, KAZUTOKI UMEZU, TOSHI (TOSHIYUKI) TSUCHITORI / LIVE CONCERT TOKYO 1974 ライヴ・コンサート 1974[RG 20]

販売価格: 3,200円(税込)
数量:
商品情報
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立光学舎

★1970年代初頭、フリージャズ界の新星として注目を集めていた近藤等則と土取利行の双頭に梅津和時が加わった1974年の青貴重なライブ音源が発見されCD化が実現!!

★1970年から京都で演奏活動を共にしていた近藤等則と土取利行は、1972年に上京し、当時阿部薫、坂田明、高木元輝などの演奏会場ともなっていた新宿のピットイン・ティールームでの演奏を行っていた。(この時期の近藤・土取の熱きデュオ演奏は、同立光学舎レーベルRG-18でリリースされた)やがて二人の演奏にサックスの梅津和時やベースの徳弘崇が加わり演奏が続けられたが、梅津はこのCDで演奏が紹介された1974年に一人ニューヨークに発った。そして1975年には間章との邂逅で近藤、土取、高木元輝の三人を基本としたEEUが結成される。しかし、土取もこの1975年のファーストコンサート後、ニューヨークへと旅立ち、近藤もその三年後にニューヨークへと旅立つ。

★1980年までは間章のプロデユースにより土取が知己を得たミルフォード・グレイヴスとのコンサートや間章招聘のデレク・ベイリーの日本でのコンサートに参加するも、その後、近藤と土取の音楽はそれぞれ独自の方向へと向かっていき、帰国した梅津も「生活向上委員会」などの独自のグループ活動を展開していった。このCDは三人の音楽の原点ともいえる激流時代の熱き即興演奏を伝えるものである。(メーカーインフォ)