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マイルド・フォーキーな北欧流のロマネスク牧歌傾向にバップ&ブルース&モード由来の硬派吟醸感も隠し味的に加えられた現代リリカル・ピアノの清新クリーンヒット! CD PETTER BERGANDER TRIO ペッテル・ベリアンデル / WATERSHED [PCD 324]

販売価格: 2,500円(税込)

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★以前は人気女性歌手ソフィア・ペッテションの参謀的な立場で大いに英才を発揮していた、スウェーデンのキャリアある中堅ピアニスト:ペッテル・ベリアンデル(1973年生まれ)の、前作と同じ鉄壁レギュラー・トリオによる、リーダー・アルバムとしては通算3作目となる快調・自作曲集。

★端正で精緻それでいてゴツッとした固さや重み並びに濃い陰影をも湛えた、歯切れよさと滑らかさを絶妙に交差させる敏活げなタッチのピアノが、ポップな歌性もしくは北欧フォーキーな哀歌傾向とブルース・テイストを掛け合わせつつ、立ち回りにおいてはバップやモードのイディオムも下地っぽく活用した、中々にユニークな躍動型メロディック・プレイを落ち着いた調子で余裕をもって紡いで、ロマネスクで幽玄豊かな瑞々しい魅力を揮い、一方、機微に富みデリケートかつシャープなドラム&ベースのえぐり込むような絡み様もスリルとノリを的確に高めた、何より主役ピアノのありそうでどこにもないコンテンポラリー・リリシストたる語り口の粋に清新気分でスッキリと浸れる、さりげなく研ぎ澄まされた快投内容。

★今時らしく現代感覚溢れる多種多様なリズミカル・ビートが採用される一種の"グルーヴ物"的趣を呈しつつ、その中で歌心や詩的情緒と小気味よいノリ〜律動性を最重視する今日流アクティヴ抒情派の正統らしい端麗快演、が何とも爽やかに展開してゆき、クルーゼ(b)やイキズ(ds)の芸の細かい機略縦横のバックアップも大いに光るが、しかしやはりそれより遥かに増してベリアンデル(p)のごく自然体の脱力調子で繰り出される独創性満点のアドリブ妙技が、曲想とも相まって生鮮度抜群の圧倒的妙味をあくまで軽々と事も無げに放っていて卓越している。

→似てはいないもののかつてのキース・ジャレットやラーシュ・ヤンソン辺りに通じるところのある、ちょっとゴスペル・フォーキーな語法をスカンジナヴィアン吟遊牧歌情景の描写に転用したマイルドでいて幾分渋い吟醸感ある節回しであったり、クラシック・ピアノに根ざしたルイス・ヴァン・ダイクを想起させる(但しこれも似ているわけではない)エレガントなアプローチであったりと、スウェーデンの今を生きる詩人気質の美旋律に溢れた文脈展開が誠に快調だが、しかしながらそういう美メロの宝庫的な側面もあまり耽美的になりすぎることなく隠し味としてバップやモードの言語理念に基づいたダイナミック・アクションも巧まず豊富に織り混ぜることによって、正統筋のジャズ・ピアノならではの硬派寄りな旨味っぽさも適宜醸成される、という、トータルなアウトラインとしては表面上ハード・バップらしくはないものの、そうした何げないバランスの取り様にさすがの熟練や含蓄深さ・懐深さを好もしく感じるところ。

1. On The Train To Lviv
2. Watershed
3. Day Eleven
4. Get Out Of Here
5. Lilla Blåvinge
6. If I Would Have Known
7. Lucky
8. Days To Come

Petter Bergander ペッテル・ベリアンデル (piano)
Eva Kruse エーファ・クルーゼ (double bass)
Robert Mehmet Sinan Ikiz ロベルト・メフメット・シナン・イキズ (drums)

2019年6月スウェーデン-ヨーテボリのニレント・スタジオ(Nilento Studios)録音

レーベル:Prophone

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デジパック仕様CD




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PROPHONE

★「ペッテル・ベルガンデル・トリオ Petter Bergander Trio」は、2014年に結成されたスウェーデンのコンテンポラリー・ジャズミュージック・グループ。王立ストックホルム音楽大学で学んだペッテル・ベルガンデル Petter Bergander(1973‒)のピアノ、ハンブルク生まれのエーファ・クルーゼ Eva Kruse(1978‒)のベース、イスタンブール生まれのロベルト・メフメット・シナン・イキズ Robert Mehmet Sina Ikiz(1979‒)のドラム。トリオの第3作『Watershed』は、『Kierkegaardʼs Waltz』(PCD 207)につづく Prophone Records の2枚目のアルバムです。

★ウクライナの戦いを反映する《On the Train to Lviv》(リヴィウ行きの列車に乗って)。「友人や家族の間の争い、あるいは私たち自身の間の対立」を考える《Watershed》(分岐点)。スウェーデンの作家ペーテル・エングルンドと写真家パウル・ハンセンが新聞に寄稿した最前線レポートからイメージしたという《Day Eleven》。「いいかげんにしろ、私たちはこの地球に何をしているんだ」と、スウェーデンで絶滅した蝶を曲名にした《Lilla blåvinge》(小さなミヤマシジミ)。「J・S・バッハと(わずかばかりの)チック・コリアからインスピレーションを得た」《Get Out of Here》(とっとと出ていけ)。来し方を振り返る《If I Would Have Known》(知っていたなら)。「音楽の中で生きることは、楽な喜び」《Lucky》。「希望と信頼の時」の思いをこめる《Days to Come》(将来)。8つのトラックすべて、ベルガンデルが曲を書きました。「問題の山積する現代への刺激と慰め」という重いテーマが、ベルガンデルの作品にとって重要な「リリカルなメロディ」の感覚で語られます。(新譜インフォより)

録音 2019年6月 ニレント・スタジオ(Nilento Studios)(ヨーテボリ、スウェーデン)
制作 ラルフ・スーヴィーク、ラーシュ・ニルソン
録音・サウンドデザイン ラーシュ・ニルソン
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