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ホーム2025年6月REVIEW会心打!ゴスペルやR&Bにも底通する吟醸的ブルージー・メロディック技とモード系ハード・バップの正統らしいダイナミック・アクションを絶妙に掛け合わせた爽やかマイルド・ピアノ益々快調!!! 輸入自主製作盤CD KATSUKO TANAKA カツコ・タナカ / SUNLIGHT SKY
商品詳細
関西での演奏活動を経て拠点を米ニューヨークへ移し、以来十余年NY主流派シーン最前線で精力的に活躍、過去の自主製作アルバム2作品やデジタルシングルも好評だった日本人女性ピアニスト&コンポーザー:Katsuko Tanaka=たなかかつこのサード・アルバム=ロニー・プラキシコ(b)&ウィリー・ジョーンズ3世(ds)とのトリオに2曲ではトランペットの黒田卓也が参入してくる体制での一編。厚みがあって堅牢な鋭角的キレのよさを呈するソリッド・タッチのピアノが、バップやモードの定番イディオムを活用してのダイナミックなアクション・グルーヴ調の殺陣っぽいアプローチと、ゴスペルやR&Bを思わせる、或いはファンキー派系統のブルース色濃い小節をミックスしたアーシー・バピッシュな行き方であったり、よりマイルドな牧歌的リリシズム路線かと思わせつつ根底にはしっかりゴスペル・フォーキー的吟醸感も脈打つ寛ぎめフレージングであったりと、一貫してブルース・テイストの強いメロディック・スインギー・プレイを敏活に紡いで中々粋な魅力を揮い、ベース&ドラムの出しゃばらぬもツボを心得た何げに芸達者なサポートも精細かつシャープにノリとスリルを上手く高めきった、全体を通じ幾分か抒情派寄りのしかし凛として背筋の伸びたストレートアヘッド・ジャズの正統らしい邁進が歯切れよく続いて、スッキリと爽やかにノセ、昂揚させてくれる清々しいクリーンヒット内容。取っ付きやすく味わい豊かな旋律や和声の美しさと安定律動的に揺れ躍る小気味のいいグルーヴ感、を何より大切にした、明快直球型で親しみやすいが甘さに流されずリアル・ジャズならではのモーダル・バピッシュな硬質激動性も自ずと備える、ブルース・フィーリングにも富んだ剛柔のバランス絶妙な大衆派エンタテインメントの鑑とも云うべき、ノリノリにして人情味溢れる晴れやかで気さくそうなハートウォーミング行軍、が嬉々溌溂と進んでゆき、抑えを利かせながら雄弁さも発揮するプラキシコ(b)や多彩でいて骨芯・重心に一切ブレるところのないジョーンズ(ds)、らの濃やかなバックアップにガッチリ頼もしく支えられ、また大いに刺激を受けて、たなか(p)の、吹き抜ける青嵐のように聴いていて胸がスッとするアドリブ奮戦が生鮮度抜群、旨味も十二分に冴え渡って全く快調だ。→K・ジャレットやL・ヤンソン辺りとはまた違った吟遊牧歌調のゴスペル・ライクなおおらかさ香る唄いっぷり、ブロック・コードを活かしたR・ガーランドやG・ハリス・タイプのファンキー節、ハンコックやマッコイの成果を踏まえつつよりソフト&スマートな風合いへシフトさせた力学奏法、などを局面に応じて的確に使い分け、もしくは融和させて、トータルとしてはあくまで輪郭も鮮明で分かりやすい、しかもバッチリ美味しい、硬軟併せ持ったマイルド・グルーヴィーなキャラ・イメージにごくナチュラルに仕上げて見せたその弾鳴のあり様は、最高に瑞々しく極楽の究み。筋金入りのハード・バッパーぶりでアザやかに座をさらう黒田(tp)の客演もナイス・アクセント。

1. I'm Not So Sure
2. Superwoman (Where Were You When I Needed You)
3. Sunlight Sky
4. Words
5. Overland Cafe
6. Sonrisa
7. Happy Monday
8. A Midnight Talk

Katsuko Tanaka カツコ・タナカ (piano)
Lonnie Plaxico ロニー・プラキシコ (bass)
Willie Jones III ウィリー・ジョーンズ3世 (drums)
Takuya Kuroda 黒田 卓也 (trumpet on 3, 8)

2022年7月25日米ニューヨーク市クイーンズ区アストリアのSamurai Hotel Recording Studio録音

レーベル:自主製作

在庫有り
輸入自主製作盤デジパック仕様CD



会心打!ゴスペルやR&Bにも底通する吟醸的ブルージー・メロディック技とモード系ハード・バップの正統らしいダイナミック・アクションを絶妙に掛け合わせた爽やかマイルド・ピアノ益々快調!!! 輸入自主製作盤CD KATSUKO TANAKA カツコ・タナカ / SUNLIGHT SKY[199199519001]

販売価格: 3,100円(税込)
数量:
商品情報
海外自主製作盤

カツコ・タナカ:Lonnie Plaxico, Willie Jones IIIとのトリオに黒田卓也をゲストに迎えた新作はオリジナル曲やアレンジ、巨匠ピアニストらのカバー曲が楽しめる。

★11年ニューヨークを拠点に活動してきたピアニストたなかかつこは、クラシックピアノの技術に裏打ちされた繊細で優美なレガートタッチとNYで磨いた積極的でグルーヴィなスタイルを兼ね備え、エネルギッシュかつ叙情的なピアノを聴かせる。

★初リーダー作『ビヨンド・インターセクション』と2016年発売の『Wish Board』では、ジャズの伝統をしっかりと消化した上で自分のヴォイスを表現しており、NYの一流メンバーと共に腰のすわったオリジナル楽曲とインタープレイをブルックリンにて収録。

★2021年Gene Jackson, 安ヵ川大樹のトリオでデジタルシングル『Village Night Hang』『A Dream』を発売。

★2025年にLonnie Plaxico,Willie Jones IIIとのトリオに黒田卓也をゲストとして迎え新作『Sunlight Sky』を発表。オリジナル曲やアレンジ、巨匠ピアニストらのカバー曲が聴ける。

■「Sunlight Sky」アルバム収録曲について
1)I’m Not So Sure
Roy Hargroveがカバーしたジャズピアニストの巨匠Cedar Waltonの代表作。メンバーが互いの出す音に触発されて自由に音を紡いでいくピアノトリオのアレンジで収録。Willie Jones IIIは晩年のCedar Waltonのレギュラードラマーでレコーディングにも参加している。

2)Superwoman (Where Were You When I Needed You)
クラシックピアノのバックグランドを持つたなかかつこによる、スティービー・ワンダーの傑作曲のアレンジ。フランス印象派音楽を思わせる静かなピアノではじまり、次第にグルーヴ感溢れるクライマックスへと向かう。それぞれのシーンの移り変わりが聴きどころ。

3)Sunlight Sky
ブルックリン在住で国際的に活躍している黒田卓也をフィーチャーしたオリジナル曲。たなかが黒田のトランペット・サウンドをイメージし、前向きでエネルギッシュ、疾走感と高揚感に満ちた、本アルバムのための書き下ろし作品。NYモダンジャズシーンのベテランリズムセクションと新世代の黒田のセッションが聴けるトラック。

4)Words
巨匠ジャズピアニストMulgrew Millerの楽曲。アートブレイキー・ジャズメッセンジャーズで同時期に在籍して以来、長年Mulgrew Millerと共演してきたLonnie Plaxicoによる楽曲の解釈がMillerのスピリッツを再現する。精確な技術に裏打ちされた革新的スイング感覚とメロディックなリズム感性を備えるWillie Jones IIIのソロも聴き応えがある。

5)Overland Cafe
Overland Cafeはたなかがカリフォルニアに住んでいた頃にローカル・ジャズシーンでミュージシャン達に愛されたカフェ。年間を通して温暖で、強すぎない日差しの中涼しく心地よい風が吹くロスアンジェルスの空気感を、艶やかで伸びの良いピアノサウンドが自由自在に顕している、オリジナル曲。

6)Sonrisa
Herbie Hancockのソロアルバムに収録されている曲をトリオで演奏。本作ではHancockと共演してきたWillie Jones IIIと、また国内での演奏はHancockのバンドで長年キャリアを積んだGene Jacksonと数多くステージを共にするたなかによる独自の解釈が聴ける。

7)Happy Monday
ニューヨークの黒人教会でたなかが培った豊富な演奏経験の影響が色濃いオリジナル曲。Lonnie PlaxicoとWillie Jones IIIによる、ブラック・ミュージックのルーツが感じられる独特のグルーヴが冴え渡る。明るくキャッチーな1曲。

8)A Midnight Talk
デビューCD「Beyond Intersection」ではピアノトリオで収録されているが元々はトランペットのために書かれたオリジナル曲。ニューヨークのジャズグループに特有の遅めのテンポのバラードで、黒田卓也の温かいトランペットの音色と歌心が聴ける。