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小粋で渋いファンキー・バピッシュな吟醸的リラクゼーションやスイング感、ブルースの旨味にヨーロピアンなエレガンスがほんのり塗された美メロ派ピアノ益々快調! CD SERGE DELAITE TRIO セルジュ・ドゥラート・トリオ / A PAZ ア・パース [AS 169]

販売価格: 2,520円(税込)

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★澤野工房よりの過去作品群がいずれも好評を博しつつ着実に支持層を拡大してきた、フランスのキャリア豊富な人気ピアニスト:セルジュ・ドゥラート(フランスのオーヴェルニュ生まれ)の、今回はメンバーを一新したニュー・トリオによる一編。ラスト1曲のみテナーサックスが加わってベーシストがチェンジしたカルテット演奏になる。

★透明感やきららかな光沢そして爽涼な潤いを湛えた、折り目正しくきめの細かいクリアー・タッチのピアノが、スウィート・テンダーな欧州的浪漫香る端麗フレージングと、アメリカン小唄路線の伝統をしっかり踏まえたファンキー・バピッシュ節、とをごくナチュラルに掛け合わせてのエレガントでいて親しみやすいメロディック・プレイを軽やかに、スインギーに紡いでスキッとした清々しい華を成した、中々の熟練度を感じさせる好調内容。

★インティメイトな和みの気分と澄みきった清潔な空気感=サロン空間っぽい優美さを絶やさず、明快で取っ付きやすい歌心ならびに小気味のいいセンシティヴなスイング感の表出を第一義とした、流麗滑脱に心地よくノレる正攻法の抒情派演奏、が快調なテンポでスイスイ続き、緩急のメリハリも適宜濃やかにつけられる清新味を失わない順風満帆なる道程の中で、ドラム&ベースのキッチリとツボを心得ながら程好く意表を衝いてくることも忘れない、安定律動性と瞬発力を併せ持つ生き生きしたサポート、に頼もしく支えられ、また触発されて、ドゥラート(p)の、ヨーロピアンらしい耽美性やジェントルイズムもあることはあるが、どちらかと云うとオーソドックスな米国出自の寛ぎハード・バップ型言語感覚が本性として巧まず染みついているイメージの、一貫してリキみなく伸び伸びと普段着様に得意ワザの数々を揮って何とも愉しそうなそのアドリブ妙演が、節度とゆとりをもって悠々と冴え渡っており、全く爽快だ。

→レッド・ガーランドや昔のアーマッド・ジャマル、辺りの流れを汲んだ、音数を絞って軽涼な玉転がし風のブロック・コード奏法も活かしながら、結構デリケートで線の細いファンキー・ブルース的リラクゼーション表現を飄々と小粋に、そして簡素に綴り、後には何とも風流な滋味・雅趣がほんのり漂う、という一種のお座敷小唄めいた含蓄ある憩いのアプローチや、バド・パウエルに端を発するソリッド&スクエアーで陰影濃く渋〜い殺陣の型を見るようなストイックめのバップ・イディオム・プレイ、に確固とした揺るぎないところを見せる一方、フランス人=欧州人らしいエスプリや唯美主義が反映されたと思しき壮麗優雅な詩的ロマンティシズム醸成や、エヴァンスをヨーロッパ流儀に変換した感じのスペイシーで弾力感あるマイルド・メランコリー描写、といったユーロ系ならではのデリカシーに満ちた行き方にもこれまた得難い妙味があり、その芸風、弾鳴のあり様はさりげなく幅があって懐深く(トータルなアウトラインはあくまで大衆娯楽派の趣だ)、生鮮さも絶えず説得力抜群、美味しさも十二分。ラストにふらりと現れるテナーの、ソフト・スムースな脱力調のリラクシング・ボッサ吹奏も実に快適。

01. A Paz
02. Nostalgia In Times Square
03. When Sunny Gets Blue
04. La Valse Des Lilas
05. That's Pad
06. Chez Laurette
07. Bloomdido
08. Our Love Is Here To Stay
09. Line For Lyons
10. Never Let Me Go
11. A Nice Guy
12. Tricotism
13. Joy Spring
14. Fotografia

Serge Delaite (piano)
Daniel Mayerau (bass except 14)
Denis Maisonneuve (drums)
Herve Faure (tenor saxophone on 14)
Michel Gasperin (bass on 14)

2019年10月録音

レーベル:澤野工房(Atelier Sawano)

在庫有り
デジパック仕様CD
※このCDのみご購入ご希望の場合は、送料込み価格2,619円になります。

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澤野工房

★澤野工房 何と1年7ヶ月ぶりの新譜です。
セルジュが、ピアノの音に注いだ感情の煌めきが
きっとあなたに届きます。

■ライナーノーツ
本作は澤野工房、アトリエサワノシリーズの169枚目の作品だ。少し振り返って、このフランスのピアニスト、セルジュ・デラートが初めて日本で紹介されたのは、AS029『ルッキン・アップ』(2003年)だった。決して大きく主張するアルバムではないのだけど、独特なメロディの美しさがあり、彼にはスタンダードなどの曲もしっかり自分自身のものとして聴かせる腕がある。そのAS029以降、じわじわとジャズファンの知るところとなり、サワノから本作を入れ14作をリリースしている。そしていつも思うのは、デラートの作品はとにかく一曲目の選曲が抜群にすばらしい、ということ。
★デビュー盤のミシェル・ペトルチアーニ作のタイトル曲も見事だったし、本作も実に聴き手を引きつける一曲目なのだ。今回はブラジル、ジルベルト・ジルの「A Paz」。このパラパラと降り注ぐようなピアノを何と言ったらいいのだろう・・淡口だけど心に残る演奏だ。他にガーシュウィン、ルグラン、ジョビンにチャーリー・パーカーまで取り上げているが、すべての曲が「デラートのテンポ」と呼びたい、間とリズム、優しさを持っていて、そのマエストロぶりがよく伝わってくる。そして最後に、一曲目に続く私のおすすめは、メランコリーな(3)「ホエン・サニー・ゲッツ・ブルー」。どこか懐かしいメロディの(6)「ロレットの店で(Chez Laurette)」です。
さて、みなさんのお気に入りはどの曲になりますか。
(Text by 神尾 孝弥)
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