●シカゴ・ソウル・テナーの重鎮V・フリーマン(1922ー2012)の、1975年6月11日シカゴで吹き込まれたカルテット2連作の一つ(Nessa N-11)に1曲プラスしたCD化版(1989年初出)の再発。腰の据わった重厚でいてユルさあるコク旨テナー・トーンでの、歌心やブルース・フィーリングを幾分か徒然気ままな調子で素描っぽく表出してゆく、肩肘張らないマイペースげな吟醸プレイが、独特のレイジー・テイスティーな魅力を放った好内容。時間外ジャム・セッションのような気楽なライヴ感覚や、インティメイトな寛ぎムードを底流させた、ブルースを基調とするシンプル&ストレートな脱力めの抒情派バップ奏演が伸び伸びと続き、主役テナーの、千鳥足でヨタりながらルーズにクダを巻くような、それでいて全体を俯瞰すると中々絶妙の、ダイナミックな緩急メリハリある流れを描き出していたりもする、という、飄々かつ芳醇な豪快ブローイングが、理屈抜きの濃い口な訴求力でじんわりこってり迫る他、ピアノ者の、鋭く硬質なキレと重みある翳り感を素敵に備えたファンキー・バップ・プレイ、も香り豊かに際立って、興趣多彩に楽しませる。
1.Serenade In Blue
2.After Dark
3.Time After Time
4.Von Freeman's Blues
5.I'll Close My Eyes
Von Freeman(ts)
John Young(p)
David Shipp(b)
Wilbur Campbell(ds)
1975年6月11日イリノイ州シカゴ録音
在庫切れ
可能な限りお取り寄せいたします
CD
