★1990年代から日本のジャズ・シーン第一線で活躍を続けている、トランペットの岡崎好朗(1971年生まれ、東京都江東区出身)とテナーサックスの岡崎正典(東京都出身)、という岡崎兄弟が久しぶりに兄弟2人の双頭バンドを組んだ、即ち、小曽根真(p)以下のリズム・セクションを伴ってのクインテットを率いたOkazaki Brothers名義の新作アルバム(プロデュースは小曽根真)を発表。曲は2人の持ち寄ったオリジナル群。
★ピタリと息の合った2管のアンサンブルが様式美的に折り目正しく颯爽と響鳴し、抑えを利かせて慎重に唸るトランペットとより豪放に伸び伸びとパンチ・アタックをカマしてくるテナーとがコントラスト鮮やかに見せ場を分け合い、更には歯切れよく溌溂とハジけたピアノの舞い躍りっぷりも上手いアクセントを成した、全体を通じ現代流2管ハード・バップの理想形とも云えるノリにノッた邁進が続いて、スカッと壮快に昂揚でき、また豊かな旨味を満喫できる白眉のクリーンヒット内容。
★歌心とスイング感にポイントを絞った人情肌娯楽活劇の典型らしい進撃が展開してゆくが、リアル・ハード・バップ・ジャズならではの真剣勝負なアクションの迫力やスリルにも事欠かず、加えて伝統にしっかり根を下ろした吟醸的ブルース・フィーリングも潤沢に有する、トータルとしては1960年代新主流派の匂いを微妙に残したイメージの至ってストレートアヘッドな行き方が聴かれ、小曽根(p)以下リズム・セクションの芸の細かい圧倒的なダイナミック・スイングぶりも練達の妙味を煌めかせる中、彼らに適宜プッシュされる恰好で、フロントでは兄弟両雄の幾分インティメイトであり妥協なき対決ムードも漂うソロ合戦や掛け合いが、実に豊饒なる盛り上がりを呈して大いにエキサイトさせられる。
★好朗(tp)の、破裂力全開で鋭く爆発するところも含めて決して端正さを失うことなくソロ・パート全体が確固と"構成"されたその作劇ストーリーテラーぶりが鮮麗に冴え渡る一方、正典(ts)の、どちらかと云えば豪快武骨さを身上とする(但し局面に応じてスマートな紳士気質に切り替わるところもある)吠えっぷり・咆哮ぶりがまた、自由形のブローイング・セッション気分を高めて絶品だったりと、そうしたメリハリのあるバトルの様は飽きのこない清新味と旨さに溢れる。
★ハンコックやマッコイの奏法を踏まえて一モーダル・バッパーになりきった小曽根(p)の、サイドマンとしての立ち位置をとことん楽しむ風なシンプル・ストレートな活躍もナイス。
01. Gotta Decent Shoes?
02. The Dragon Flies
03. 10-6-12
04. The Sun Set Over The Horizon
05. Theme For Z
06. L'Hirondelle
07. Great Cold
08. Sheriff
09. Long Way Home (tp-p-b-ds quartet)
10. Ralph Peterson
11. Awkward Beauty (ts-p-b-ds quartet)
12. Dream Hunter
岡崎 好朗 (trumpet except 11)
岡崎 正典 (tenor saxophone except 04, 09) (clarinet on 04)
小曽根 真 (piano)
小川 晋平 (bass)
高橋 信之介 (drums)
2024年10月14日,15日東京、ラボレコーダーズ(東京都港区西麻布;スタジオ)録音
レーベル:
Mo-Zone Universal Music Japan
在庫有り
国内制作SHM-CD
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