★依然多忙を極める現代日本ジャズ界随一の若きトップ・ドラマー:石若駿(1992年北海道清里町生まれ)の、2024年に結成された高橋佑成(p,key,elp)&マーティ・ホロベック(b)とのレギュラー・トリオによるセカンド・アルバムにあたる本盤は、ゲストとして旧知の盟友であるテナーサックスの馬場智章(1992年北海道札幌市生まれ)が全面参加したカルテット体制での一作。
★カラフルな重層性を表しながらシャープ&ダイナミックにピタリと的中で芯を衝いてくる感じの何げに芸の細かい迫力も満点の精緻ドラムや、ブットくヘヴィーなトーンで情魂味こってりにウネり波打つ盛り盛りのベース、らに頼もしくプッシュされ、触発されながら、締まりと柔らかみが混在した味のある音色でM-BASEファンク風の理知的でクールな立ち回りやスピリチュアル・ジャズの典型たる怒涛の熱血咆哮を繰り出すテナーの活躍が先ずは鮮烈に見せ場を飾り、モーダル或いはバピッシュな力学性溢れるピアノそしてちょっと実験的でノイジーなキーボードもアクセント然と彩りを加えた、また随所でベースやドラムにバトンが渡されて中々多角的でドラマティックな音空間が立ち現れる、全編を通じ迫真のスリルとノリノリのグルーヴ加えて豊かな旨味満点の邁進が続いて、壮快なる昂揚感を齎す敢闘内容。
★モード系ハード・バップやファンクを踏まえながら親しみやすい歌心や安定律動的スイング感にも事欠かない、今日の最新型ストレートアヘッド・ジャズらしいリリカル・アクション調の雄々しく大きく躍動する熱演がイキイキと展開してゆき、石若(ds)の揺るぎなきリズム・キープにとどまらずそこかしこで色彩感豊かにスリリングな遊撃攻勢を掛けてくる立ち働きも座長たる確固とした旨口の魅力を際立たせる(あと結構饒舌めのうるさ型なホロベック-bの勇躍も目立っている)中で、一座の花形:馬場(ts)やそれに続く高橋(p,key,elp)のアドリブ奮戦が抜群の鮮度と美味さで座を賑わせ、大いにエキサイティングだ。
★馬場(ts)の、ブルックリン派を踏まえた風な独特のレイドバック感あるクーリッシュ&インテリジェントな颯爽としたファンク寄りのリズミカル吹術に粋渋なる妙味を放っていたかと思えば、コルトレーン〜ブレッカー直系のモーダル・アグレッシヴ&スピリチュアルな激情型吠えっぷり・叫びっぷりの気魄がまた圧倒的だったりと、多彩にしてバランスのとれたその伸びやかな芸風が堂々と筆頭スター役を担っており、一方高橋(p,key,elp)の、アコースティック・ピアノではハンコックやマッコイの流れを汲んだ正攻法のモーダル・バッパー面を、エレピではテイスティーなファンク派面を、キーボード(シンセか?)ではちょっと不可思議でエレクトロニックな実験精神をそれぞれ発揮した八面六臂の立ち回りもきららかに光っている。
1. Ballade "集"
2. Sepiageshiki
3. Sasanoha
4. Immortal Jellyfish
5. Old Friends II
6. Tamatebako
7. Mabui 壱
8. Mabui 弐
馬場 智章 Tomoaki Baba (tenor saxophone)
高橋 佑成 Yusei Takahashi (piano except 7) (keyboard on 1, 3, 4, 7) (electric piano on 7, 8)
マーティ・ホロベック Marty Holoubek (bass)
石若 駿 Shun Ishiwaka (drums)
2026年3月11日東京、Studio Dede(東京都豊島区上池袋)録音
レーベル:
Universal Music Japan
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国内制作・紙ジャケット仕様SHM-CD