★フィンランド-ヘルシンキを拠点に活動するドラマー:アレクシ・ハイノラとアメリカ人ベーシストのネイサン・フランシス(フランシスも従来フィンランドで活動していた模様)がフィンランドのシベリウス・アカデミーで出会って意気投合し、ニューヨーク・シーンを代表するトップ・スター3人、シーマス・ブレイク(ts)&ピーター・バーンスタイン(elg)&アーロン・ゴールドバーグ(p)を迎えてスタジオに入った双頭(各々単独のリーダー・アルバムは既に幾つか出している)クインテット・アルバム。
★キレ味シャープかつ精確なパンチ・キック技で安定したノリを提供するドラムやニュアンス細かく表情豊かにウェイヴを描きアジな吟醸感を齎すベース、のピタリとツボを外さぬ揺れ躍り様にガッチリ頼もしく支えられながら、逞しさの中にちょっとレイジー&デカダンな物憂さを絡めて雄々しく咆哮するテナーや、引っ搔くような鋭利さと潤いの合わさった音色でブルース・テイスト濃い端正な語り口に終始するギター、燻し銀的バップ・イディオムとモーダル力学傾向の掛け合わせで全体にピリッとした締まりを呼び込むソリッド・スクエアーなピアノ、らの各々千両役者然とした華々しい活躍が充実した見せ場を繋いでゆく、これぞ現代ハード・バップの正統たるド直球の進撃が続いて清々しい豊饒世界が創出された気分はスッキリの会心打内容。
★歌心とスイング感を変らず拠り所とし、今時珍しいぐらいにオーソドックスな4ビート・リズムにこだわった、ブルース・フィーリングも潤沢な正々堂々真っ向勝負のメロディック・アクション調情緒型ハード・バップ大会が、ひたすらノリよく歯切れよく溌溂と展開してゆき、敏活で力強くもウォーム&インティメイトな和気あいあいムード漂う道程の中で、晴朗闊達に弾み躍るハイノラ(ds)やスピリチュアリティを込めてコク深くウネるフランシス(b)、らの何げに多彩で機微ある援護射撃も魅力たっぷりに煌めきつつ、フロントでは一座の花形ブレイク(ts)やそれに続くバーンスタイン(elg)&ゴールドバーグ(p)のそれぞれ大スターの風格と旨味に溢れたソロ奮戦が、殊の外鮮やかに超芳醇なるハイライト・シーンを形作って全くゴキゲンだ。
★ブレイク(ts)の、ここではあくまでゲスト・ソロイストとしての立ち位置をとことん愉しむ風な、徹頭徹尾自然体で程好く豪放磊落そう、そして野太く渦巻くようなハード・ドライヴ感をほとばしらせ、タフ&ストロングな風合いの内側に一抹のけだるさをおのずと匂わせたモーダル・ブロウが、質実剛健の雄渾たる貫禄を放っていて傑出しており、一方バーンスタイン(elg)の、豪快なブレイクとは対照的に考え抜かれた作劇構成や様式美を重んじる生粋ブルースマンらしい整った追撃も中々折り目正しく光り、またその両者の中間ぐらいの息遣いで適度に硬質な抑え役を担うゴールドバーグ(p)の、バップ、モード、アーシー&ファンキー趣向の各文体を的確に使い分けた立ち働きもナイス・アシスト大賞。
1. Helsinki To Harlem
2. Tai Chi
3. Edda
4. The Tower
5. Penguin And The Pelican
6. Lazy Bird
7. Shade
8. Black Narcissus
9. You Know I Care
Seamus Blake (tenor saxophone)
Peter Bernstein (electric guitar)
Aaron Goldberg (piano)
Nathan Francis (bass)
Aleksi Heinola (drums)
2024年11月5日米ニューヨーク州ビーコン(Beacon)のInnsbruck Records Studio録音
2026年作品
レーベル:
Fresh Sound New Talent
在庫有り
輸入盤CD
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