★ファイヴ・コーナーズ・クインテットの花形フロントとして大いに鳴らし、また自己単独名義でも着々と気合の入ったアルバム群を発表して好評を博してきた、フィンランドのジャズ&クラブジャズ界で精力的に気を吐き続ける人気中堅テナーサックス名手:ティモ・ラッシー(1974年フィンランドのヘルシンキ生まれ)の、今回は、ベース&ドラムとのシンプルなサックス・トリオ体制による、ヘルシンキのライヴスペース「G Livelab」での白熱のライヴ編。
★ずっしりと重心が据わっていながら軽やかで滑脱な風合いもある、アウトライン的には野太くドライヴ感に溢れた逞しげトーンのテナーが、分厚くヴォリューミーに渦巻きウェイヴを描く感じのパンチの利いたブルージー・バピッシュな剛健武骨ダイナミック咆哮を豪快に轟かせて、タフ&ストロングなちょっとゴツめの頼もしい華を成し、バネを効かせてスピリチュアルに撥ね躍るベースやヘヴィー・スウィンギンかつシャープに攻勢を掛けてくるドラム、らの安定していつつ瞬発力あるバックアップも揺るぎなげにテナーと拮抗しながらノリとスリルを的確に高めた、全体を通じ主役テナーの吹鳴に象徴されるように、質実で雄渾な硬派サックス・トリオの本道を脇目もふらず突き進む少々荒っぽいワイルド熱演の連続に理屈抜きで呑まれる思いの、スカッとした壮快打内容。
★ひたすらデッカく歌い、デッカくスイングする強壮軒昂でスケールの大きなストレート驀進が押せ押せで展開してゆき、根底にはブルース&バップ由来の旨味がこってりと流れ波打つ中々男臭い道程の中で、ウネウネと弾むHerrala(b)や鋭くソリッドに遊撃するLukkarinen(ds)に上手く触発されて、ラッシー(ts)のビシッと一本骨芯の通った鋼の如きブレなさ・堅牢さを有した漢たるアドリブ奮戦が、頑として妥協なさそうなコク深い妙味を放ち、実に魅力的・圧倒的だ。
→そのブットくハード・ドライヴィングな、ブルースの匂いも濃い吠えっぷりはロリンズを想起させ、時折フリーキー・トーン交じりでアグレッシヴに絶叫するところもあるがそこにコルトレーンの影は感じられずむしろホンカー(音が張り裂けそうな辺りは正にホンカー・ライク!)をモード方向へ引っ張った風な、或いはヴォン・フリーマンとかから粘着味(やヨタり感)を除いて幾分モーダル化したようでもある、そうした一種の朴訥さに独自の個性を示したひたすら力強く堂々と構えた男気みなぎるサウンドのあり様は、今時ちょっと珍しい一本気で隆々たる趣を湛え殊の外新鮮で好インパクト。
1. Moves
2. Mountain Man Exit / Orlo
3. Better Together
4. African Rumble
5. Rumble Outro
6. Love Bullet
Timo Lassy (tenor saxophone)
Ville Herrala (double bass) (maybe electric bass? on 2)
Jaska Lukkarinen (drums)
2023年9月13-14日フィンランド-ヘルシンキのG Livelabでのライヴ録音
レーベル:
We Jazz
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