★八面六臂の超多忙な進歩派ベーシスト:須川崇志(1982年群馬県伊勢崎市・旧境町生まれ)を筆頭に、テナーサックスのヴェテラン:藤原大輔(1970年生まれ)、大忙しぶりでは須川に引けを取らない現代感覚溢れる急進派のトップ・ドラマー:石若駿(1992年北海道清里町生まれ)、坂田明のCOCODAに参加していた女性ピアニスト:大森菜々(愛知県岡崎市出身)、という個性派ラジカル肌の4人が集まった連名カルテットによる、ジョン・コルトレーン生誕100周年に因んでの中々シリアスで毅然としたコルトレーン・トリビュート演奏集。
★コルトレーン作曲の6曲と4人のフリー・インプロヴィゼーション4曲を収録。濃いめのスピリチュアリティをこめて重厚に唸るが如きテナーの轟鳴が雄渾で猛々しげな堂々たる華を成し、これに執拗に絡むウネりの利きまくったこってり感あるベースやドシャバシャけたたましくも手数多く攻撃してくるドラムらのぶつかり様も頑としてグルーヴ&スリルを高め、また結構マイペースで半抽象の力学的アクションをカマしてくる何げに精細さあるピアノの弾奏も鮮度抜群にアクセント然と際立った、一部バラードではロマンティックな耽美面も垣間見せるものの総じてアウトラインとしてはアグレッシヴ傾向を旨としたリアル即興度の高いスピリチュアル・ジャズ世界がヘヴィー&ストロングに描破される、歯応え満点の生々しい熱演内容。
★コルトレーンの提唱したスピリチュアル路線を出発点としながら、より自由奔放なインプロヴィゼーションで激烈に翻案された、都会の洗練と荒々しい野性味が交錯する感じの情念漂う敢闘が緊密濃密に展開してゆき、石若(ds,per)のよく歌う雄弁な躍動や須川(b)の壮大な波打ちが全編を通じ頼もしげにコク深い魅力を放ち続ける中で、一座の花形:藤原(ts)並びに二番手:大森(p)の腰の据わったアドリブ奮戦が威風と旨味充分の見せ場を飾って壮快だ。
★藤原(ts)の、コルトレーン色は認められるもののそのタフ&ワイルドでありながら絶妙にレイドバックしてもいる、即ち、フリーキー・トーン交じりでスピリチュアルとアブストラクトの間に立ち精悍勇猛な吠えっぷりを見せるもどこか醒めた息遣いがチラつく、という独自の"藤原流"が打ち樹てられたちょっとデカダンなモーダル吹鳴のあり様が瑞々しい無双の妙味を揮っており、一方大森(p)の、マッコイ色はほぼ皆無で現代の唯美浪漫派と硬質なフリー・インプロ派の両極を自在に往来する、わりかし端正な立ち居振る舞いも爽やかで好印象。
01. Attaining
02. One Down, One Up
03. Follow Me Quietly
04. Naima
05. The Grain Of Being
06. Clinch Work
07. Seraphic Light
08. Beyond The Bend
09. Naima - alternative take
10. After The Rain
*01, 02, 04, 07, 09, 10:
composed by John Coltrane
*03, 05, 06, 08:
music by
Takashi Sugawa / Daisuke Fujiwara / Shun Ishiwaka / Nana Omori
須川 崇志 Takashi Sugawa (double bass) (cello on 08)
藤原 大輔 Daisuke Fujiwara (tenor saxophone) (flute on 05)
石若 駿 Shun Ishiwaka (drums) (percussion on 05, 06, 07, 08, 09)
大森 菜々 Nana Omori (piano) (electric piano on 05)
2026年6月28日東京、Studio Dede(東京都豊島区上池袋)録音
2026年日本作品
レーベル:
Bulbous Plants
御予約商品
2026年9月23日発売予定
国内制作CD