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ホーム2023年9月REVIEWクール・ドライでメロウ・テンダーな抒情派トランペットと、透明感+清涼感とブルースの旨味を併せ持った理知的マイルド・ヴィブラフォンが優しく瑞々しく融け合う寛ぎセッションの特級品 CD WOLFGANG LACKERSCHMID & CHET BAKER ウォルフガング・ラッカーシュミット & チェット・ベイカー / WELCOME BACK ウェルカム・バック
商品詳細
ドイツ・シーンで活躍し、1970年代末期から80年代にかけてはヨーロッパ転戦(放浪?)中だったチェット・ベイカーと度々共演しレコーディングも幾つか残している、現代ヴィブラフォンの偉才:ウォルフガング・ラッカーシュミット(1956年旧西ドイツ-バヴァリアのテーゲルンゼーまたはテーガンゼー=Tegernsee生まれ)の、本盤はそのチェット・ベイカー(tp)(1929年米オクラホマ州イェール生まれ、1988年オランダのアムステルダムで死去)とガッチリ組み合い、ニコラ・スティロ(fl,g)やギュンター・レンツ(b)他を伴った変動的小コンボを率いての1987年8月録音作、=かつてはArt & SoundやWest Wind等から出ていた秀逸な一編(元々のアルバム・タイトルは「Originals」で原盤はArt & Sound as-j 001)の、今回、別テイク1つを新たにプラスしての再発版。曲は全てラッカーシュミットのオリジナル。澄みきった透明感と冷涼な潤いに満ちたヴィブラフォンの折り目正しいリリカル・ブルージー・プレイが瑞々しく流麗に煌めき、リキみを解いてごく自然に呼吸するかのようなクール・ドライなトーンのトランペットが、ナチュラルでありながら一音一音を丁寧に、慎重に吹き鳴らす哀愁的詩情に溢れた幾分掠れ気味のメロディック・ブロウを綴って中々風流な華を成した、全体を通じ適度にレイドバックしたリラクシングな抒情指向の行き方が続いて、心地よく憩わせてくれる充実の好演内容。インティメイトな和気やテンダネスと敏活で鋭さあるスイング感とがバランスよく融和し、親しみやすい歌心の体現を第一義とするハートフル&ポエティックな寛ぎ妙演が小気味よく展開してゆき、全体の屋台骨=グルーヴの柱を確固と支えるレンツ(b)の助演も温かに魅力を際立たせる、至って快適な揺れ躍り具合の道程の中で、ベイカー(tp)とラッカーシュミット(vib)の2人主役体制的なソロ・コーナーが、思わずホッとするようなメロウ・テイスティーな安らいだ盛り上がりを呈し、一種の桃源郷っぽくもある浪漫世界を創出してゴキゲンだ。ベイカー(tp)の、一吹き一吹きからこの時の好調ぶりやその清新な気概が伝わってくるマイルド節が鮮度抜群に(かつ渋味も仄めきつつ)冴え渡っており、独特のハスキー・スモーキーな薄曇り風の音色も味わい深く、一つ一つの音に丹念に真心をこめて優しくメランコリックなストーリーを紡ぎ上げてゆく、爽涼にして翳りある憂き語り口の妙は、さすが年季を積んだ者ならではの圧倒的感動を静かに齎し絶品。かたやラッカーシュミット(vib)の、ゲイリー・バートン以降のコンテンポラリー・ヴィブラフォンの正統スタイルに則ったクーリッシュ&インテリジェントな筆運びを基本身上とするも、その思索性漂う文体の端々からはちょっとミルト・ジャクソン辺りにも底通する豊かなブルース・テイストが滲み出てくる、という、スタイリッシュな中に人情味も欠かさない滑脱プレイがこれまたデリシャスで好インパクト。加えて、晩期ベイカーの名相棒スティロ(fl)の清涼感溢れるさえずり(或いはそよ風)吹奏も要所要所できららかに魅力を添えている。

1. Welcome Back 3:55 (tp-vib-b)
2. Christmas Waltz 7:39 (tp-fl-vib-b)
3. Gloria's Answer 5:29 (tp-g-vib-b-ds)
4. Pitztal Daybreak 6:30 (tp-vib-b)
5. Volta Trais 5:02 (tp-fl-g-vib-b-ds)
6. Try It Dry 6:05 (tp-fl-vib-b)
7. Why Shouldn't You Cry 5:44 (tp-vib-b)
8. Waltz For Berlin 7:15 (tp-g-vib-b)
9. Welcome Back [alt. take] 5:40 (tp-fl-vib-b)
*all compositions by Wolfgang Lackerschmid

Chet Baker (trumpet)
Nicola Stylo(Stilo) (flute on 2, 5, 6, 9) (guitar on 8)
Peri dos Santos (guitar on 3, 5)
Wolfgang Lackerschmid (vibraphone)
Günter Lenz (bass on 1, 2, 4, 6〜9)
Rocky Knauer (bass on 3, 5)
Edir dos Santos (drums on 3, 5)

1987年8月Loya Studio録音

レーベル:Dot Time Records

在庫有り
見開き紙ジャケット仕様CD


クール・ドライでメロウ・テンダーな抒情派トランペットと、透明感+清涼感とブルースの旨味を併せ持った理知的マイルド・ヴィブラフォンが優しく瑞々しく融け合う寛ぎセッションの特級品 CD WOLFGANG LACKERSCHMID & CHET BAKER ウォルフガング・ラッカーシュミット & チェット・ベイカー / WELCOME BACK ウェルカム・バック[DT 8021]

販売価格: 2,400円(税込)
数量:
商品情報
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(究体音像製作所 QSCA 1014)

Dot Time Records
■1987年録音、チェット・ベイカー後期の名盤の一つ「ウェルカム・バック」がDot Time RecordsのLegendsシリーズから登場。

★この音源は過去にも他レーベルから何度か復刻されていましたが、近年は入手が難しくなっていました。当盤は最後に「ウェルカム・バック」の別テイク・ヴァージョンが収録されているという嬉しいおまけ付き。ベイカー・ファン、ラッカーシュミット・ファンどちらにとっても必携の1枚です。(新譜インフォより)