★英国ジャズ界を代表する進歩派女性ヴォーカル(ヴォイス)の第一人者にして超ヴェテラン大御所:ノーマ・ウィンストン(1941年英・東ロンドンのボウ生まれ)の、本盤は、2人の息子(レオ・テイラー-dsとアレックス・テイラー-vo)を含む緊密コンボ体制による、ロンドンBBCメイダ・ヴェール・スタジオで行われたスタジオ・ライヴの模様を捉えた、英国のDJ&プロデューサーであるジャイルズ・ピーターソン企画の最新アルバム。
★スピリチュアル・ジャズ・タイプの熱さと瞑想性を交錯させた気魄溢れるコンボ演奏に乗って、透明感と翳りが同居し、潤んだような艶と薫りを湛えた冷涼な声質による、ヴォーカルとヴォイスの間を流れる風に往来する、夢の中で囁きかけるが如き幻想ムード漂う抒情的演唱がどこか儚げに聴く者を蠱惑する妖しい魅力を放ち、パッショネートでエネルギッシュなサックスや、モード派の正統らしい歯切れのいいピアノ、情魂味とソウル・フィーリングに満ちた男性ヴォーカル、ブカブカブオブオと低音を響鳴させるチューバ、らの助演もしっかりグルーヴィーに彩りを加えた、全般に当世流らしくフューチャー系やエレクトロニカの要素を含むスピリチュアル路線っぽい枠組の中で、ウィンストンならではの磨き抜かれた歌唱至芸が繊細かつ悠然と冴え渡る、さすがの鮮麗内容。
★奥深いスピリチュアリティを感じさせるモーダル・ダイナミック&スインギーな情緒性重視の行き方が進められ、ウィンストンはロックハート(ts,ss)や息子アレックス(vo)に見せ場を譲ったりなど余裕のあるところを見せ、実際ロックハート(ts,ss)がメインの花形を張ったりアレックス(vo)が前面に躍り出て奮戦するのをウィンストンがバック・スキャットで盛り立てる、といった場面も現れて中々多彩な趣向が愉しめるが、しかしやはり主役はあくまでウィンストン(vo)であり、ウィンストンの一貫してゆとりと落ち着きそして節度を保って伸び伸びと得意技の披露に興じる感じの、懐の広そうな円熟の妙演が神秘性と包容力の両輪でもって傑出した華を成しており、全くアザやか。
→肩の力の抜けた自然体調子で、ヴォーカリストとしての、或いはヴォイシストとしての60年に及ぶキャリアを集大成するような、ある時は優しく幻の如くつぶやき、ある時はその声音を透徹に、超クールにエコーさせる、きめ濃やかでいてとことん溌溂として楽しげな声の踊り様・弾み様は爽快この上なしで、アンビエント的展開やアレックス(vo)をウィンストンが後方支援するくだりも含め、あらゆる場面がウィンストンのヴァラエティーに富んだショウケース・カタログ的なオールラウンド活躍のために用意されている、ともとれるそうした道程は美味しさ抜群だ。
Side A:
1. Edge Of Time
2. Azimuth
3. The Tunnel
Side B:
1. Sirens' Song
2. 2081
Norma Winstone ノーマ・ウィンストン (vocal, voice)
Mark Lockheart マーク・ロックハート (tenor saxophone on A-1, A-3) (soprano saxophone on A-2, B-1, B-2)
Elliot Galvin エリオット・ガルヴィン (piano except A-2)
Oren Marshall オーレン・マーシャル (tuba)
Leo Taylor レオ・テイラー (drums)
Alex Taylor アレックス・テイラー (vocal except A-3)
possibly someone of them plays synthesizer or electronics on A-1, A-2, A-3
2024年8月9日英ロンドンのBBCメイダ・ヴェール・スタジオでのライヴ録音
レーベル:
BBE ウルトラ・ヴァイヴ (Ultra-Vybe)
御予約商品
2026年8月21日発売予定 受注締切:2026年7月12日
数量限定生産・輸入盤帯付き国内仕様LP