★依然、否、益々好調なNYメインストリーム系=正統派ハード・バップ・トランペットのヴェテラン偉才:ジョー・マグナレッリ(1960年米ニューヨーク州シラキュース生まれ)の、今回は、スティーヴ・デイヴィス(tb)との2管フロントのクインテットによるまたド直球な一編。
★威勢よく爆発する2ブラスのアンサンブルがファンファーレのように勇ましく轟いた後、ハード・バップの権化たるピリッとした鋭敏なトランペット咆哮や、アーシー・ブルースの化身の如きトロンボーンのスモーキー吹鳴、モーダル&ソリッドな熱気を孕んだピアノのダイナミック・プレイ、などがそれぞれ千両役者然と華々しく現れては充実した見せ場を繋いでゆく、全編大衆娯楽派の本道を貫いた徹頭徹尾メロディック・スウィンギンな直球バピッシュ演奏が続いてスカッと壮快に胸躍らせてくれる、まさしくシンプル・ストレートの極みを見せた清々しい会心打内容。
★歌心とスイング感に潔く重点を絞り、伝統的なブルース・フィーリングやバップ・スピリットも潤沢に備えた、ひたすら分かりやすく一点の曇りもない晴れ渡った青空を見るような開放感ある人情エンタテインメント指向のリリカル・アクション的快進撃が意気溌溂と展開され、リズム・セクションの抜群の安定感と芸の細かさでノリ&スリルを的確に醸成するサポートも鮮やかに際立つ中、彼らに上手く触発される恰好で、マグナレッリ(tp)やデイヴィス(tb)のさすが百戦練磨のビッグ・スターらしい風格と底力を発揮したソロ活躍が、殊の外豊饒なる盛り上がりを呈してゴキゲンだ。
★マグナレッリ(tp)の、先ずは音色そのものの圧倒的に眩い光輝〜閃光を放つようなブライトネス満点のキレのある鳴り様が理屈抜きに傑出しており、しかも安定した超絶ハイ・テクニックをそれと意識させることなく自在に活かしきって、時にはハバード、モーガン、チェット辺りの影もチラつかせつつ極めて「ハード・バップらしいハード・バップ」の世界を堂々創出し、歌い上げるその、明快晴朗でありながらそればかりでなく彫りの深い陰影豊かさを垣間見せるところもあるシャープな立ち回りワザが卓越した懐深い妙味を揮っていて絶品で、かたやデイヴィス(tb)の、確固たるハイ・テクニシャンという点ではマグナレッリに劣らないが、微妙にモコモコしていたり霧笛のようにおぼろに霞んでいたり、といった辺りに気さくで朴訥な人情味や温もり或いは牧歌性を感じさせる、ダウン・トゥ・アース&ソウルフルこの上なしのブルージー唸り節がまたコク旨でナイス。
★序盤ではモード色濃いパッショネート弾奏で攻め立て、次第に軽妙小粋な渋いファンキー・バップ・スタイルにも転じてゆくマナシア(p)の追い上げぶりも格好の抑え役を果たして良き印象。
1. D.J.
2. Decidedly So
3. Good Health
4. 10th Anniversary
5. This Nearly Was Mine
6. When I Grow Too Old To Dream
7. When I Fall In Love
8. Jimmy's Blues
Joe Magnarelli (trumpet) (possibly flugelhorn on 5)
Steve Davis (trombone)
Jeremy Manasia (piano)
Clovis Nicolai (double bass)
Rodney Green (drums)
2025年3月18日米ニュージャージー州イングルウッド・クリフスのRudy Van Gelder's録音
2025年カナダ作品
レーベル:
Cellar Music (Cellar Live)
在庫有り
輸入盤・見開き紙ジャケット仕様CD
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