★桐朋学園大学ピアノ科に学び、卒業後、クラシックからジャズに転向して、東京や横浜のライヴ・シーンで活躍、自己のトリオや、山口真文(ts)カルテット、岡崎好朗(tp)グループ、安ヵ川大樹(b)トリオなどで幅広く敏腕を発揮し、また、ポップス畑でキーボード・プレイヤーとしても広範囲に活動、以前、自身の率いるピアノ・トリオ:protean(プロティーン)によるアルバム(2009年)が好評を収めていた、オールラウンドな正統派・実力派の女性ピアニスト:田中菜緒子(1985年福岡県久留米市生まれ)の、トリオ編成による、単独自己名義では初となるアルバム。岡崎好朗と安ヵ川大樹もゲスト参加。
●端正で精緻、それでいて弾み躍るような勢いに溢れ、骨芯はしっかりと据わった、強堅かつきめ細やかなクリアー・タッチによる、ある時は優しくマイルド・リリカル、またある時は硬派でダイナミック・ブルージーな、一音一音に抜群の生鮮度と揺るぎなさを感じさせるメロディック・プレイが、絶えずクッキリした輪郭で爽やかに、旨味も濃い堂々たる華を成した快打内容。
★リズム・スタイルは適宜バラエティーに富みながらも、極めてオーソドックスなメロディアス指向、の現代バピッシュ奏演がハツラツと紡がれ、ベース&ドラムのずっしりヘビーで肉厚なサポートも、終始頼もしげにその芳醇なる魅力を際立たせる中で、田中の、ハキハキ歯切れよく情感を活写する正攻法のアドリブ妙技が、明晰・簡潔にして余情ある、実にフレッシュ&テイスティーな好調ぶりを見せてゆく。
★バップ&モードの伝統様式〜定番イディオムにキッチリ則って、硬質な力学性や渋い吟醸ソウルを底流させつつ明るくスマート&スウィンギンに哀愁ロマンを歌い上げるその、快活でブレのない、しかもワンポイントの余裕や品格を自ずと保った、ウィットをも感じさせる抒情味たっぷりの語り口は、さりげなく安定感や包容力(〜懐深さ)もバッチリで、何ともハートウォーム&「グルーヴィー」な風合いだ。岡崎(tp)の明朗でまろやかな歌心溢れる活躍も好アクセント。
1. Sailing
2. Sign Of Spring
3. Cato-Cha
4. そらもよう
5. But Not For Me (G. & I. Gershwin)
6. NYの思い出
7. Wall Street Blues
8. For…
9. Nocturne Op.48-1 (Fryderyk Franciszek Chopin)
田中 菜緒子 Naoko Tanaka(piano)
安田 幸司(bass except 9)
安藤 正則(drums except 9)
with Guests:
岡崎 好朗(trumpet on 6,8)
安ヵ川 大樹(bass on 9)
2014年10月4日,5日 東京 小岩オルフェウススタジオ録音
レーベル:
D-neo
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