★ジョン・マクニール(1948年米カリフォルニア州シスキュー郡生まれ、2024年死去)とトム・ハレル(1946年米イリノイ州アーバナ生まれ)、というともにホレス・シルヴァー・グループのレギュラーを務めた経験のあるトランペットの逸材二人がガッチリ組み合い、ケニー・バロン(p)・トリオを伴ったクインテット体制で冴えたコラボ名演を聴かせる、1979年4月20日録音の傑作(原盤:SteepleChase SCS-1128)が最新リマスターのアナログLP(180g重量盤)で限定復刻。
★ピタリと息を合わせ、またテンションを合わせつつ、しかし各々向きを違えて対位法的に重層音響を形作り、或いはキャッチボール風に掛け合いリレーを見せる、2トランペットのイキのいいコンビネーション・プレイがバップ・フィーリングも満点にテイスティー・グルーヴィーな華を飾り、歯切れよくも多分に熱気を含んだ機敏なピアノの躍動以下、リズム・セクションの中々猛烈にスイングしまくる突撃驀進ぶりもガッチリ頼もしげにノリ(とスリル)を高めきった、全体を通じ、フュージョン全盛期にありながら昔気質のハード・バップ魂が好もしく爆発した至ってシンプル・ストレートな人情味溢れる娯楽活劇的快演が連続して、スカッと爽やかに胸躍らされる会心打内容。
★徹頭徹尾分かりやすく親しみやすく"歌う"精神と安定律動的ノリのよさを何より重んじる、ブルース感覚やバップ・スピリットも自ずと豊富に有した、豪快軒昂な中にもハートウォーミングで和気あいあいとしたリラックス・ムードを絶やさない、ド真っ当・ド直球のリリカル・バピッシュ演奏が嬉々として愉しげに進められてゆき、バロン(p)、ウィリアムズ(b)、ハート(ds)のノリノリにして結構芸の細かい瞬発力に長じた多彩な半遊撃的バックアップに上手く触発されながら、フロントで花形の座を賭け溌溂と友好的バトルを繰り広げるマクニール(tp)とハレル(tp)の活躍が、ひたすら晴れ晴れと朗らか&おおらかに豊作ぶりを呈してすこぶるゴキゲンだ。
★急速調で真っ向バップ・スイング大会を決め込む辺りでは両者の芸風が似通っていて区別がつけ難いが、より鋭利なキレのある殺陣風のワイルド・ダイナミック・アクション咆哮を眩い光輝放つ音色でソリッドに繰り出す方が恐らくマクニールで、一方、ハード・バップ熱演の最中にあってもチェット・ベイカーの抒情面を踏襲したような独特のくすみ・くぐもりを帯びたクールで端正な詩人気質の立ち居振る舞いを見せる方がやはりハレルか、だがしかしフリューゲルに持ち替えると今度は(多分)マクニールの方も繊細でまろやかなエレガンスを増した行き方に転じてまた判別できなくなったりと、その抜きつ抜かれつのわりかしツーカーなシーソーゲーム的拮抗の様は最高に楽しく一瞬も飽きさせない。
★節度ある控えめな物腰でマッコイ〜ハンコック系のみならず時折エヴァンスにも接近して見せる(A-2とか)バロン(p)の多角的助演も光る。
Side A:
1. Chasing The Bird (Parker)
2. Namely You (Mercer)
3. Terrestris (Harrell)
Side B:
1. Little Dancer (Harrell)
2. Look To The Sky (Jobim)
3. Unit 7 (Jones)
John McNeil ジョン・マクニール (trumpet except B-1, B-2) (flugelhorn on B-1, B-2)
Tom Harrell トム・ハレル (trumpet except B-1, B-2) (flugelhorn on B-1, B-2)
Kenny Barron ケニー・バロン (piano)
Buster Williams バスター・ウィリアムズ (bass)
Billy Hart ビリー・ハート (drums)
1979年4月20日録音
レーベル:
SteepleChase
★オリジナル・アナログ・テープを使用した24bit/96kHzの最新リマスター。
御予約商品
輸入180g重量盤LP(限定生産)
入荷予定時期:2026年1月上旬〜中旬 受注締切:2025年11月7日
※発注先案内の入荷時期を記載しておりますが、入荷時期は予告なく変更になる場合もございます。ご了承くださいませ。
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