これまでの歩みを見つめ直し、未知の響きへと向かうヤン・ガルバレク。澄みわたるサックスの音色が、土地と時代を超えて響きあう。
★ノルウェーを代表するサックス奏者、ヤン・ガルバレクが1998年に発表した2枚組大作『Rites』。北欧の風景を思わせる澄んだ音色を軸に、民族音楽や古い伝承、声と言葉の響きまでを取り込み、長年にわたる音楽的探求を集大成した作品です。
★タイトルの「Rites」には、儀式や通過儀礼という意味が込められています。人生の節目や、音楽家としての歩みのなかで受けてきたさまざまな影響を振り返るように、収録曲は多彩な表情を見せます。ドン・チェリーへの敬意を込めた楽曲をはじめ、「It's OK to Listen to the Gray Voice」「So Mild the Wind, So Meek the Water」といった自身の代表曲を新たな解釈で取り上げ、過去の作品と現在の表現が干渉しあいながら、新たな音楽の姿を浮かび上がらせています。
★ノルウェーからインドに至る各地の音楽的要素が随所に現れる一方、ネイティブ・アメリカンの詩を声とサックスのために編曲した楽曲や、グルジアの作曲家ヤンスグ・カヒゼによる「The Moon Over Mtatsminda」も収録。ガルバレク自身が歌い、トビリシ交響楽団と共演するこの異色の一曲も、本作の広がりを印象づけます。
★繊細な息遣いから生まれるサックスの音色は、旋律を明確に描きながら、ときに声のように、ときに遠い土地の記憶を呼び起こす響きへと姿を変えていきます。多様な音楽文化を取り込みながらも、作品全体を貫いているのは、ガルバレクならではの透明感と、音そのものが持つ深い表現力。自身の音楽的ルーツと、その先に広がる世界を見つめた、1990年代のヤン・ガルバレクを代表する重要作です。
今回、ルミネッセンス・シリーズで再登場。2枚組の豊かな内容を通して、その独自の音楽世界をじっくりと味わえる一作です。
LP1
A1. Rites
A2. Where The Rivers Meet
A3. Vast Plain, Clouds
A4. So Mild The Wind, So Meek The Water
B1. Song, Tread Lightly
B2. It's Ok To Listen To The Gray Voice
B3. Her Wild Ways
B4. It's High Time
LP 2
A1. One Ying For Every Yang
A2. Pan
A3. We Are The Stars
A4. The Moon Over Mtatsminda
B1. Malinye
B2. The White Clown
B3. Evenly They Danced
B4. Last Rite
Jan Garbarek - Soprano Saxophone, Tenor Saxophone, Samplers, Percussion
Rainer Bruninghaus - Keyboard, Piano
Eberhard Weber - Bass
Marilyn Mazur - Percussion, Drums
Bugge Wesseltoft - Synthesizer/Electronic Effects
録音: 1998年3月、4月(オスロ、Rainbow Studio/「The Moon Over Mtatsminda」のみトビリシにて録音)
エンジニア: Jan Erik Kongshaug
プロデューサー: Manfred Eicher
<ECM Luminessence Series>
レーベル:
ECM
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